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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu138.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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日米間の企業買収合戦をリアルに描いたNHKドラマ「ハゲタカ」
バブル崩壊という”経済敗戦”の後、今度は外資が縄を張っている
2007年2月18日 日曜日
NHKテレビドラマ「ハゲタカ」より 彼らは第二の進駐軍なのだろうか?
◆ドラマ:企業買収劇、リアルに 「ハゲタカ」スタート−−NHK、17日から 2月15日 毎日新聞
http://www.mainichi-msn.co.jp/entertainment/tv/archive/news/2007/02/20070215dde012200043000c.html
日米間の企業買収合戦をリアルに描いたドラマ「ハゲタカ」が、NHKで17日午後9時から始まる。中村獅童の降板や、柴田恭兵の肺がんなどで放送予定が大きく遅れたが、金と企業を巡って男と男の意地がぶつかる緊張感のあるドラマに仕上がった。【広瀬登】
真山仁の小説「ハゲタカ」と「バイアウト」が原作のドラマは、90年代後半から始まる。バブル崩壊後、増殖していく不良債権。そこに目を付けた米国・ニューヨークの敏腕ファンドマネジャー、鷲津政彦(大森南朋)が不良債権を買い占め、さらに経営状況の悪化した企業の買収工作を始める。鷲津は日本に乗り込んできた「ハゲタカ外資」の急先ぽうだった。外資の攻勢から国を守ろうと、誇り高き日本の銀行員や企業人、そして現場で働く男たちが続々と立ち上がる。
ドラマは「ライブドア事件」などを連想させる。真山は「事が思い通りに行かなくなった時、つい『誰かのせい』にしたくなる。不良債権の問題の時も似たような現象が起きた。だが『自分のせい』なのだ。小説の出発点はそこにあった。勇気を持って日本が抱える問題を正視しよう。そんな思いを込めた」と原作者のことばを寄せている。
買収を防ごうと、鷲津に敢然と立ち向かう日本の銀行マン、芝野健夫を演じるのは柴田。昨年7月末に肺がんの手術が成功し、同年12月から復帰。同じシーンを、多い時は10回も撮り直したというほど思い入れを込めた撮影となった。「病み上がりの僕は、現場で叱咤(しった)激励されながら撮影に臨んだ」と話す。銀行を辞め、企業再生のプロを志す芝野の姿に「僕自身も再生できたのでは」と感慨深げ。大森が「先輩の柴田さんに負けていられないと対峙(たいじ)した」と話せば、柴田は「現場で、大森さんはあいさつもしてくれなかった」と振り返る。2人の火花の散るような熱演には注目だ。
中村に代わって、急きょ出演が決まった松田龍平は連続ドラマ初出演。老舗旅館の息子から新進IT企業の青年社長へと転身する西野治役をニヒルな空気を漂わせながら演じる。ほかに、買収合戦を取材する経済記者、三島由香を栗山千明、銀行の重鎮役員を中尾彬が演じる。また各回のゲストとして、宇崎竜童や冨士眞奈美、大杉漣、田中泯、菅原文太ら個性豊かな役者陣が出演する。
全6回。NHKBSハイビジョンでも午後6時から放送予定。
NHKテレビドラマ「ハゲタカ」より テレビレポーター役の栗山千明
◆ハゲタカファンドは「リストラファンド」になれるか FP親衛隊国家保安本部日時 2001 年 11 月 21 日
http://www.asyura.com/sora/hasan3/msg/383.html
外資が「日本」という餌をついばむ――。不良債権を買い漁るハゲタカファンドは、塩漬けの土地を安く買っては転売して、利益を稼いできた。だがここへきて、ハゲタカファンドが企業再生に乗り出している。不良債権ビジネスの現場で何が起きているのか――。さらに、その外資(リップルウッド)に買収され、今まさに再生過程にある新生銀行が、目指す金融とは何かを追った。
和田芳隆(編集部)
終戦直後、東京の焼け野原で、持ち主が生死不明なのをいいことに、縄を張りめぐらせて自分の土地にした男がいた。男は、その土地を資本に不動産屋として名を成し、区議会議員まで務めた。
