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http://www.nishinippon.co.jp/nnp/kyushu/20080112/20080112_002.shtml
牛海綿状脳症(BSE)などの原因物質とされる異常プリオンタンパク質を短時間で分解する酵素を、九州産業大工学部(福岡市東区)の満生慎二准教授(41)=応用微生物学=が見つけた。異常プリオン分解の研究は国内外で進められているが、低温、短時間で作用する酵素の発見はBSEや人のクロイツフェルト・ヤコブ病の治療薬などへの応用が期待され、海外の研究機関からも問い合わせがきている。
満生准教授は、衛生陶器メーカーに勤務していた1990年代、民家の浴場などから約4千種のカビを採取し、人の表皮や毛髪に含まれるケラチンなど分解困難なタンパク質を餌にする好アルカリ性放線菌を発見。九産大に移った後、異常プリオンの分解に応用した。
大学では、発症したハムスターの脳のプリオンを入れた溶液にこの菌が作る酵素を加え、温度や時間を変えながら実験。60度で最も活性化し、3分で異常プリオンを完全に分解したという。
満生准教授は同様の研究を5件、確認している。このうちオランダのグループが115度で40分間、英国のグループが60度、30分以上で完全分解することに成功しているが、満生准教授が見つけた酵素の分解力はそれらを大幅にしのぎ、「ナパーゼ」と命名した。
ただ、正常なタンパク質も分解してしまうため、そのままでは治療薬として使えない。今後、異常プリオンだけに作用する特異性を持たせる必要があり、既に、そうした研究のために米国の大学からナパーゼの送付要請がきているという。満生准教授は「治療薬への応用には遺伝子情報を組み換えて変異させなければならない。簡単ではないが、有用な酵素になるよう実験を重ねたい」と話している。
=2008/01/12付 西日本新聞夕刊=
2008年01月12日13時56分
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