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「BSE検査、20カ月以下「一斉終了を」 厚労省
2007年09月11日20時02分
厚生労働省が月齢20カ月以下の牛の牛海綿状脳症(BSE)検査に対する全額補助を来年7月末に打ち切るのに対し、一部自治体が独自に継続する方針を示している問題で、同省が都道府県などに通知を出し、全国一斉に検査を終了するよう求めていることがわかった。検査のある・なしが表示されれば「消費者に不安を与える」などと同省は説明しているが、消費者の選択肢を奪うとの指摘もある。
20カ月以下の検査の全額補助について同省は、08年7月までしか予算をつけない方針。8月31日付の通知で、補助打ち切り後に「各自治体で検査の扱いにそごが出れば、消費者の不安と生産・流通の現場に混乱が生じる」「08年7月末で一斉に検査を終了することが重要」とした。
その理由として「『○○産は全頭検査を続けています』などと表示された牛肉が流通すると、検査をしていない産地の安全性が劣るイメージを与える」と説明。継続や検査結果の表示について同省は「望ましくない」と牽制(けんせい)している。
同省が国産牛の全頭検査を始めたのは、日本初のBSE感染牛が見つかった01年。05年には、内閣府の食品安全委員会が「20カ月以下の感染リスクは低い」と結論づけたのを受け、補助対象から20カ月以下をはずそうとした。しかし、消費者の不安は根強く、同年8月から3年間に限るとの条件で補助を続けた。
全頭検査の補助金は昨年度、福井を除く46都道府県や指定市などへ支出。今年度予算は16億円で、うち20カ月以下は2億円。朝日新聞の7月の調査では、神奈川、兵庫、和歌山、徳島、佐賀、長崎、宮崎、鹿児島、沖縄の9県が補助打ち切り後も「検査を続ける方針」と答えている。
同省監視安全課は「100万頭近く検査した20カ月以下の牛から感染の疑い例はない。20カ月以下の検査を継続するのは税の無駄遣いに近い」と話している。これに対し、北海道の担当者は「検査を終了させたいなら、国は国民に安全性を浸透させる努力をしてほしい」。九州のある県の担当者は「科学的には安全とされても、消費者は検査継続を求めており、やめるとは言いにくい」と話している。 」
http://www.asahi.com/life/update/0911/TKY200709110246.html
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