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http://www.kahoku.co.jp/news/2008/10/20081012t23011.htm
批判尻目、薄氷の漸進 再処理工ガラス固化試験再開
ガラス固化試験再開前に行われた流下確認試験の様子。白く流れ出ているのが高レベル放射性廃液が入った溶融ガラス(日本原燃提供)
日本原燃は10日、使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)で溶融ガラスの流下トラブルのため中断していた高レベル放射性廃棄物のガラス固化試験を再開した。試運転の最終段階となる固化試験を妨げた壁の一つはようやく乗り越えた形だが、ガラス溶融炉の底に希少金属がたまるという中断前からの不具合は積み残されたままで、「元に戻っただけ」との批判が付きまとう。11月末の試運転完了をにらみつつ、原燃の薄氷を踏む作業が続く。(青森総局・桜田賢一)
<トラブル再発懸念>
原燃が固化試験の再開で最も恐れていたのはトラブルの再発だった。「オールジャパンの技術陣」(児島伊佐美原燃社長)で臨んでいるはずが、また中断となれば、固化技術どころか、再処理事業そのものの信頼性まで揺らぎかねないからだ。
「もう一度同じことを起こすわけにはいかないし、別のトラブルが起きないとも限らない。楽観はできず、作業手順書を確認するなど、きっちり準備して試験を再開する」。原燃の技術担当者は決意を込めてこう語っていた。
再開を了承した国も事情は同じだ。簡単に再開を容認したのでは、万が一の際に原燃と一緒にやり玉に挙がってしまう。経済産業省原子力安全・保安院の森下泰原子力事故故障対策・防災広報室長は「原燃は再開まで毎日、再発防止策を示しに来たが、細部の詰めなどで何度も突き返した」と明かした。
<中断前と同じ状態>
10日未明、原燃はガラス溶融炉に高レベル放射性廃液の供給を始め、約3カ月ぶりに固化試験を再開した。トラブルを克服して一件落着に見えるが、もともと抱えていた炉の底に希少金属がたまる不具合が解消されたわけではなく、実際は中断前の状態まで回復したにすぎない。
原燃は今後、希少金属の沈降を抑制し、安定的に炉を運転できるかどうかをテスト。ガラス固化体を10本製造した上で、国に報告を行うことにしている。原燃は固化試験期間を1カ月と見込んでおり、表向きは11月末に掲げた試運転完了時期に間に合う。
しかし、国が報告をすんなりと認めるかどうかは分からないし、試運転完了前の国の最終検査が1回でパスするかどうかも不透明。固化試験が1カ月で終わるとは言い切れない状況だ。
核燃料廃棄物搬入阻止実行委員会共同代表の鹿内博青森県議は「原燃の作業員は素人集団だ。流下トラブルや希少金属問題のほかにも、さらにまずいことが起きる恐れがある。試運転完了が11月末に間に合うわけがない」と指摘している。
[溶融ガラスの流下トラブル] 高レベル放射性廃液とガラスを混ぜるガラス溶融炉で7月3日、炉の下部にあるノズルから溶融ガラスが流下せず、ガラス固化試験が中断した。ノズルの温度が低すぎて、ガラスがノズル内で冷え固まったとみられている。
試験は炉底に希少金属がたまる不具合で昨年12月にいったん中断し、国が対策を了承したため、今年7月2日に再開したばかりだった。原燃は試運転完了時期を11月末に延期したことから、その後の本格操業の越年が濃厚となっている。
2008年10月12日日曜日
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