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産経「複数の与党幹部」は2日夜、「大連立を持ちかけたのは小沢氏」との情報を流した。←産経は与党幹部の名を公表すべきです。
http://www.asyura2.com/07/dispute26/msg/717.html
投稿者 小沢内閣待望論 日時 2007 年 11 月 03 日 19:47:15: 4sIKljvd9SgGs
 

大連立協議の裏に「ナベツネ」 混乱に拍車
11月3日9時33分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071103-00000904-san-pol


渡辺恒雄氏

 福田康夫首相と民主党の小沢一郎代表の2回目の党首会談が行われた国会議事堂3階の常任委員長室は、2日午前中から物々しい雰囲気に包まれた。
 扉の前で衛視が目を光らせ、中では国会職員数人が、テーブルや椅子(いす)を次々にひっくり返していた。盗聴器が仕掛けられていないかチェックしていたのだ。
 首相は予定の3分前の午後2時57分、淡々とした表情で部屋に入った。1分遅れで民主党の小沢代表。こちらは口を一文字に結び、いつになく厳しい表情だった。
 民主党の鳩山由紀夫幹事長が「まず自己紹介を」と切り出すと、首相は「よくご存じじゃないですか」と応じ、みなが笑ったが、小沢氏はすぐ硬い表情に戻った。自民党の伊吹文明幹事長も場を和ませようと「われわれはビールのラベルみたいなものですから」と難解なジョークを言ったが、黙殺された。
 伊吹氏らは直後に隣の控え室に移動し、前回と同様に首相と小沢氏の2人だけで会談は進んだ。
 新テロ対策特別措置法案への理解を求める首相に対し、小沢氏は従来通り反対を表明、「それならば、基本法を作ったらどうですか」と自衛隊海外派遣のための恒久法制定を持ちかけた。
 首相は「どういう原則でやりますか」と身を乗り出し、小沢氏の持論を熱心に“拝聴”した。会談中にもかかわらず、時折担当官僚らに電話で実現の可否を尋ねた。
 会談開始から1時間10分で会談は中断したが、午後6時半すぎに再開。ここで首相は恒久法制定への意欲を強く示した上で、唐突に自民、民主の大連立構想を切り出した。
 「この状況を打開しないといけない。政策実現のためにぜひ一緒に新体制を作りたい」
 首相は大連立とセットで現職の自民、民主両党議員が定数1の小選挙区で激突しないよう中選挙区制復帰もいとわない考えを示唆し、小沢氏との信頼構築に向けた強い思いをにじませた。小沢氏は「党内で協議したい」とだけ述べた。
 午後7時26分、小沢氏が先に席を立ち、会談は終了した。首相は伊吹氏らとしばらく話し込んだ後、部屋を後にしたが、その表情はいつになく穏やかだった。

     ◇


 10月30日の会談で、首相と小沢氏は45分間にわたりひざ詰めで語り合ったが、首相は手の内を明かさなかったため、永田町は会談をめぐる憶測で持ちきりとなった。
 首相の秘密主義は徹底していた。
 1日昼、首相官邸で昼食を取っていた首相はポツリとつぶやいた。
 「おいしいワインが飲みたいなあ。そうだ、今夜はワインのおいしい店に行こう」
 首相はこの夜、ひいきにしている東京・帝国ホテル内の「レ セゾン」に秘書官らを連れていき、ワインを堪能した。
 「そういえば、小沢さんもワインが好きだって言っていたなあ…」
 「口が堅い」のは小沢氏も同じだった。恒久法制定に向けて動き出せば、旧社会党系勢力を多く抱える民主党の足元はグラつく。菅直人代表代行は、イラついた表情で小沢氏に近い議員らを次々に訪ね、「恒久法を協議するなんて、絶対にやっちゃダメですよ」とクギを刺して回った。

     ◇

 会談内容は漏れなかったが、会談の仲介者が読売新聞の渡辺恒雄グループ本社代表取締役会長だったことが知れ渡ったため、混乱に拍車がかかった。渡辺氏は熱心な大連立論者であり、中選挙区論者として知られていたからだ。
 渡辺氏は2日夕、民放報道番組の収録で、党首会談の仕掛け人なのかと問われ、「知りません」とうそぶいたが、「年内にも大連立政権を作って懸案をドンドン合理的に処理すべきだ」と持論をぶった。同席した中曽根康弘元首相も「政治家の本領を発揮するときだ。小沢氏が思い切って国家本位で大連立に踏み切ってくれれば」と同調した。
 しかし、大連立構想は政局を不安定化し、解散風を加速しかねない。特に自民、民主のはざまに埋没しかねない公明党は危機感を募らせた。動揺を押さえようと森喜朗元首相は10月31日昼、自民党本部で細田博之幹事長代理に会い、首相に(1)公明党との連立維持(2)大連立構想に乗らない(3)早期解散に応じない−の3条件を譲らぬよう提言したことを伝えた。
 それでも公明党の疑念は解けなかった。2日朝には、ある有力幹部が「今日の党首会談で憲法改正、中選挙区制、恒久法の3つが合意に向け大きく動く。完全な公明外しだ」との情報を流布。支持母体の創価学会までも「悪魔のシナリオだ」(関係者)とパニック寸前に陥った。
 結局、「悪い予感」は的中した。会談後、公明党の北側一雄幹事長は「首相の判断を尊重したい」と語ったが、複数の与党幹部は2日夜、「大連立を持ちかけたのは小沢氏」との情報を流した。
 民主党が受けた衝撃も大きい。会談後、小沢氏は役員会で「申し出を前向きに検討したい」と語ったが、党役員は「ちょっと待ってくれ。そんなもの信じられない」と一斉に反発。小沢氏は「分かった! 断ってくる!」と憤然と席を立った。
 一方、首相は同日夜、記者団に「小沢氏は信頼に足るのか」と問われ、「ああっ! 信頼できないで話ができますか!」と気色ばんだ。小沢氏は首相に電話で連立構想拒否を告げたというが、両氏に芽生え始めた「絆(きずな)」が落とした波紋は幾重にも広がりつつある。


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