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5年後の万博招致に向け、統一教会が韓国郊外に建設中の巨大リゾ−ト施設。
巨額資金の多くは日本信者から巻き上げた黒いカネである。
日本政界との蜜月が実現を可能にさせた王国≠ヘ、果たして栄華を極めるか------。
万博に向け開発が進む巨大リゾ−ト施設
韓国南部の風光明媚な港町、麗水(ヨス)市の人々は昨年来、音もなく忍び寄っていたある宗教団体の影に震えている。地元の市議会議員が、次のように指摘する。
「わが市の人口は30万人強。教団はこの小さな町に、1兆6千億ウォン(約2千億円)ものカネを投じてリゾ−ト開発をするという。黙って見ていれば、市の実権を握られてしまうかもしれない」
この大それた目論見を着々と進めているのが、アジアにおけるカルト教団の代表格とも言うべき統一教会である。その深謀遠慮はまさに抜け目がない。同教団が巨資を投じる麗水市華陽(ファヤン)地区は、政府が認可した経済自由区域に位置しており、開発に対して政治からの制動をかけにくい。加えて麗水市は5年後のエキスポ開催に立候補していることもあり、いったん動き出した大規模開発を無闇に中止させられないという事情も抱えている。
「教団の系列会社が開発に動き出した時、われわれはその正体に気付かず諸手を挙げて歓迎してしまった。彼らがこれほど周到に立ち回れるのは、海外から巨額の資金を引っ張れるからなのです」(前出の地元市議)
ここでいう海外の資金≠ニは他でもない、日本で不法に集められているカネのことなのだ。その実態に触れつつ、統一教会の来歴を見ていこう。
日本の保守政界とを繋ぐ反響の砦
統一教会の日本における正式名称は世界基督教統一神霊協会という。キリスト教系の宗教団体を自称してきたが、キリストより教祖・文鮮明を絶対崇拝する特殊な教義を持っており、一般のキリスト教会はキリスト教の一教派とは認めていない。
同教団の「霊感商法」などによる被害者の救済を行っている全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)は、その実態について次のように説明している。
「(統一教会は)韓国やアメリカの事業などに資金をつぎ込むために、これまで以上に高額の献金(毎月数十億円)文鮮明に提供させるべく、(中略)日本人信者に厳しい資金集めを指示しています。その実態は、信者に対し、霊界での恐怖をあおって畏怖した信者の全財産を統一教会に提供させようとするもので、宗教活動としての許容範囲を逸脱した違法なものであることは明白」
こんな無法が、なぜいまだに放置されているのか。理由は多々あろうが、統一教会と保守政界の関係の近さもそのうちのひとつだ。
昨年5月、天宙平和連合(UPF)なる団体主催の大会に安倍晋三(当時は官房長官)が祝電を送り、問題になった。全国弁連によると、UPFは文鮮明夫妻を総裁とする、統一教会のダミ−団体だという。
安倍と統一教会の関係は、1968年にまでさかのぼる。反共主義者の文は同年1月に韓国で、4月には日本で国際勝共連合を設立した。これを助けたのが、安倍の祖父である岸信介だったのだ。安倍と統一教会の関係について報じた週刊誌の記事中には、「ある自民党衆院議員秘書」の次のようなコメントがある。
「統一教会の日本での勢力拡大に協力したのが、笹川良一や児玉誉士夫といった戦後右翼の大物たちでした。安倍の父親の晋太郎も勝共推進議員名簿に名を連ね、教団も安倍(晋太郎)政権の実現のために積極的に動いた時期がありました」
教団マネ−を巡る事件捜査は目前?
統一教会の設立は54年。それからたった十数年で日本の保守政界に食い込めたのは、おそらくは韓国中央情報部(KCIA)の後ろ盾があったからだ。
文は55年7月、女性信者の不法監禁などの容疑で逮捕されたが、なぜか無罪放免されている。この時、文が許された「本当の理由」について、彼の強烈な反共意識に権力が着目し、宗教の皮をかぶった諜報活動に利用したからではなかったか、との説があるのだ。実際に文の釈放後、韓国軍のエリ−ト諜報将校4人が、相次いでこの組織に加入している。その筆頭は後のアメリカの統一教会の最高責任者であり、また文につぐ教団ナンバ−2といわれた朴でれっきとしたKCIA要員だったと言われているのだ。
しかし、日本の保守政界と韓国カルト教団の間で結ばれた反共の絆≠ネど、冷戦の終焉とともにただの腐れ縁と化したはずだ。実際、教団の不法に対して、日本の捜査当局がそろそろ重い腰を上げる気配がある。捜査当局はこれまで、布教を装ったカネ集めに対する事件化には及び腰だったのだが、近年強化してきた犯罪組織の「資金洗浄」規制に、巨額の教団マネ−がひっかかった可能性があるのだ。
韓国からの情報では、文は麗水市の関係者らに「日本の銀行に3億ドル貯めてある」と豪語したという。教団の力の源泉となってきた日本のカネが、文の首を絞める日も近いかもしれない。
文◎李策
実話ナックルズ スペシャル