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日本の教育のめざす方向を定めた「教育基本法」は59年
目に『改正』案が強行採決された。「社会教育」「家庭
の教育責任」が追加され、「国を愛する態度」「公共の精
神」を重視するという事で、現在学校や子供に表出してい
る多くの問題が解決される、と期待している人もいるとい
う。
しかし内容以前に、採決に至る経過を見直してみるとど
うだろう。「北海道のいじめ自殺隠蔽」「必修教科未履修
判明」「遺体無断掲載で教師を告訴」等と続発する様な、
学校・教委・教師の事件に、「改正すべき」との過半数の
世論に後押しされた形の改正議論であった。
ところが実際には、世論形成のタウンミーティングは政
府自ら認めた『やらせ』による世論誘導の場であった事が、
採決直前に公表された。よく見れば、数々の事件も殆どが
教委や警察・マスコミの公表の時期が『たまたま』議論の
好機に当たっていたと解る。
この『やらせ教育基本法改正』と良く似た構図が、数年
前に有った、というのは既視感だろうか？。
航空機による同時多発テロ(と言われる)事件と、犯人と
してのアルカイーダの告発。そして「30分以内に攻撃可能
なABC兵器」の存在が公表されて、国連を無視して強行さ
れたイラク攻撃。しかしその情報は『ねつ造』で、ABC兵
器は存在しなかった。
宗派等の対立を恐怖政治で抑えていた戦前イラク。その
政府を破壊すべく、数万人の市民犠牲を出しながら行われ
た「イラクの平和作戦」。だが出口戦略もなく強行された
結果はどうだったか。平和どころか、今や「内線状態」に
陥った事は誰もが認めざるを得ない。
教育の問題では、果たしてこの『やらせ教育基本法』と
いう強行策が出口に繋がるだろうか。残念ながら、その見
込みは殆ど無い物と考えられる。
「小学校の崩壊」「自殺を招くいじめ」など、最近もっ
とも深刻な問題の原因は何か。今度の『法改正』ではその
答を「公共心の欠如」と断定して、「公共の尊重」「国を
愛する態度」を規定した。
しかしこれは、公共の場でのみ『良い態度』を示せば他
は良い、という態度を育てる危険が大きい。
実際の原因は、一人っ子増加や異年齢集団消滅などで、
子どもが教室などの集団という『社会』に馴染めない事など
が根底にあるのではないか。今度の『法改正』ではその責
任を「家庭が教育の責を負う」等、家庭や地域に押し付け
る規定となっている。
しかし国益優先政策下で、それが無茶な要請であることは
考えれば解る。有効なフォロー無しでは家庭や地域が背負い
切れず、事件が続発。その度「家庭の責任」が指摘されて
家族から自殺者続出、という構図が目に浮かぶようだ。
このように考えてみても、数年の内に学校現場が『内線
状態』となる未来が予測されるのは恐ろしい。
『情報操作』などによる『やらせ教育基本法』で教員等を
抑えるのに成功した政府は、その時もまた「教師の責任」を
強調するのだろうか。
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関連：
□"模倣"自殺連鎖の経緯(しかしなぜ教基法審議時期に?) 戦争とはこういう物
★http://www.asyura2.com/0601/social3/msg/694.html
□(強行く基本法 情報操作)未履修"黙認"問題ー発端と経過。 戦争とはこういう物
★http://www.asyura2.com/0610/senkyo28/msg/239.html
□学校崩壊させる教育改革 【長周新聞】 愚民党
★http://www.asyura2.com/0601/senkyo22/msg/301.html
□(イラク証拠ねつ造)ついに“乳児エリート”から抜け出せなかった小泉首相と日本政府− 小泉首相の米国支持記者会見を受けて −
★http://www.asyura.com/2003/dispute8/msg/1249.html
- 教育改革は大学と大学院に必要。小中はこれでいいと思う。 教育改革 2007/1/12 04:10:18
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