それから半世紀――。バブル崩壊という”経済敗戦”の後、今度は外資が、日本の土地に縄を張りめぐらせている。もちろん外資は、正規の手続きを踏んで買っている。対象は、不良債権である。
例えば、この11月1日に看板をおろした熱海温泉の老舗、つるやホテル。経営者が融資を焦げ付かせ、担保となっていたホテルの土地と建物が競売にかけられた。
落札したのは外資系投資会社のニューアライアンスリミテッド。代理人の大木丈史弁護士は「つるやの物件の入手と維持管理、あるいは売却の目的のために設立された企業連合体」とだけ説明する。業界関係者の話では、世界的に有名な投資銀行が、背後に控えているという。
「お宮の松」の正面に建ち、温泉街のメーンストリートの中心に位置するつるやホテルが、今後どうなるのか、まだ明らかではない。
●外資「御三家」 ローンスター、サーベラス、ムーア
バブルの”負の遺産”としての不良債権を外資が買う動きは、1997年から始まった。この年の3月、東京三菱銀行がバルクセール(一括売り)で売却したことが、その嚆矢とされる。買い手は米国の穀物商社カーギルの子会社。簿価は50億円。
むろん、この価格で売買されたと信じる者はいない。バルクセールでは、簿価の5〜10%が売買価格の相場という。入札か、または相対取引。主だった買い手は、東京相和銀行を買い取ったローンスター、破綻した長崎屋のスポンサーのサーベラス、ヘッジファンドの顔も持つムーアキャピタル。この投資会社3社が”御三家”といわれる。
ほかはゴールドマン・サックス、メリルリンチ、モルガン・スタンレーなど。さらに98年の法改正で、債権回収会社(サービサー会社)を設立できるようになったことから、日本企業も市場参入を果たしている。
バルクセールに出される不良債権とは、まず法的整理債権である。銀行が償却を済ませた案件だ。次が破綻懸念先以下の債権である。不動産担保付きもあれば、無担保もある。
不動産担保付きであれば、債務者から任意売却を受けるか、競売にかけて落札(自己競落)する。そのうえで抵当権をクリアにする、不法占有者を立ち退かせるなど、商品価値を高めたうえで転売するのである。当然、簿価よりは遥かに安い。しかしこれでも、買い手には利益が出るのだ。あるサービサー会社の関係者はこう言う。
「簿価30億円の不良債権を、バルクセールで3億円で買う。担保不動産を2億円で売却し、それ以外に3億円を返済してもらう。残債を放棄しても2億円の利益が出る。借金が棒引きされるわけだから、債務者にも事業継続のインセンティブになる」
レアケースだが「証券化」という手法も用いられている。モルガン・スタンレー証券が、これまでに3回手がけた。社債を発行して、不良債権を買い取るSPC(特定目的会社)にノンリコース・ローン(非遡及型融資)で資金を供給、債権を回収して償還していく仕組みだ。
不良債権は、今こうして”最終処理”されているのである。最近は買い手が増えたことから、バルクセールも入札が多くなってきた。価格も簿価の20〜40%まで吊り上がっている。外資系不動産投資会社のケネディ・ウィルソン・ジャパンの本間良輔社長は「大型のバルクセールになると、10社ぐらいの入札で値段も高くなり、ケガをする投資家も出てきた。撤退する企業の話も出ている」と話す。
投資家の常として、大儲けは声高に吹聴しても、損は黙して語らない。だが、そごうの不良債権の買い手は、かなりの損を出したといわれる。
実際、銀行がバルクセールに出してくる不良債権は、簿価より遥かに安いとはいえ、利益が出るようなものは自ずと限られてくる。特に劣悪な不良債権のことを、業界用語で”ポンカス”という。破綻しているが破産していない企業、不動産担保を処分してもなお残った債権などのことだ。だが一括売りなので、たとえポンカスが混じっていたとしても、束で買うしかない。
こうしたところにプレーヤー(買い手)が増えたから、競争が激化、価格上昇を引き起こした。いきおい撤退説が飛び交うことになる。
これに対し、某外資系証券会社の不良債権ビジネス関係者は「買わなくなった会社もあるが、昔ながらの少数のプロは、これからも買っていく」と、撤退説を否定する。それでも、バルクセールで売り物になるような不良債権が少なくなってきているのも確かなようだ。(後略)
NHKテレビドラマ「ハゲタカ」より 日本を売り飛ばしているのは誰か?
