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http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/89963.html?_nva=2
社説
プルサーマル 地元の不安に耳傾けて(4月29日)
プルトニウムを原発の燃料として使うプルサーマル計画が動き始めている。
このなかで特に注目されるのは、経済産業省が設置許可をした電源開発の大間原発(青森県大間町)だ。
プルトニウムとウランを混合したMOX燃料を、全炉心で使うのが特徴だ。「フルMOX」という世界初の試みとなる。
未知の原発だけに、地元住民には不安が根強い。大間原発と最短で十八キロしか離れていない函館市や道南の住民にとっても重大な関心事だ。
国と電源開発には、住民の不安をぬぐう対策と、十分な説明を求めたい。安全管理の徹底が最優先だ。
MOX燃料を使う場合、中性子を吸収して核分裂を止める制御棒の機能が低下することが分かっている。
電源開発は、中性子を吸収しやすい制御棒を使い、安全設備も改良すると説明している。
国の安全審査にも合格しており、手続き上は問題がないといえる。
ただ、大間原発の出力は約百三十八万キロワットで、国内最大の規模だ。
大間原発では、二〇一二年の運転開始から五−十年後にすべての燃料をMOX燃料に切り替える。
フルMOXによる巨大原発の運転に伴って、予期しない大事故が起こる懸念はないか−。
国や電源開発は、安全性の検証や積極的な情報公開を通じて、住民の不安を払拭(ふっしょく)する責任がある。
国は〇六年、新たな原発の耐震基準をまとめたが、〇七年には新潟県にある東京電力柏崎刈羽原発が地震で大きな被害を受けた。
被害の実情や原因究明が終わっていないのに、国が建設を許可したのは性急すぎないか−。こんな疑問にも、国は答える必要があるだろう。
津軽海峡をはさんで、大間原発の対岸にある函館市は、防災対策を重点的に実施する国の「緊急時計画区域」の範囲から除外されている。
しかし、漁業者の中には原発の近くの海で漁を営む者もいる。函館市長は、住民の安全確保を最優先にする考えを表明した。
防災上の懸念を募らせる地元の声に、電源開発や国はもっと真剣に耳を傾けるべきである。
大間原発の立地場所は下北半島突端部だ。作られた電気は東京電力の送電線を通じて首都圏に送られる。
送電ロスが大きいところに立地する原発政策のゆがみを、あらためて考える必要がある。
国は、一〇年度に国内で十六−十八基の原発でプルサーマル計画を実施する予定だ。北電も泊原発3号機での実施に向け、道や地元自治体に事前協議を申し入れた。住民の不安の解消が計画を進める大前提だ。
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