★阿修羅♪ > 原発 劣化ウラン フッ素4 > 113.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
姫路沖・海苔の原因「関西電力」、漁師らに“口止め料”6000万円
速やかに弁償し、元の海に戻して!
礒部俊和 2007-02-15 11:45
私は、瀬戸内海の播磨灘(兵庫県姫路市)で45年間、海苔(のり)養殖を営んでいる漁師である。
東京電力による原子力発電所でのデータ改ざんが延べ199件あったことが今月になって判明したが、私は「ねつ造した調査結果」で海への影響を否定し加害責任から逃げ続ける関西電力と、現在も闘っている。関電は“口止め料”6000万円などの裏工作ばかりしてきた。
関西電力姫路第二火力発電所。手前の青いタンク群は大阪ガス。タンク群の右端に関電の排水口がある
撮影者:礒部俊和■「枯れた海」で年々ひどくなる海苔の色落ち
関電火力発電所は、機械を冷やすために大量の海水を使っている。これは、一次冷却水を冷やす目的で二次冷却水として使われるのだが、その海水を電気分解している。それは、次亜塩素酸ナトリウム(塩素)を取るためである。
取ったその塩素を関電が海に流すのは、二次冷却水を通すパイプなどの殺菌が目的だ。
海水中のアンモニアと、垂れ流された次亜塩素酸ナトリウムが化学反応して結合塩素を作り出すが、この物質は長時間分解されない。また、アンモニアは勝手に気体になって大気中に飛んでしまうため、私の漁場はアンモニアが少なく、海苔に黒みが足りない。
私の理念は、「自分で食べておいしい海苔作り」。黒い海苔は、やわらかく甘みがあり、口の中でとろける。しかし、色落ちした海苔は、硬く甘味がなく、おいしくないし、価格も下がる。
しかし、この「枯れた海」、バランスが悪い海水では、海苔の色落ちは毎年ひどくなるばかりだ。
私が海苔の色落ちに気づいたのは、1983年の秋だった。
■「関電にだまされている!」
1980年に関西電力姫路第二火力5号機6号機が温排水を流し始めた。その後、第一火力5号機6号機を増設する時も「海に影響はない」と言って増設した。しかし、建設後に海苔の色落ち被害が拡大したのである。
漁業組合の席で「関電に抗議してくれ」と要望したが、「弁償する話は関電には言えない」と組合長が言ったので、それからは単独で証拠を探し始めると、1998年2月に関電が出した追跡調査の報告書データに、関電の流す温排水はアンモニア態窒素が半減している事実をつかんだ。
しかし関電は、「海苔の色落ち被害は植物プランクトンが原因」と言い続けた。
1999年、組合長立ち会いで関西総合環境センター(KANSO、関電の子会社)らによる調査結果を見せられたが、「関電が海を壊していない」というものだった。「関電にだまされている!」と言っても、この調査結果を私以外の海苔養殖業者は信用した。
■「気の毒だから」と関電が6000万円を出した
1999年11月初め「気の毒だから、生活の援助をする」「6000万円をみんなで分けるように出す」と関電が提案していると組合長たちが言ったので、「関電が認めないなら訴訟に持ち込んでくれ」と訴えたが、組合長は「関電は訴えてくれ、いつまでも上告すると言っている」というばかりだった。
関電との交換条件は「他言しない」「もらった後は関電にお金を要求しない」。署名、押印し、関電から、調査費用として3漁期間支払われた。
私の調査は、日記帳と海苔のサンプルを月4〜5回提出。約5カ月間、月70万円前後、関電から3年間、調査費として900万円もらった。これは、弁償金ではなく、調査費である。振り込み主はKANSOで、それが通帳にも記帳されている。
2002年10月3日、関電の立地部が「組合長になってくれたら、お金は出せる」と家まで来たことがあった。関電は、文句を言わせないように工作ばかりしてきた。
■海の独自調査で関電が嘘をついたことがわかった
ますます色落ちがひどくなり、組合は当てにならないので、2002年4月から1年間、姫路工業大学環境人間学部(当時)の熊谷ゼミと杉山ゼミの分析学の調査を始めたところ、漁場内と関電の温排水中に遊離塩素が検出された。
次亜塩素酸ナトリウムを取り出す時、栄養塩の一番初めの物質のアンモニア態窒素を約半分に減らしていることも調査でわかった。
関電と最後に話をした1999年7月20日、私が「海水を電気分解して塩素(次亜塩素酸ナトリウム)を採っていたら、栄養塩は減ってしまう」と言ったとき、関電は「アンモニアは採っていない」と言った。
しかし、大学の調査によって、組合長立ち会いで調べた関電の調査結果が「ねつ造した調査結果」だったことが判明したのである。
私たちがだまされていた。関電はうそをついた。関電と取り交わした契約は、無効だと思った。
先月1月17日の入札では、海苔は平均単価6.62円と今までにない安い価格だった。私の被害総額は毎年800万円(最低被害額)になる。これが20年以上続いている。
関電は、速やかに弁償をし、この海域を元の海に戻すことだ。
それは、簡単なこと。海水を電気分解して「塩素」を取るのをやめ、使用するのを禁止すればいいことである。
*礒部俊和「マイノリティレポート」
姫路沖東部海域で致命的な環境破壊を続けている関電の嘘で壊された海苔養殖漁場の調査報告書及び姫路市の終末下水処理場の悪行を報告。
(MyNewsJapanの記事の要約です。
http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000005325
▲このページのTOPへ HOME > 原発 劣化ウラン フッ素4掲示板
フォローアップ: