★阿修羅♪ > 原発 劣化ウラン フッ素4 > 456.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
http://www.daily-tohoku.co.jp/tiiki_tokuho/kakunen/news/news2008/kn080206a.htm
六ケ所村にある使用済み核燃料再処理工場で発生する高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)の搬出先となる最終処分場の選定スケジュールについて、経済産業省資源エネルギー庁が従来より遅らせる計画変更を正式に決めた。ガラス固化体は、海外からの返還分も同村の貯蔵施設で管理している。青森県がなし崩し的に最終処分地になる動きにつながらないか、今後も国などの選定作業を注視していきたい。
選定作業は、二〇〇二年十二月に公募受け付けを開始したものの、応募する自治体はなかなか現れず、名乗りを上げた市町村も住民による反対運動などで次々と撤回した。従来計画は、今年から始まる「平成二十年代前半」に精密調査地区を選ぶとしていたが、その前段階となる文献調査や概要調査の地区すら選定に難航。計画遂行は不可能で、今回の見直しは、ようやく現実を認めたとの印象が強い。
ガラス固化体は、六ケ所村の再処理工場で既に昨年十一月上旬から発生し始めている。その再処理工場は〇七年度内に本格稼働するのが困難な状況となった。日本原燃が二月終了を目指している試運転(アクティブ試験)が、固化体の製造工程での装置故障などにより計画通り進んでいないためだ。
ガラス固化体の製造では、高レベル廃液とガラス原料を溶かす溶融炉内に、装置の故障による中断や初期段階での温度不安定による影響で金属が堆積(たいせき)。十二月に入り作業効率が悪くなったことから、金属を取り除く作業を行い、現在は炉内の温度を下げて点検できるような状態になるのを待っている。
原燃の兒島伊佐美社長は一月二十八日の定例会見で、試運転の終了時期について、「仮に二月が無理でも、何とか年度内に」と現計画が厳しい状況にあるとの認識をあらためて示した。だが具体的な計画変更に関しては明言は避け、溶融炉の点検が終わる二月中旬以降に検討すると述べるにとどめた。
再処理工場は試運転終了と同時に完成となる。しかし原燃が青森県や六ケ所村などと操業に関する安全協定を締結しなければ、実際に本格稼働できない。協定を結ぶまでには、県による県議会などからの意見聴取、県民説明会の開催などの手続きに時間を要するため、年度内に工場が完成しても、本格稼働は新年度にずれ込むとみられる。
本格稼働の前提となる安全協定締結をめぐっては、再処理工場で年間最大一千本も発生するガラス固化体の最終処分場問題が議論の的になるだろう。同工場で取り出すプルトニウムの唯一の使い道であるプルサーマル計画も同様だ。
核燃料サイクル計画は時期のずれ込みや政策の見直しが繰り返されてきた。国や事業者は、「平成四十年代後半」に操業するとしている最終処分場の候補地選定や、一〇年度までに十六―十八基の原発で実施するとのプルサーマル計画の見通しに関して、現実的な数字を真摯(しんし)に県民に示す必要がある。
▲このページのTOPへ HOME > 原発 劣化ウラン フッ素4掲示板
フォローアップ: