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http://mainichi.jp/select/biz/news/20080920k0000m040092000c.html
東海地震の想定震源域に建つ中部電力浜岡原発（静岡県御前崎市）の周辺住民らが、中電に１〜４号機（出力総計３６１．７万キロワット）の運転差し止めを求めた訴訟の控訴審第１回口頭弁論が１９日、東京高裁であり、富越和厚裁判長は運転を停止したままの１、２号機について、和解による解決を双方に打診した。住民側は応じる姿勢を示したが、中電側は拒否した。
富越裁判長は「１、２号機と３、４号機では設置形態に違いがあり、１、２号機は（運転が）止まっている」と指摘。「当面は裁判所としては一定の案を出せる段階ではないが、双方で何らかの話し合い和解に向けた協議ができないか」と述べた。
１、２号機の運転停止を延長することで解決を促す意図があるとみられ、住民側代理人は「話し合いの場につきたい」と答えたが、中電側は「すりあわせをさせていただくつもりはございません」と拒否した。富越裁判長は「機運があればまたお願いしたい。話し合いですからノーと言われれば仕方ない」と、引き続き和解を探る姿勢も示した。
１審・静岡地裁は０７年１０月、「中電の安全評価に問題はなく、設計上の安全余裕は十分確保されている」と、住民側の請求を棄却していた。
１、２号機は７０年代に運転を開始したが、１号機は０１年１１月の配管の破断事故後、２号機は０４年２月に定期検査に入ったまま、運転を停止している。耐震補強工事などで３度、運転再開が延期されており、再開予定は１１年。１審判決はこの両基についても安全性を認めていた。【銭場裕司】
◇ことば 浜岡原発
浜岡原発 中部電力が静岡県御前崎市（旧浜岡町）に建設し、１号機は７６年３月に運転を開始。その後、５号機まで順次、増設された。中電が持つ唯一の原発で、総出力は４９９．７万キロワット、５基とも沸騰水型（５号機は改良型）。４号機ではプルサーマル発電を計画している。５号機は提訴（０３年７月）後に稼働したため、差し止め対象になっていない。
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毎日新聞 2008年9月19日 20時09分（最終更新 9月19日 20時15分）
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