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http://www.yukan-fuji.com/archives/2007/09/post_10612.html
■江尻良文編集委員「球界に直言!」
凡打したバッターが、センターにある大型ビジョンを見ながらベンチに戻る。そんな姿をよく目にする。プロとして恥ずかしくないのか。腹立たしい思いがする。打てなかった言い訳のポーズに映るからだ。バッターに言わせれば、その場で自分のフォームをチェック、打てなかった反省をしているのだと反論するかもしれない。が、ファンの目にどう映るかという、プロとしての根本的な認識が不足している。
プロ意識の欠如。練習態度にも表れている。球場の開門前で、お客さんがまだ入っていない時とはいえ、この夏場の特打ではTシャツ、短パン姿でバッティング練習をする選手が珍しくない。いくら猛暑とはいいながら、快適なドーム球場も多くあるご時世に、ユニホームを着ないで練習する神経がわからない。
1975年のシーズンに誕生した、ファン待望の青年監督、巨人・長嶋茂雄監督は選手の練習態度から厳しかったのを思い出す。炎天下の後楽園球場でもユニホーム着用はもちろんのこと、帽子まできちんとかぶらせた。「当然でしょう。試合に臨むのと同じ格好で練習しなければ意味がない。試合ではいくら暑くても帽子をかぶり、ユニホームを着てプレーするのだから、同じようにして練習しなければ、練習のための練習で終わってしまう」。こう言い切った。グラウンドだけではなかった。飛行機や新幹線移動の際のフォーマルな服装遵守、漫画本禁止など、徹底した厳しい姿勢を要求した。
「厳しい? 冗談じゃないですよ。プロとして当然のことでしょう。常にファンの視線を意識して行動するのは常識でしょう。漫画を読むなというのではない。読みたければ、自分の部屋で読めということですよ。ファンの目があるところで漫画を読むなということです。一人でもそういう選手がいれば、『巨人の選手は漫画ばかり読んでいる』ということになってしまうんですよ」。
まだ20歳代半ばだった新米の担当記者に対しても、こう忠告してくれた。「江尻君、服装は大事だからね。見てごらん、だらしない服装の記者が多いだろう。あんな風になっちゃダメだよ。君は若くても社を代表しているんだから、きちんとした服装をしなさい。若くて給料が安いだろうから、サマースーツを買えとは言わないが、半袖シャツにネクタイくらいぶら下げなさいよ」。
素直に耳を傾けることのできるアドバイスなので、以来、服装には気をつけ、定年近くなった今でも、猛暑の中、スーツを着ないときにはジャケットにネクタイ姿を貫いている。13年ぶりに巨人監督に復帰した長嶋監督が、2000年のONシリーズを制した直後に、「それにしても、江尻君はいつもスーツ、ネクタイ姿でビシッとしているね」と声をかけてきた時には、4コマ漫画のオチのようにガクッときた。「新米記者の時に監督が言ったんじゃないですか」と言うと、あの長嶋スマイルを浮かべ、「エへッッ、オレ、そんなこと言ったっけ」の一言だけ。それでも、長嶋流のプロ哲学は素晴らしいと思っている。
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