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□奴隷労働で満天下に恥を曝した胡錦濤腹心たちの「危機管理マヒ」=ウィリー・ラム [SAPIO]
http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20070726-03-0401.html
2007年7月26日
奴隷労働で満天下に恥を曝した胡錦濤腹心たちの「危機管理マヒ」=ウィリー・ラム
中国内陸部の山西省で発覚した奴隷労働事件は、胡錦濤政権に大きな衝撃を与えた。国内各地で拉致された8歳から70歳までの人々が着の身着のままでろくな食事も与えられず、1日15時間以上働かされていた。給料も支払われず、厳重な監視下に置かれていたという。実態が明らかになるにつれ、国内では憤りの声が高まっている。
拉致された被害者は1000人超とみられ、首謀者は、いわゆる「土皇帝」と呼ばれる地方の有力者。共産党幹部との強いコネを利用して、暴挙に及んだとみられる。胡錦濤政権は日ごろから、平等で協調のある「和諧社会」の実現、民衆の立場に立った「親民主義」を提唱してきたが、地方ではまったく理解されていなかったようだ。こうした地方を中心とした危機管理体制の機能マヒは、政権の後継体制に影響を与えるだろう。
大規模な奴隷労働事件が明るみに出たのは、6月上旬。拉致された子供の親たちが、山西省のレンガ工場から自力で我が子を救出する様子を地元のテレビ局が放映し、子供が失踪した父母約400人がネットを通じて救出を呼びかけたからだ。事件が国内や海外メディアで大きく取り上げられると、胡錦濤国家主席や温家宝首相ら最高指導者が事件の真相解明や被害者の早期救出を指示。党や政府の中央組織が一斉に動き出し、法制部門担当の呉官正・党中央規律審査委員会書記や王兆国・全国総工会(労働組合に相当)主席(党政治局員)のほか、公安省や最高検察院なども相次いで「特別作業班」を山西省に派遣した。
胡錦濤政権が目指す「和諧社会」「親民主義」の実現は、苦戦中だ。北京では2003年初めに、公安省や国家安全省を中心にして、コンピュータを導入した24時間体制の安全管理システムを敷き、市民の安全を最優先にする政策を標榜してきた。しかし、高額な予算をかけた割には、システムがうまく機能せず、犯罪率は減少していない。これは、地方では特に顕著だ。
今回の事件が起こった山西省はとりわけ問題が多い。当局の許可を得ていない違法な民営の炭坑が多数あり、ずさんな安全管理のために落盤事故が頻発し、多数の人命が失われている。政府は取り締まりを強化しているが、炭坑経営者が「土皇帝」で、山西省当局に賄賂を贈って見逃してもらっているため、摘発率は極度に低い。今回のレンガ工場での奴隷労働が、数年間にわたって摘発を逃れてきたのも、このような事情が背景にある。
人間を、単なる労働力として酷使するのは、胡錦濤政権の言う和諧社会や親民主義とはまったく逆だ。特に山西省党委書記の張宝順は、胡主席が中国共産主義青年団(共青団)の第一書記を務めていた際、ともに活動した腹心だけに責任が問われる。
さらに、腹心と言えば、後継者の最右翼として、江蘇省党委書記を務める李源潮がいるが、いま江蘇省では太湖の水質汚染が問題になっている。太湖は上海や周辺都市への飲料水の供給源で、李書記に対して、水質汚染を放置した責任を問う声も出ている。当の李書記は数人の担当幹部を解任しただけで知らん振りを決め込んでいるが、ここにも胡錦濤政権の危機管理感覚がマヒしたさまが如実に現われている。この秋には、第17回党大会が控えている。こうした腹心の失態は胡錦濤政権にとって少なからぬ痛手となるだろう。(国際教養大学教授)
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特報:中国「奴隷工」事情 [大紀元]
http://www.asyura2.com/07/asia8/msg/405.html
投稿者 white 日時 2007 年 6 月 19 日 14:47:59: QYBiAyr6jr5Ac