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思想的考察2 :文明と文化
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投稿者 影の闇 日時 2006 年 12 月 19 日 23:59:44: HiXvZf/FmwPNU
 

>日本人という個性は色褪せつつある

日本人らしさ、日本人の特色・特徴というのは、慣習に始まって、独特の物腰や仕草、
(立ち)振る舞い等、それらを総称して<文化>ということからして、上記の問いは
日本固有の文化を失いつつある、と言い換えてもいいかと思います。
そうして、似たような使われ方をする<文明>が都市にまつわる概念であるとする
なら、<文化>=cultureは耕す、栽培するという意味を語源に含むことで解かるよう
に農業、もっと言えば自然との関わり方(型)を示すものと思うのです。

とすると、<近代化>が不断の脱自然化のプロセスを言うことからして、これらの
問題は、自然との関係を失ったというところに求められるはずです。
であれば、これを歴史的、文明・文化史的観点から言うなら、この千数百年、我々を
支配して来た農耕文明(弥生文化)がいよいよ消滅の段階に入ったということでしょ
うが、問題は、だから、それに替わる近代(都市)文明が果たして(持続)可能な
のか?ということでなければならない。

そしてそれは、畢竟、<近代的人間像(人間観)>という一点に収斂して行きます。
(伝統なり旧弊に囚われず)自分で考え、判断し、行動する、という極めてパーソナ
ルな<人間観>=〔<自由で自立した個人>〕ー近代諸学もそれを基本に、又それに
応じた体系になっているのですがー結局はかかる人間観(像)の普遍妥当性なり有効
性という問題になっていくのだと思うのです。 
つまりそうした<近代人>がそれまでの伝統や慣習を克服していく過程ーそれが<近
代化>とことでもあり、そうした社会との葛藤・対立、取り分け冒頭で述べた「直系
家族」の場合、そうした伝統や慣習の体現者であった父との対立が極めてシンボリッ
クな意味を持って来る、という訳です。 成人したら別所帯になる絶対核家族では
そうした問題は起こらない、但し親が子供に優れた<近代人>に成るよう強いた場合
は別ーそのことを示すのが次の「教育の問題」です。

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