(私のコメント)
昨日の土曜日にNHKで「ハゲタカ」というテレビドラマが放送されましたが、11日に株式日記で紹介した映画の「バブルへGO!!」とバブル崩壊をテーマにしたテレビや映画の作品が続いている。バブル崩壊で多くの人の生活が破壊されましたが、ようやく現実を見つめるだけの心のゆとりが出てきたのだろうか?
しかしテレビドラマでは描けることは限られており、当時の本当の状況は原作本を読まないと掴めないだろう。私自身も「ハゲタカ」に出てくる老舗旅館の経営者と同じ状況にあり、銀行の出方次第ではバルクセールにかけられて外資に債権者が移り、融資の即時返済を迫られて一文無しになったかもしれない。
「株式日記」は1997年から書き始めていますが、日記を読み返してみると当時の状況がよく分かる。毎日毎日絶望的な気分になりながら書いていたのですが、大蔵省の官僚たちも政治家達も銀行経営者たちも右往左往するばかりで、混乱していた状況がよく分かる。
《 1998年2月25日
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu3.htm
22日に書いたごとく総会屋=出版社の仕手グループにあの胡散臭いムーディーズまで加わっていよいよ動き始めました。例によってムーディーズが「富士銀行を格下げの方向で検討」と発表と同時に売り浴びせに合い昨日は39円安です。 》
《 1998年3月1日 いったい安田信託、東京三菱、さくら、第一勧銀は何を考えているのだろう。大同コンクリートが銀行の貸し渋りに合い自己破産しました。香港、インドネシアの子会社の業績不振による返済において、単なる「念書」を「債務保証」に切り替えろとか、肩代わり返済を迫られた結果、本体が黒字にも関わらず運転資金や融資引き上げによる黒字倒産です。 》
《 1998年3月11日 外資が日本の金融機関の1兆円の不良債権を1000億円で購入したと述べています。ジャンクボンドを買う感覚で購入したのでしょうが、十分の一で売るとは日本の金融機関も相当資金繰りに困っていたのだろう。十分の一で売るくらいなら債権放棄をしてくれた方が良いのだが。 》
当時は富士銀行ですら倒産は時間の問題とされた状況であり、日本中がパニック状態にあったのですが、マスコミは機能不全でちゃんとした報道をしていなかった。黒字企業ですら運転資金を銀行に引き上げられて倒産させられていた。今から思えば狂気の沙汰なのですが、当時の大蔵省は日本の銀行潰しに奔走していたのだ。
アメリカから不良債権の即時処理を迫られていたからですが、アメリカ政府がなぜこのように日本の内政に口出ししてくるのか、マスコミなどの経済評論家は何も言わない。テレビでは榊原英資が毎週のように出てはジョージ・ソロスとの関係を得意げに述べていた。
昨日のテレビドラマを見る限りでは三葉銀行と外資との攻防しか描かれていませんでしたが、老舗旅館がなぜ潰れたのか? 町工場の社長がなぜ自殺したのか? 当時の絶望的な状況は役者の演技では限界があり、日本政府からも銀行や企業は見捨てられて外資に売りさばかれたのだ。
だから私にとっては「ハゲタカ外資」は悪魔のような存在であり、日本人が経営に行き詰って自殺しようがなんとも思わぬ冷血漢なのだ。日本ばかりでなく当時は東南アジア諸国や韓国などもIMFの管理下に置かれて、つぎつぎと企業や銀行がアメリカの外資に買収されていった。そして多くの人が自殺した。
このような状況をよく知っているのは私のような零細企業の経営者とか経理事務所の人ぐらいだろう。一般のサラリーマンとか公務員とか家庭の主婦にとっては他人事であり、当時の悲惨な状況は当事者にしか分からない。
私自身はもともとは親米派だったが、1997年のアジア金融危機を仕掛けたアメリカを見て反米的になった。ジョージ・ソロスがタイバーツを売り叩き次にインドネシアルピーを売り叩いた。そしてIMFの管理下においてハゲタカ外資がただ同然に買収していった。その脅威が日本に押し寄せてきたのが1998年だ。
「ハゲタカ」というテレビドラマではそのような世界状況は描かれず、外資は医者のように日本を治して債権するといった偽善的な報道がなされていた。新生銀行も進んだ金融テクノロジーを学ぶ為に外資に差し出されたが、実際にやったことは次々と日本企業を潰して瑕疵担保条項で日本政府に不良債権を買い取らせた。日本政府は騙されたのだ。