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『もし、日本が中国に勝っていたら』 趙 無眠:著 世界の中でこれほど大きな影響を中国に及ぼした国は日本のほかにはない
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投稿者 TORA 日時 2008 年 1 月 01 日 15:57:08: GZSz.C7aK2zXo
 

株式日記と経済展望
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『もし、日本が中国に勝っていたら』 趙 無眠:著 世界の中でこれほど
大きな影響を中国に及ぼした国は日本のほかにはないのである。

2008年1月1日 火曜日

◆『もし、日本が中国に勝っていたら』  趙無眠:著
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4166605585.html

【中国人よりもさらに中国的な日本人】

日本が最初に占領した満州国の状況を見れば、日本から移住した人々が非常にすばやく中国化したことがよく分かるはずだ。そこでは、いわゆる"五族共和"とまではいかないまでも、一種の鷹揚な政治主張も存在しており、元朝のように人を四つに分け隔てることもなく、清朝のように満人と漢人との結婚を禁じるようなこともなかった。

日本が東北部をコントロールしたのはほんの十数年に過ぎないが、日本が敗戦したときには、ほとんどの日本からの満州移民は中国語を話すことができ、大陸生活にも馴染み、一部の服装や食習憤を除けばほとんど中国人と変わらない生活をしていたのだった。

一般住民同士の衝突も清朝の初期より遥かに少なく、中日間での結婚も決して珍しくなかった。日本が敗戦したとき、多くの移民が、いっそのこと中国に残ることを選択したことや、大量の孤児が中国の家庭で育てられたことは、やはりこの事情を証明しているのではないだろうか。

歴代の侵略者たちば常に武力により中国を征服してきたのだが、一方では中国の文化によって逆に征服されてしまうのだ。これがいわゆる〃漢化"である。

中国の文化の優劣とこれは別の問題であるが、中国の文化が発揮する強大な"同化力"は、衆目の認めるものだ。同化にはもちろん外来文化との融合が含まれ、ときに中国は大量の外来文化と融合し、大量の外部民族の血統をも受け入れてきた。

これは一方通行の同化力というよりも、むしろ包容カである。こうした力は中国本土でこそ強烈であるが、海外でも少なからず発揮されてきた。

西洋と東洋が入り混じって存在する香港、マカオは東西の文化が激烈にぶつかる最前線である。中国大陸はこの二つの窓口からどれほど多くの西洋の文化を吸収したことだろうか。そして、逆に中国は世界の主要都市の中華街を通じて中国の文化を広め、見知らぬ土地に少しずつ物を運び込み、浸透させた。

外来の文化に対抗しうる文化とは、例えばインドのようにそれ自身が強大であり、また、外来の文化を凄まじいスピードで受け入れる文化とは、例えば日本のように活力が満ちているのだ。

では、いったい中国の文化はどちらの種類に属するのだろうか。

日本人は一般に中国文化に対する理解が深く、これを尊重して止まない。日本軍は中国を侵略して、殺人、強姦、略奪など悪の限りを尽くしたが、それでも中国の文化を故意に意味もなく破壊することはなかったし、なかにはかえって保護しようとする者もあったのである。

映画「さらば、わが愛/覇王別姫」のなかで、一人の京劇を熱愛する日本の軍人・青木(モデルとなったのは長谷川という文化担当の将校だとされる)が登場するが、彼の京劇への深い思い入れを疑問視する者はいないだろう。

日本の占領軍は、梅蘭芳、斉白石、周作人などといった文化人を尊重していた。彼らに公職への就任を打診したこともあり、たとえ彼らに拒否されても危害を加えるようなことはしなかった。

そのため被占領区の文学は非常に活気があり、張愛玲などといった優秀な作家も輩出された。被占領区の一人の作家は、抗日ゲリラに参加する青年を主人公にしたストーリーを書いたのだが、.それでも上海で正式な出版が認められているほどなのだ。

秦の始皇帝の行った「焚書坑儒」や清朝の擁正・乾隆帝時代の「文字の獄」、また(われわれの一国共両党政権が行ってきた暗殺を含む作家への迫害、反右派闘争、文化大革命などを考えると、日本の占領区がいかに開明的であったかは明らかだろう。

尊敬や敬慕は同化の第一歩である。日本人は往々にして中国文化への理解が深いと自負している。数多くの映画や文学作品のなかには、多くの日本軍人が中国語を話し、"中国通"を自称している姿が見つかるのだが、これは事実を反映したものである。

文学作品『紅灯記』のなかに出てくる日本の憲兵隊隊長で元医師の鳩山は、専門に中国を学んだこともないのに中国の言語と人情に精通し、機密の暗号を解読するため、まず「宴会を設けて交友」した。

このことからも、一旦、日本が中国を征服すれば、こうした侵略者たちが中国人以上の中国人になることは容易に想像できる。少なくとも、数多の南方中国人よりも中国語の流暢なことは間違いないだろう。

