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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu168.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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サウジアラビアをはじめ、中東産油国がいっせいに原子力を導入する
動きを見せている。派手に奏でられる原子力ラプソディーの舞台裏
2008年5月27日 火曜日
◆米大統領がサウジ入り 原子力協力で合意 5月17日 アサヒコム
http://www.asahi.com/international/update/0516/TKY200805160290.html
【リヤド=梅原季哉】ブッシュ米大統領は16日、サウジアラビアのリヤドを訪れ、アブドラ国王と会談した。両国は、サウジの原子力民生利用に関する一連の協力策で合意した。米国が主導する大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)にサウジが加わることで、核不拡散も強化する。
米ホワイトハウスによると、サウジは85カ国以上が入るPSIだけでなく、同じく「有志連合」型で運用が始まった核テロ防止のグローバル枠組み(約70カ国)にも加わる。また原油の安定供給をめざして、産油施設の警護や、国境警備などで治安協力を進めることでも合意した。
中東のアラブ諸国は長年、原子力とは無縁だったが、サウジは06年末、ペルシャ湾岸の湾岸協力会議(GCC)諸国と原子力開発に乗り出す意向を表明した。産油国であり、エネルギー供給上の差し迫った必要よりも、核開発疑惑がくすぶるイランへの対抗意識があるとみられていた。
これに対し米国は当初、協力には消極的な姿勢を示していた。サウジが、同国出身のオサマ・ビンラディン容疑者が率いるアルカイダなどテロ組織に対し、核関連技術を拡散しない意思が不十分だ、とみてのことだった。
だが、サウジはフランスやロシアなどからも協力取り付けに動いた。米国としては、もはやサウジの原子力開発を放置はできず、先に原子力開発に動いたエジプトと同様に容認した上で、中東での「模範例」と位置づけて管理する方が効果的だ、との判断に傾いたとみられる。
一方、米政権は今回の訪問を、原油高によるガソリン価格の高騰が米国民の暮らしを直撃する中、対策として原油生産拡大を要請する機会としても位置づけてきた。しかしAP通信によると、ハドリー大統領補佐官は首脳会談後、サウジ側から前向きな返答を得られなかったことを明らかにした。
◆中東産油国が奏でる原子力ラプソディ 最首公司
http://homepage2.nifty.com/saishu/miyako73.html
「石器時代は石が無くなって終わったわけではない」・・・・石油に代わるエネルギー源の出現に強い警戒感を示したのは、かつてOPEC(石油輸出国機構)のリーダーとして世界の原油価格を左右したといわれるサウジアラビア元石油相アフマド・ザキ・ヤマニ氏である。ヤマニ氏が想定し、最も警戒した石油代替エネルギーは原子力だった。
その原子力を、ヤマニ氏の母国サウジアラビアをはじめ、中東産油国がいっせいに導入する動きを見せている。オイルマネーのうなる産油国で、派手に奏でられる原子力ラプソディーの舞台裏を探ってみる。
核開発に動き出したGCC諸国
サウジアラビアを盟主とするGCC(湾岸協力機構)が、これまでタブー視されていた「核開発」を明示したのは、06年11月、サウジの首都リヤドで開催された首脳会議である。ここで「GCC加盟各国は核平和利用の権利を有する」という決議が採択され、「核開発の共同研究を進める」とアティア事務局長が声明を発した。
首脳会議3ヵ月後の07年2月、ロシア・プーチン大統領がサウジアラビアを訪問した。ソ連時代を含めて初のロシア元首によるリヤド訪問を果たしたプーチン大統領は、サウジ・アブダッラー国王との間で「原子力開発協力協定」を締結した。
いうまでもなくサウジアラビアは世界最大の産油国であり、ロシアはサウジに次ぐ産油国である。両国の産油量は日量約1900万バレルで、世界の産油量の25%を占める。サウジのメディアは「世界の2大産油国が原子力でも握手した」と誇らしげに報道した。
プーチン訪サの答礼として07年11月に訪ロしたサウジ・スルタン皇太子は「ロシアが進める核燃料国際管理構想を支持する」と、記者団に語った。
