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http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2007/02/15/20070215m_08.html
白老町は１３、１４日の総務文教常任委員会で、現在見直し作業を進めている財政改革プログラムの進ちょく状況を報告した。報告内容からは、危機的な財政状況があらためて浮かび上がった。同プログラムなどで対策を講じない場合、普通会計で約３７億円の累積赤字が生じる試算も公表され、精度の高い再建プログラムの策定が求められている。
普通会計の現状延長型の収支試算をみると、平成１９年度は１億８６００万円の赤字。２２年度では約２０億円、２７年度は３７億２７００万円の累積赤字が発生する。最大の要因は、地方交付税の減少に加え、これまでの公債費の増大などが大きい。さらに予備要因として特別養護老人ホーム・寿幸園建設に関連する人件費や小中学校の適正配置問題などの懸案事項も絡み、慢性的な財源不足に陥っているのが現状だ。
現在の予算編成を支える財政調整基金の残高は、１９年度予算を組んだ後で約１億５０００万円が予想され、２０年度からの予算確保は厳しい状況だ。しかし、緊急性を重視して、約３億円ある財政調整基金以外の特定目的基金も取り崩しながらプログラムを着実に実行すると、普通会計は当面持ちこたえる可能性は少なくない。
問題は赤字額が大きい企業・特別会計の対応。国が現在示している財政再建団体の判断指標は、実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率（ストック指標）の４項目。１７年度決算で該当する項目はないが、現在道内でも上位に入る約２５億円の赤字を抱える企業・特別会計をみると、２０年度、２１年度決算で連結実質赤字比率に該当する危険性が高く、財政再建団体に転落する可能性が指摘されている。
１７年度決算の主な累積赤字は、工業団地造成事業会計の１４億円、臨海部土地造成事業会計の７億円、公共下水道事業会計の４億円などがある。
財政改革プログラムなどで対策を講じない現状延長型の２７年度の各企業・特別会計の累積赤字（試算）は、国保会計が９億８８０万円、公共下水道事業会計７億９５７７万５０００円、工業団地造成事業会計１３億４３４７万円など。
病院事業会計は１７年度決算で約４１００万円、１８年度決算見込みで１億４８００万円の赤字。２７年度まで毎年２億８０００万円を繰り入れ、期待値込みの経営シミュレーション試算でも１億７８５１万円の不良債務が残る計算だ。
町では３月末までにプログラムの素案を作成、６月には成案をまとめる方針だ。プログラムは一般廃棄物処理場や小学校適正配置、グリーンビジネスなどの試算も盛り込みながら組み立てられ、「課題」として現状で２・５％平均の独自削減を上回る給与削減も提起されている。新税導入や税率をアップする超過課税の採用などの項目もあり、財政危機を回避するために、実効性と精度の高い計画が求められている。
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