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□【政治・選挙】小沢一郎は、元祖媚米派。小泉純一郎は第二期媚米派。 [Dogma and prejudice]
http://blog.goo.ne.jp/sinji_ss/e/cfae6e2fa55379f912ddd6e54a402ef0
小沢一郎は、元祖媚米派。小泉純一郎は第二期媚米派。
[ 構造改革 ] / 2007-07-28
くっくりさんのブログ「ぼやきくっくりFC2版」の、「小沢一郎ほどアメリカの言いなりになった人はいない」というエントリーを読むと、石原慎太郎が小沢一郎を評した言葉が引用されていました。
石原慎太郎は「私は彼を評価しません。あの人ほどアメリカの言いなりになった人はいない」と評した。
で、これに興味を持ったくっくりさんは、産経新聞05年11月7日付に掲載された石原都知事の「日本へ」というコラムにたどり着きます。↓
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「あの人ほどアメリカの言いなりになった人はいない」の中身、もうちょっと詳しく載ってるところはないやろか?と探したところ、産経新聞05年11月7日付に掲載された石原都知事の「日本へ」の中に、こういうくだりを見つけました。
あの後とは、私が議員時代自民党が金丸信なる悪しき実力者の君臨の下経世会に支配され、その後体よく自民党を割って飛び出し新党を作って転々し今は民主党のフィクサーとして在る小沢一郎がその配下として幹事長を務めていた頃、日本はアメリカから構造協議なるものを持ちかけられ内需の拡大という美名の下に貿易を抑制し国内で無駄な支出を重ねることで国力を衰弱させよという圧力に屈した後々のことだ。大体、「構造協議」などという二国間協議のもっともらしい名称は国民の目を憚(はばか)るために日本の役人たちが改竄(かいざん)したもので、相手側の原文はストラクチュラル・インペディメンツ・イニシャティブ(構造障壁積極構想)、その「積極性」を持つ者は当初からアメリカということだ。それを当時の政府は国民への体裁を考慮し敢えての改訳を行った。そもそもこうした経済会議はOECDとかWTOといった汎世界的な協議機関で論じられるべきなのだが、他の先進国たちも相手が日本なら放っておけということでアメリカの非を唱えはしなかった。
その場でアメリカが持ち出した要求は二百数十項目にも及ぶ内容で、中には日本の実情を無視した荒唐無稽(むけい)なものも数多くあった。それに対して私たち有志の勉強会「黎明の会」は日本としての対案を百四十項目作って相手にぶつけさせようとしたが、その提案を申し込んだ自民党の最高議決機関の総務会を小沢幹事長は会期末に意図的に三度続けて開かずに封殺した。仕方なしに他に場所をもうけ、外国人記者クラブでもその案を発表したが、当時の日経連会長の鈴木永二さんにこんな良い案の発表が遅すぎると叱(しか)られたものだった。
しかしその後金丸、小沢体制下の自民党政府はさらに、向こう八年間に四百兆の公共事業を行って内需を刺激せよというアメリカからの強い要請を丸呑みして、結果としてそれを上回るなんと四百三十兆の公共事業を行ってのけたのだった。その結果夜は鹿か熊しか通らぬ高速道路があちこちの田舎に出来上がった。
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1980年代から1990年代にアメリカは、日本に対しすさまじいばかりの金額の内需拡大要求をしています。その要求を丸呑みした小沢一郎は、元祖媚米派というべき存在です。
金丸、小沢体制下の自民党政府は、日本に対してまるで、「北京ダック」のように内需拡大のための資金を飲み込ませた売国政府です。
その後の日本があまりの内需拡大策に消化不良になり、バブル崩壊を起こしたのは周知の通りです。
バブル崩壊により、体力を失いかけた日本に対し、アメリカから今度は、「財政再建」という課題が持ち込まれました。「内需拡大」というアメリカからの命令に従順に従った結果生じた、莫大な日本政府の借金。今度はそれを減らすことをアメリカは命令してきたわけです。
そして、今度はそれを小泉純一郎が丸呑みしたわけです。元祖媚米派の小沢一郎に対し、小泉純一郎は第二期媚米派と言うべきかもしれません。
