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下記は、「多様な価値観の存在を認める法制度と、特定のイデオロギーの持つ問題点を訴えていくことが必要」と題して私が如往さんにレスしたものからの抜粋です。
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教育基本法改悪問題については、イデオロギーの問題なんだろうかと思って悩むことも時々あります。
「右」の人にとっては、改悪によって愛国心が国民に植え付けられることになること、また、「公」が個人の心の中にまで踏み込んでくることも、喜ばしいのかもしれない、と。
権力者だから愛国心や個人の心の中にまで踏み込んで統制を強めることを是としているというわけでなく、右の人にとってはそれが人の理想の姿なのだろうか、と。
最近一番ショックだったのは、佐伯啓思という「成長経済の終焉―資本主義の限界と「豊かさ」の再定義」を書いている人が、「拒否できない日本」の著者 関岡英之らとの対談で、教育基本法に愛国心を盛り込んで「改正」することに賛成、といったことを言っているのを目にしたことです。(愛国心以外の点についてどう言っていたかはチェックしていません)
いずれの人も小泉には批判的な人たちであり、好感を持ってきただけに、驚きました。
しかし、たとえ彼らのイデオロギーの存在を認めるとしても(というか恐らくどんなイデオロギーであっても存在自体を否定することは許されない)、それが戦争につながっていくだろうと思うと、やはりそのイデオロギーが日本全体(日本に限らずですが)に普及していくことは、止めなければならないと思いました。
また、教育基本法の改悪により、右でない立場の人たちは右の立場を合法的に押し付けられることになります
(正確には、憲法違反なのでまだ非合法。しかし、この法律が存在しているということは合憲なんだ、という論理、つまり、小泉が、自衛隊がいるから非戦闘地域なんだ、といった論理と似た論理がまかりとおっているのが、現状、もっと言えば戦後ずっと続いてきたことなのだろうと思います)。
自分の良心、内心に反する行動を強制される人は、もはや自由ではありません。
(内心の自由と行動を切り離して考えたら内心の自由は成立し得ないといったことを、根田祥一という人が「この国に思想・良心・信教の自由はあるのですか」という本の中で書いていました)
その時点で、憲法に保障された内心の自由は破られています。人によってはそれは、肉体的にも病気になるほどの苦痛でさえあるようです。
そんな状況は、どのイデオロギーの人にとっても、許せないはずだと思うのです、人間として。
そういう状況を起こらせないためには、やはり、多様な価値観を認めるような法・社会でなければダメだと思った、という次第です。
また、
個人的に、また自分の中で社会的に考えても認められないイデオロギーは存在する、
しかし、
イデオロギー対立による被・統治者の分断というのが、権力者の使ってきた手口でもある。
ここらへんに折り合いをつけるためには、多様な価値観の存在を認めるような法制度(今の憲法の基本的人権が改悪あるいは下位立法によって骨抜きにされないこと)の必要性について、右派、左派、中道すべての人に訴えかけていくこと、
そして、ある種のイデオロギーの持つ危険性をわかってもらうこと(左派のイデオロギーにも何らかの問題はあるのでしょうけど)、
この二つを実践することが必要だと思います。
そうすることによって、幅広い連帯が可能になるのではないかと夢想しています。
>“強制”に対するダイレクトな反対(抵抗)運動こそが名も無き民にとっては自らのレーゾン-デートルの煌きを放つための唯一の方途となるかも知れないのです。
抵抗することが存在意義、というのは少し違和感を感じたのですが、
今の私を考えるとそういう状態かもしれません(笑)
生とは何かという問題にも通じてくるのでしょうが、
抵抗を無事成功させてよりよい社会を作り、その社会の中で家族や友人とともに幸せに生きること、ただそこに存在することに意義が感じられるような社会状況になることが理想のように思います。
(略)
(以上、http://www.asyura2.com/0610/idletalk21/msg/679.htmlより)
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≪関連投稿≫
基本的人権、自由ということについては、立場の違いを超えて連携できるはずだし、そうすべきである。
http://www.asyura2.com/0601/dispute24/msg/658.html
投稿者 heart 日時 2006 年 11 月 04 日 23:50:55: QS3iy8SiOaheU