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“構造には構造で”ということでしょうか。
http://www.asyura2.com/07/dispute26/msg/586.html
投稿者 如往 日時 2007 年 10 月 18 日 17:43:57: yYpAQC0AqSUqI
 

(回答先: 共感できる点が多々あります。 投稿者 松浦 日時 2007 年 10 月 17 日 09:56:33)


 松浦さん、こんにちは、横レスにて失礼いたします。
 スレッド【思い出と感想。影の闇さん、久しぶりに貴方の投稿を見られて良かったと思います。投稿者 松浦 日時 2007 年 10 月 15 日】を念頭におきながらの、簡素な感想です。


 >まあ、本当に尊厳ある者なら、事後を論じる事は、恥としたいものです。未来を予測(する)ではなく、方法論を持って議論を深めることができる実力が必要です。

 方法論とは未来像構築のための何らかの技術・技法のことを指しているのでしょうか。さすれば相当に数理論的な話になるように想われます。

 >現在までに形成された市民社会の弱点は、自らが社会現象となる事に甘んじている点です。世論を形成して、世論が社会を動かす?これは本当でしょうか。社会現象が、現実を動かす主体に果たしてなれますか。世界を支配しようと意図する者共が、例外無く姿を隠し、社会を外から操ろうとしている事と、自らを社会現象の一部と見なす市民の意識は対称的です。

 プレイヤーと興行主、博徒と胴元にも喩えられるかも知れません。なるほどプレイヤーも博徒も組合等の“主体”を形成しない限り実質的には社会の超リアルな部分(興行主や胴元)を動かすことはできないでしょう。それ以前にプレイヤーも博徒も社会の周縁部分にいることを甘受していたならば、興行主や胴元の意図を特定することすらもできないかも知れません。
 しかし、彼等(興行主や胴元)はすでに超脱的な地位を確保している、最早それは常態化・構造化するに至ってしまっているのでしょうか。世界に目を転じてみるならば、自分達のプレゼンスの維持のためには絶えず敵を造っておかねばならないとする、ヤクザの存在様態にも近似したアングロサクソン・アメリカンに特有の思考様式・行動様式がすっかり出来上がっていて、それが彼等(興行主や胴元)の位階を支えると謂ったような構図が定着してしまっているとしたら、問題の解決はなかなか容易ではないと感じます。

 >主体は、常に現象の外に在らねばなりません。
 >言説を商品としてきた消費社会は終わります。消えるべきは、その売り手と買い手の両方です。生まれるべきは、特定の権力や誰かとではなく、人類史の構造と闘える強靭な知性です。

 複数であるか集団であるかに関係なく主体は超脱的であるべきとは思います。そうでなければ、隔絶的な存在である興行主や胴元に対抗していくことはできないでしょう。アジアに限定するならば最も近い例では毛沢東(CEO)と周恩来(COO)ということになるのではないでしょうか。

 >民主制は手段で、結果は運用次第というような、構造理解と縁がない認識だと、米国のやり方の中に恣意性は見ても必然性は見えてきません。また、こういう民主制に対する原理限界論を示すと、既知の反動と同一視して、その上が見えない。世界の未来はもっと先があるのです。たかが、近代民主制程度に足を捕らわれているとは。
 >それ故に、我々は未来の仕事に事欠かないとも言えるのですが。

 民主主義体制は人間が創造したものであるが故にア・プリオーリには普遍性がないことは自明です。さらには制度の適用度(範囲及び受容度)には自ずと限界があるのも明らかです。ただ、現状の構造理解と共に構造にはそれ相応の新たな)構造を対置させて現在を乗り越えなければならないと謂ったテーマが現れて来ると想われますが、確かにそのためには強靭な知性の存在が不可欠と謂えるでしょう。

 さて、末筆ではありますが、この度の松浦氏の考察と影の闇氏による一聯の論考が、少なくとも私にとっては大いに示唆を与えてくれたことを申し添えさせていただきます。
 また、会いましょう。


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