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2008年1月3日(木)
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安全性の確保を最優先で/県内原子力施設
県内の原子力施設は操業や着工が相次いで本年以降に繰り延べとなった。
日本原燃が六ケ所村で試運転している使用済み核燃料再処理工場は昨年十一月に本格操業を始める予定だったが、耐震計算ミスの影響で今年二月以降に延期した。だが、故障続きで、二月の試運転終了も厳しい情勢だ。
昨年八月の予定だった大間原発の着工は国の安全審査が長引き、今年以降に延期となった。
日本原燃のMOX(プルトニウム・ウラン混合酸化物)燃料工場も昨年十月着工を目指していたが、やはり安全審査が終わっていない。
大間原発は改定された原発耐震指針による安全審査の第一号で、耐震性について厳しい審査が続いているとみられる。MOX燃料工場はそれに連動した格好だ。両施設とも新たな着工時期さえ設定できないでいる。
だが、原子力施設は危険な放射性物質を扱う。着工や本格操業の予定にとらわれず、安全性の確保を最優先すべきだ。そのためなら、いくら時間をかけても、かけすぎることはない。
再処理工場は試運転が第四段階に入ってから故障が目立つ。昨秋、せん断した使用済み核燃料の端末片を運ぶ装置が故障して、せん断を一時止めた。
再処理に伴い発生する高レベル放射性廃棄物はガラスとともに固めるが、その固化体の容器にふたをする機器も故障した。昨年末には溶融ガラスを固化体容器に充てんする作業に問題が出て、ガラス固化試験を中断して点検することにした。
せん断機駆動用の油が約八百リットル漏れるトラブルも元日夜にあった。日本原燃がせん断を停止し、原因を調べている。
試運転は設備に欠陥がないかどうか、確かめるために行う。だから、故障やトラブルがあっても不思議ではない。だが、これほど続けば、肝心の放射性物質を閉じこめる機能は大丈夫なのか、と疑いたくもなる。
耐震計算ミスは日立製作所の関連会社の担当者が誤った数値を入力したのが原因だった。この担当者はミスに気づいたのに、十一年間も日本原燃に報告しなかった。こんなこともあるから、安全策に油断は禁物だ。万が一のことがあれば、被害を受けるのは地元住民なのだ。
高レベル放射性廃棄物の最終処分地選びの難航も再処理工場の操業に重大な影響がある。
経済産業省は先月、選定時期を数年延期する方針を打ち出した。最終処分の開始時期は変えないという苦肉の策だ。だが、最終処分地が決まる保証はない。
再処理工場は高レベル放射性廃棄物を大量に生む。最終処分地が決まっていないのに、本格操業すれば、「トイレなき再処理工場」と化す恐れが強い。
これだけでも問題なのに、ここにきて東通、六ケ所両村議会がにわかに最終処分についての勉強会に意欲を見せ、将来の最終処分地誘致をにらんだ動きではないか、と憶測を呼んでいる。
三村申吾知事は各市町村に文書で「本県を最終処分地にしない」との決意をあらためて示したが、きな臭さは残る。
再処理工場の本格操業と最終処分地問題をめぐる県民の議論が今年はもっと高まっていい。
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