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問題とされた海外視察報告書。再提出後は枚数が大幅減
「J-CASTニュース」から貼り付けます。
http://newsflash.nifty.com/news/tk/tk__jcast_6236.htm
(貼り付け開始)
ネット検索「ドンピシャリ」盗作判明 公明党福岡市議団の海外視察報告書(J-CASTニュース)
「税金の無駄使いなのではないか」として問題視されることも多い、議員による海外視察だが、この報告書を、公明党所属の福岡市議団が他のウェブサイトから「盗作」していたことが明らかになった。共産党の調査で分かったもので、批判を受けて、公明党側はこの報告書を撤回、公費での海外視察を自粛することになった。
問題とされているのは、公明党福岡市議団に所属する議員3人が2006年2月6日に提出した海外視察旅行の報告書。05年10月に、10日間の日程で、パリ(フランス)・インターラーケン(スイス)・フィレンツェ(イタリア)・ローマ(イタリア)の4都市を訪問した様子を24ページにわたってまとめたものだ。
ウィキペディアなどを引き写す
なお、同市議会では、議員報酬や政務調査費とは別に、議員1人当たり100万円を上限に、海外行政視察のための予算が認められている。議会事務局の資料では、「99万9,490円」など、上限ギリギリまで予算が消化されているケースも目立つ。
この報告書が問題視された経緯はこうだ。07年2月初旬、「公費による海外視察は廃止すべき」との立場を取っている共産党市議団が、議会図書室で海外視察報告書を調査していたところ、今回問題とされた報告書に目がとまった。同市議団では、当時の様子をこう振り返る。
「報告書にはずさんなものが多い中で、珍しくしっかりしたものだったため、『出来すぎている』ということになり、試しに報告書の中の長めの言葉で、インターネットで検索してみたんです。そしたら『ドンピシャリ』で、まったく同じ文章がヒットしたんです」
J-CASTニュースでも、報告書を入手してみた。フィレンツェの概要を紹介する箇所は
「フイレンツェ都市計画課の説明によると、フィレンツェは屋根のない博物館とも表されるほど、希有な建築物や彫刻などの芸術作品が残っています。もともとフィレンツェはエトルリア人によって創設されローマ殖民都市がおかれました」
という書き出しで始まるが、ウィキペディアの「フィレンツェ歴史地区」の項目にはこう書かれている。
「フィレンツェは屋根のない博物館とも表されるほど、稀有な建築物や彫刻などの芸術作品が残る。もともとフィレンツェはエトルリア人によって創設されローマ殖民都市がおかれた」
さらに、報告書ではフィレンツェの高齢者施設を視察した時の感想を
「ガブリエル所長にお話を伺っているうちに、強い地方色や格差があり、地方主義のあることがわかりました。イタリアはかつて小王国や独立色の強い都市の大富豪の支配により分立していましたので、もともと地方の『おらが国』という意識と生活が強く根付いていたものといえます」
としているが、「日本福祉施設士会」のウェブサイトには、こんな文章がある。
「各訪問地でのお話しをうかがううちに、強い地方色や格差があり、地方主義のあることがわかります。イタリアはかつて小王国や独立色の強い都市の大富豪の支配により分立していましたので、もともと地方の『おらが国』という意識と生活が強く根付いていたものといえます」
これを「偶然の一致」ということは難しい上に、報告書には出典らしきものは記されていない。通常ならば、「盗用」「盗作」「パクリ」といったそしりを免れない。共産党側は
「どこか別のものから転載されている、ということが確認できなかった部分が2割」
と話しており、これが本当だとすると「8割がパクリ」ということになる。
公費負担の海外視察自粛に追い込まれる
共産党は2月9日に会見を開きこの事実を公表、「今こそ海外視察をやめるべき」と主張した。
一方の公明党側は3月2日になって、市議会議長宛の「これ(当初提出した報告書)を撤回の上、別紙の通り再提出いたします」という文面とともに、報告書を、提出から1年以上経ってから差し替えた。
当初は24ページあった報告書だが、「新バージョン」では、大幅減の15ページ。「下記を参考としたので引用紹介しておきます」といった記述が3箇所に加わり、引用箇所にはアンダーラインが引かれた。「旧バージョン」では「8割が他からの転載」とされたが、「新バージョン」でも、15ページ中、少なくとも3ページ分の文章にアンダーラインが引かれている。
共産党から噛みつかれている公明党側の言い分はどうなのだろうか。問題の報告書に名前を連ねている中原貢・福岡市議会議員は、J-CASTニュースの取材に対して公明党福岡県本部を通じてコメントを寄せ、
「どこからの出典か十分に網羅していなかったので、引用を付けた形にして提出し直した。その際に見直しをして、不要と思われるところを簡潔にした」
と、「新バージョン」では量が減っている理由を説明している。その一方で、
「政務調査費の問題など、税金の無駄遣いについて指摘する声が高まっており、海外視察自体は悪いことではないが、公明党福岡市議団として、今後一切公費負担の海外視察は行わない」
と、批判を受けて海外視察の自粛に追い込まれたことを示唆している。
[J-CASTニュース:2007年03月16日 20時05分]
(貼り付け終了)