経済政策において、「内需拡大策」と、「財政再建策」は水と油ですが、どちらも時期と規模を間違えれば碌な事にはなりません。日本経済を鉢植えの花にたとえれば、バブル前の日本は、「水を与えられすぎて根ぐされを起こしかけていた」状態だったのに対し、小泉改革時の日本は、「水が少なすぎて枯れかけている」状態です。どちらもあまりに極端なのです。そして、どちらもアメリカの指示なのです。
アメリカは、80年代から90年代にかけては、アメリカ企業の需要拡大のために「内需拡大」を唱えていたものの、アメリカ企業の体たらくに匙を投げて、今度は日本企業そのものをアメリカ資本のものにしようという作戦に転じたのかもしれません。
「アメリカは日本のためを思って『要望書』を作ってくれているのだ」と主張するアメリカ大好きの自称保守は、80年代から90年代にかけてのアメリカの理不尽とも思える「内需拡大要求」についてはどう弁明するつもりでしょうか。
▽この記事に対するコメント
Unknown (たもん次男)
2007-07-28 12:38:53
失礼します。
このエントリーを読んでゐるうちに、あるイソップ寓話を想ひ起こしました。
ロバを売りに市場にでかけた親子が、周囲の無責任な助言を聞きいれて実行してゐるうちに、つひにはロバを死なせてしまふ話だつたと記憶しますが、日本の経済政策が迷走してゐるさまと重なり合ふものがある気がします。
ところで、日米貿易不均衡解消のための内需拡大といふと、中曽根内閣のときの前川リポートあたりからはじまつてたやうな気もしますが、いづれにせよアメリカの言ひなりにならなかつた為政者を挙げるのが困難な状況が長期にわたつて続いてゐるのはやりきれないものですね。
それと、元祖媚米派、第二期媚米派とは面白い観点ですね。その間、米国の要求が変わつてきてるのは確かで、自動車摩擦のころは、米国側もなんとかビッグ3などを建て直さうと考へてたやうですが、最近は諦めてるのではないかと思へたりします。製造業で日本に勝るものを作つて売る気があつた時は日本に内需拡大を求めてたけれども、今はその代はりに、日本の会社を乗つ取りやすくしたり、低利の資金の供給源として確保しようといつたところですかね。
Re:「ロバを売りに市場にでかけた親子」=「日本の政治家」 (上田真司)
2007-07-28 13:08:03
たもん次男さん、コメントありがとうございます。
>このエントリーを読んでゐるうちに、あるイソップ寓話を想ひ起こしました。
ロバを売りに市場にでかけた親子が、周囲の無責任な助言を聞きいれて実行してゐるうちに、つひにはロバを死なせてしまふ話だつたと記憶しますが、日本の経済政策が迷走してゐるさまと重なり合ふものがある気がします。
ああ、あの話ですね。
私も、あの「ロバを売りに市場にでかけた親子」と主体性のない日本の政治家たちとがダブって見えてしょうがないんですよ。
>ところで、日米貿易不均衡解消のための内需拡大といふと、中曽根内閣のときの前川リポートあたりからはじまつてたやうな気もしますが、いづれにせよアメリカの言ひなりにならなかつた為政者を挙げるのが困難な状況が長期にわたつて続いてゐるのはやりきれないものですね。
>それと、元祖媚米派、第二期媚米派とは面白い観点ですね。
小沢一郎一人を元祖媚米派というのも不適当かもしれませんね。
アメリカの「内需拡大要求」は、中曽根内閣あたりから始まっていたわけで、アメリカの「内需拡大要求」を承諾した政治家すべてを指して、第一期媚米派というべきかもしれません。
>その間、米国の要求が変わつてきてるのは確かで、自動車摩擦のころは、米国側もなんとかビッグ3などを建て直さうと考へてたやうですが、最近は諦めてるのではないかと思へたりします。製造業で日本に勝るものを作つて売る気があつた時は日本に内需拡大を求めてたけれども、今はその代はりに、日本の会社を乗つ取りやすくしたり、低利の資金の供給源として確保しようといつたところですかね。
まさに同感です。
以前は、競争相手として、日本の競争力を削ぐ方向の要望ばかりでしたが、今は、1.アメリカ資本をもっと受け入れろ、2.競争力をさらにあげて、株主として儲けさせてくれという要望に変わっています。
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