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異常プリオン抑制物質を発見 岐阜大など、ヤコブ病治療に光【中日新聞】
2007年7月3日 夕刊
岐阜大人獣感染防御研究センター(センター長・桑田一夫教授)は、牛海綿状脳症(BSE)やヒトのクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)などプリオン病の原因となる異常なプリオンの生成を抑える物質を世界で初めて発見したと発表した。米科学アカデミー紀要の電子版に近く掲載される。
プリオン病は、脳内にある正常なプリオンタンパク質が、何らかの原因によって異常なプリオンタンパク質へと構造変換することで発症する。
桑田教授らが発見したのは、正常なプリオンを形成するアミノ酸とアミノ酸の間に入り込み、こうした構造変換を妨げる物質。
核磁気共鳴装置などによってプリオンの立体構造を詳しく分析。コンピューター上でさまざまな物質をデザインし、その中から構造変換を防ぐ性質を持つ低分子化合物を発見、「GN8」と命名した。マウスを使った実験でもGN8の投与期間が長い個体ほど寿命が延びることが分かったという。
同センターは二〇〇四年九月の設立以来、長崎大、福岡大と共同研究を進めていた。
桑田教授は「臨床試験などで副作用がなければ、ヒトのプリオン病の治療薬開発にも期待できる」と話している。
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2007070302029299.html
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