仮にサウジアラビアがGCCを代表してこの協定を結んだとみなせば、産油量では世界の約3割、天然ガス埋蔵量では第1位のロシア、3位のカタール、4、5位のサウジアラビア、UAE、そして後述するように第2位のイランが加われば石油だけでなく、天然ガス埋蔵量ベスト5が手を結ぶことになる。つまり、化石燃料でも圧倒的な力を持つ国同士が原子力でも結ばれるということになる(その後ロシアはウラン埋蔵大国オーストラリアと資源共同開発協定を結んだ)。(中略)
日本はどうするか
日本政府はインドネシア、ベトナムと原子力協力協定を結んでいるが、中東では明らかに出遅れている。だが、例えばトルコの場合、地震多発地域の原発建設には日本の耐震設計が役立つ。古い話だが1979年夏、ソ連を訪問した「有沢ミッション」(団長有沢広巳原産会議議長)は、建設中のアルメニア原発に案内された。ソ連製原子炉の耐震不安を指摘したところ、ソ連は技術者を日本に派遣、アルメニア原発に耐震補強工事を施した。
その10年後の89年12月、アルメニアは大地震に襲われ、高層建造物はことごとく倒壊し、2万5000人が犠牲になったが、日本の耐震設計を施した2基の原発はびくともしなかった。このとき「日本の耐震技術は凄い」と感心したロシア原子力関係者は、07年夏の中越沖地震の際も「東京電力の柏崎原発は想定以上の地震にもかかわらず、原発は無事だった」と、改めて日本の耐震構造を評価している。日本の原発関係者は自信をもって中東原子力社会に出ていい。
日本は米仏とともに次世代軽水炉の開発、保守、運転などについて協力体制を組むようだが、燃料供給や再処理技術面ではロシアは重要なパートナーだし、ロシアも中東原発市場への進出には日本を必要としている。
但し、米・仏・ロのように振舞ってはならない。彼らは軍事基地や武器供給をセットにして原子力を売り込もうとしている。日本の原子力はこれまで平和利用に徹してきたこと、これかもそうであることを示しつつ、核エネルギーを「地球環境対策の有力手段として利用する」ことを理解してもらわなければならない。
地球環境の最大の敵は「戦争」である。そこで戦争用兵器を作る軍事費を削減して対外原子力協力基金をつくる。豊富なオイルマネーを持つ産油国に呼びかけ、簡便・安全な小型原子炉や海水蒸留に適した高温ガス炉など、用途を絞った原子炉の共同開発を進める。
その第一歩として、例えばいま建設中のサウジ国立アブダッラー工科大学など意欲的なアラブ産油国の大学、研究機関に原子力工学や放射線医学の講座を寄付する。あるいは原発の技術面だけでなく、立地や地元へのPR,PAまでを研究している「原子力安全システム研究所」(福井県)移設する。電力会社による原発保守・運転員の研修受け入れなどロシアから誘われる前に日本は積極的に中東に出たらいい。
将来、石油や天然ガスに代わる産油国の戦略的輸出産業をいまから用意してもらうのである。その呼びかけは6月に青森市で開催される「エネルギー・サミッと」でもいいし、7月の「洞爺湖サミット」など絶好の場である。
「かくて彼らは剣を打って鍬となし、槍を叩いて馬車の繋ぎ手となし、二度と剣を振り上げ、国のために戦うことはなかった」(旧約聖書イザヤ書)、そんな記念碑が洞爺湖畔にも建てられるように・・・。 最首公司
(私のコメント)
アメリカのブッシュ大統領がインドをはじめ中東産油国に原子力協力を持ちかけていますが、このねらいは何だろうか? ロシアやフランスなどがサウジなどに原子力で外交攻勢をかけているから、世界最大の石油産油国に対してアメリカは遅れをとるわけには行かないのだ。
石油が1バレル=135ドルにもなれば危機感を覚えるのは産油国のほうだろう。代替エネルギーが石油よりも安いコストで供給されるようになるからだ。かといってオイルピークが過ぎた以上は産油国は増産もままならず、産油国も次世代のエネルギー開発に取り組まなければならない。
高価な石油を売って、より安いエネルギー資源を獲得しなければなりませんが、そのためにサウジとロシアが手を組んだ。これは単にエネルギー協定だけではなく、イランが進める原子力開発に対抗する為だ。表向きは核の平和利用ですが、核兵器開発の潜在的能力も得る目的がある。
このように湾岸産油国が一斉に原子力発電に動き出すと、アメリカとしてはイランを核開発していると言う理由で攻撃する事は不可能になる。アメリカとしてはイラク侵攻で脅しをかけていけば核開発には手を出さないと見ていたのでしょうが、サウジがロシアと原子力協定を結んでしまった。
このような流れが出来てしまうと、いくらイラン攻撃のアドバルーンを揚げても効果が無くなり、アメリカ政府としてはむしろ積極的に原子力協力せざるを得なくなってきた。その代わりに石油を回してもらうように働きかけるのでしょうが、その切り札となる原子力発電技術は日本なしには成り立たない。
