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ロシア正教VS科学者 「宗教に教育」大論争
http://www.sankei.co.jp/kokusai/world/070726/wld070726005.htm
【モスクワ=遠藤良介】ロシアのノーベル賞科学者らがロシア正教の教育現場への浸透などを批判する書簡をプーチン大統領あてに送付、正教側がこれら科学者を検察当局に訴える事態に発展している。世界有数の多民族・多宗教国家であるロシアは憲法で「政教分離」を定めているが、プーチン政権はソ連崩壊後のイデオロギー欠如の穴を埋めようと正教との関係を深めている。
書簡を送付したのはノーベル物理学賞受賞者のギンズブルク氏やアルフェロフ氏ら有力科学者10人。
この書簡の趣旨について、ギンズブルク氏はラジオ局エホ・モスクブイに「ロシアの社会生活のすべての領域に正教が介入している事態を懸念する」などと説明。とりわけ、正教会の運動によって学校教育の現場に「正教文化の基礎」という科目が浸透、一部地域で必修科目とされていることなどに抗議の意思を示したという。
これに対し、正教モスクワ管区関係者は「教会を管区の枠に閉じこめることはソビエト権力ですらできなかった。正教は人心にかかわるあらゆる問題に取り組む」(インタファクス通信)と反論。正教系団体は科学者らを「宗教間憎悪をあおった罪」で立件するよう検察当局に訴えた。
無神論を建前として宗教を弾圧したソ連が崩壊した後、ロシアでは正教やイスラム教、仏教などあらゆる宗教が復興している。プーチン政権は人口の約6割の信者を抱える正教との関係緊密化を進め、政権幹部らは自らの敬虔(けいけん)ぶりをアピール。学校教育の現場でも正教教育を正規科目化する流れが事実上、野放しにされ、他宗教の生徒との間で摩擦の種となっている。民主派識者は「今やロシア正教が国家のイデオロギー部門となった」などと指摘している。
(2007/07/26 23:33)