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http://www.jca.apc.org/mihama/uk_france/guard_body_parts.htm
セラフィールド労働者のプルトニウム濃度は高くなっていた
大気に放出されるプルトニウムが周辺住民に影響
英国では30年にわたり、放射能の影響調査のために核施設の労働者の死体から臓器や体組織を家族に無断で摘出していたという驚くべき事実が明らかになっています。
六ヶ所再処理工場でも昨年6月に労働者の鼻孔からプルトニウムが検出されていますが、日本原燃は内部被ばくはないものと決め付けました。しかし、労働者のプルトニウム被ばくばかりか周辺住民のプルトニウム被ばくも起こりうることを、このイギリスでの事実は如実に示しているのではないでしょうか。
英ガーディアン紙の記事を簡単にまとめて紹介します。
英国で、旧BNFL(現BNG)が約30年にわたり、セラフィールドや他の原子力施設で異常死した労働者65人の死体から骨や心臓、肺などの臓器や体組織を家族の了承なしに摘出していた事件が明らかになった。ダーリン貿易産業大臣が4月18日に、国会の場でこの事件の調査の開始を発表した。BNFLと英国の原子力産業は、原子力施設での放射能被ばくの身体への影響調査を労働者と家族の了承も得ず秘密裏に行い、およそ40年間も調査計画の存在を隠し続けてきた。英国では、一大スキャンダルとしてテレビや新聞で大きく報道され、英国原子力エネルギー機構(UKAEA)の核施設でかつて働いていて亡くなった20000人についての調査に広がりそうである。
死体からの体組織等の採取は、1962年11月〜1991年8月に実施されていた。BNGは採取した体組織は残っていないという。明らかになっている65人のうち、23件は検死後に検死官の要請により、33件は死体解剖後に検死官の要請により、1件は生体から、4件からは遺族の弁護士の指示により採取されていた。残る4件については、どのような手続きを踏んだのかその経緯について記録が残されていない。また、65人のうち57人はセラフィールドの労働者からのものだった。
ダーリング大臣の指示した調査は、体組織が何の目的で死体から採取されたのか、家族からの了承を得ていたか、適切な手順に従っていたのかについてであるが、BNGは情報をほとんど開示していない。
今回のスキャンダルを受けて、英ガーディアン紙は、体組織の採取の目的に最大の関心を示しながら、労働者から採取された体組織を使ったと考えられる研究が1980年代に発表されていたことを独自に暴露している。
その1つは、セラフィールドの主任医療スタッフであるジョフ・ショフィールドとアダム・ローソンによる研究で、1982年と1989年に、"the Proceedings of the International Symposia of the Society for Radiological Protection(放射線防護協会国際シンポジウムの論文集)"で発表された。労働者が施設で働いていた際に採取されていた尿サンプル中のプルトニウム濃度が、死後の臓器に蓄積されたプルトニウム濃度と一致するかどうかを研究していた。1989年発表分の研究でセラフィールドの労働者61人のデータが使われていた。
1986年に"Radiological Protection Bulletin(放射線防護)"に掲載された国立放射線防護委員会(NRPB)の研究は、肺、肝臓、大腿骨、脊椎骨、肋骨、リンパ節のプルトニウム濃度について労働者と周辺住民と他の地域の住民を比較するものだった。この研究ではセラフィールドの労働者の体内のプルトニウム濃度が高くなっていると指摘された。
1989年に"Radiation Protection Dosimetry(放射線防護計測)"に掲載された研究では、4人の元セラフィールド労働者から採取した肝臓のデータが使われた。この研究はセラフィールド労働者とカンブリア地方とオックスフォードシャー地方の住民の肝臓中のプルトニウム濃度に関するものだった。研究結果は、セラフィールドから大気へ放出されるプルトニウムが地元住民の体組織に入り込むことについて有力な状況証拠を示した。
◆ 参考にしたガーディアン紙の記事
アルダー・ヘイ病院事件を担当した国選弁護士がセラフィールドの臓器摘出事件を調査
Alder Hey QC to investigate Sellafield bodies case
2007年4月18日
セラフィールドは亡くなった労働者の臓器等を保持していた
Sellafield kept body parts of dead workers
2007年4月18日
科学者たちが亡くなったセラフィールド労働者の臓器中のプルトニウム濃度を調査
Scientists tested plutonium levels in organs of dead Sellafield workers
2007年4月19日
セラフィールド労働者の臓器ではプルトニウム濃度が高くなっていた
Organs from bodies of Sellafield workers had raised plutonium levels
2007年4月21日
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