アメリカにしてもロシアにしても原発事故から30年近くも経って一機も建設していない。大型の商業炉は日本とフランスのメーカーだけが作り続けてきて、欧米でお荷物となった原子力発電部門を買収してきた。ところが石油の高騰が続くようになり、さらには二酸化炭素問題で原子力発電所がにわかに脚光を浴びる事になった。
そのために原子力発電所建設に封印をしてきたアメリカやロシアのみならず、イギリスなども新たな原子力発電所の建設に乗り出した。特に中国やインドなどは発電所がいくらあっても足らない状態であり、世界は原子力発電所建設ラッシュとなっている。中東の湾岸産油国も例外ではなくイラン以外にサウジなどが建設に乗り出すのだろう。
しかし原子力発電は核開発につながりやすいから国防問題をクリアしなければならない。その国防問題をクリアする為にアメリカとの原子力協定が必要なのですが、アメリカ幕府が許認可権を持つ仕組みが出来上がっているのだろう。ロシアやフランスも同じ事を狙っているのでしょうが、肝心の原子力発電所の設計や製造技術は日本が持っている。
原子力発電所は非常に危険なものであり、だからこそ一旦事故が起きるとチェルノブイリ原発事故のように国家が滅びるくらいの破壊力がある。だからこそ欧米は原子力発電を封印して反原発運動は世界の社会運動にもなった。だから原子力発電所の安全性は100%保証されるものでなければなりませんが、その設計と運用のノウハウは日本のメーカーが持っている。
特に耐震性に関しては最首氏の記事にもあるように、アルメニア大地震に際しても原発はびくともしない安全性が保証された。柏崎の原発も想定以上の大地震だった訳ですが本体は無事だった。このように安全な原発はどこでもできると言うわけには行かずノウハウを持っている日本の技術が生かされる。
まさに原子力発電技術は戦略産業であるだけに、日本はアメリカのGEやWHと手を組んで進める必要があり、営業がアメリカで製造は日本が担当する分業システムが出来ているようだ。ロシアなども旧共産圏などに強い営業力があるから手を組む必要があるのだろう。
特にサウジなどの湾岸産油国の原発に対しては日本も石油の利権を得る為には積極的に動く必要がある。原発は一旦出来ると長期にわたる運転などでメンテナンスなどの点検が欠かせない。その為には政治的に安定した国で無ければなりませんが、中東と欧米では政治的に深い因縁が絡まりすぎている。
◆中東における原子力ビジネスに踏み込んでしまった日本 原田武夫
http://money.mag2.com/invest/kokusai/
ところがそんな日本の、「オトナのお約束」からすると、驚天動地の報道が湾岸地域から最近、飛び込んできた。日本がバーレーンに対して原子力協力を申し出たというのである(2008年5月3日付「ガルフ・デイリー・ニュース(バーレーン)」参照)。
この報道がなぜすごいのかというと、米国こそが、バーレーンをはじめとする湾岸諸国、そしてサウジアラビアといった中東諸国で、原子力ビジネスを展開すべく、密かに工作を重ねてきた国だからである。米国は2005年秋頃より、原油枯渇を恐れるこれらの諸国を相手に、原子力ビジネス(具体的にはウラン濃縮)を提案し、それを実現するために奔走してきた。
いうまでもなく濃縮ウランは、原子力の時代が到来すれば核燃料として今の原油に匹敵する地位を占めるものであるが、その製造を実現するためには、周辺地域の地政学リスクが大幅に低減している必要がある。そこで米国は、いきなり力をいれて“中東和平”と喧伝し、その実現のために自ら奔走し始めたのである。
そのようにして、綿密な計画の下、しかもブッシュ大統領までもが中東に何度も足を運ぶなど「体を張っての工作」で、この地域での原子力ビジネスの展開を狙ってきた米国。ところがそこに日本がいきなり飛び込んできたのである。しかも日本は、バーレーンだけではなく、カタールとの間でも原子力協力を行う意欲を見せているといい、ワシントンは大いに懸念を抱き始めたようだ。
彼らにしてみれば、せっかく丹精こめて作り上げてきたビジネス・モデルが実現する直前に、普段はおとなしい日本にかっさらわれるようなものなのである。まさに「トラの尾を踏む」日本、これから一体どんな目にあうのか、全くわからないのである。
(私のコメント)
私の見方としては、アメリカとしても日本の原子力発電技術が無ければ利権ビジネスにならないわけだから、GEやWHなどの米産業資本が一緒な訳であり、アメリカ政府の中東に対する原子力政策が大きく変わってきたから湾岸産油国に原子力協定の話が出てきたのだろう。それが出来なければ原子力発電所は出来ないからだ。
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