そもそも蒋介石や毛沢東といった、詑りのきつい国共両党のリーダーと鳩山のような日本人を並べ、中国語を学んだ西洋人にどちらが中国人かを尋ねたら、おそらく多くの者が間違えたことだろう。

日本は古来、中国文化の影響を受け、これを「上国之学問」(主国の学問)として国の政治を論じる場合の根本とした。

明治維新以後、日本は西洋の政治・経済体制を取り入れたが、その一方で天皇の権力を強化し、志士たちは"尊皇撰夷"、"神州不滅"を叫ぶなど、中国化を強化した。甲午戦争(日清戦争)の前には、とくに厳かな文学作品はほとんど漢文のまま出版されており、これは知識のない女性や子供に向けた本でないことを示すものだった。

【中国の言語に日本が与えた甚大な影響】

われわれは長い間、中国文化の日本への影響を強調してぎたのだが、これにはもう一つの面がある。

すなわち、中国文化、なかでも近代以降の中国が深く日本の影響を受けていたことである。中日両国の文化融合は、相互的なものであって決して一方通行ではなく、また互いに積極的に取り入れたもので押し付けあったものでもない。

ここで指摘するのは、中国人が描いた抗日戦争映画のなかに登場する"大大的"、"統統的〃、"米西米西〃、"死了死了的〃といった租界の侵略者たちが使った言葉日本の軍人が使ったとされる特徴的な片言の中国語の類ではない。そんな単純で可笑しいものではない。

中国の言語や文字、政治・軍事、改革・革命、科学・教育、……乃至は風俗・礼儀、どれ一つ日本の影響を受けていないものはないのだ。

一世紀以上の間、世界の中でこれほど大きな影響を中国に及ぼした国は日本のほかにはないのである。

すでに一九一五年には、「将来小律師(和尚・道士)」と署名された作者によって「盲人暗馬之新名詞」という本が記され、そのなかでは、戊戌変法以後、日本文が中原に広がっているとして流行していた五十九個の新名詞(新語)が挙げられている。

こうした語句のうち極少数のものは、歴史書のなかに残っただけ例えば、「支那」や「艮暗毎呑書」などで消えてしまったが、多くは現在でもわれわれの間で広範に使われており、すでに現代漢語とは切り離せない存在となっている。

試しに、もしもわれわれが「抵制日貨」よろしく日本文を排除したとしたならば、中国語はどうなってしまうのだろうか?

取締、取消、引渡、様、手続、的、積極的、消極的、具体的、抽象的、目的、宗旨、権力、義務、当事者、所為、意思表示、強制執行、第三者、場合、又、若(もし)、打消、動員令、律、大律師、代価、譲渡、親族、継承、債権人、債務人、要素、損害賠償、各々、法人、重婚罪、経済、条件付契約、衛生、盲従、同化。

これは民国初期の不正確な統計であるが、実際は五十九語句どころではなかったと考えられる。もしもいま、同じ調査を行ったとすれば、結果はわれわれをさらに驚かせることになるだろう。

例えば、幹部、代表、圧力、排外、野蛮、公敵、発揮、趣旨、○○族、派出所、警察、憲兵、検察官、写真など。簡単に拾ってみただけでもこれほどあるのだ。

いま「経済学」、「哲学」、「社会学」は、もともと中国では「資生学」、「智学」、「群学」と呼ばれていたものだ。聞くからにこれらは日本文であったものが中国に馴染んだものである。

これらの"日"常用語は、実はあるものは古代の中国にも存在していたものなのだが、日本人はこれに思いのままの新しい意味を与えて使っているのだ。つまり、これを中国にもってくることは簡単なことだ。

孫中山が反清朝の革命を起こした当初、彼は自らの行動を「造反」と呼んでいたのだが、陳少白がある日、日本の新聞を手に孫中山を訪ね、そこに「支那革命党孫文」と書かれているのを見せると、孫中山は手を打って喜び、「良いな、これは良いぞ。いまから『造反』という言葉は使わず『革命』と呼ぼう」と語ったことから、以後ずっと「革命」が使われるようになったのである。

また、「経済」はもともとの意味をたどれば「治理国家(国家を治める)」になるが、いまの中国で誰がそんな意味で使っているだろうか。もうとっくに「政治」という表現にとって代わられているのではないか。

小学生のとき、子供たちはいつも教師から「勝手に新しい言葉や意味、使い方をしてはいけない」と、中国言語の純粋な規範を守ることを教えられる。しかし、新しい言葉の出現は、それほど自在に軽々しくできるものでもない。

言語は、一種の概念の工具でもあるので、もし多くの新しい語句が入ってくれば、それに付随して言語上の表現だけではなく、社会構成、思想概念、文化形態へも大きな衝突と革新をもたらすのである。

もちろん日本から持ち込まれた言葉の作用を見ていけば、それは決して良いものばかりではない。例えば、日本は"排日"という言葉を中国大陸に持ち込んでいるのだが、日本はこの"排日"を口実として中国に対する不断の「圧力」を与え続けたのである。

その後の日本は、彼らが持ち込んだ言葉を借りれば、「野蛮」さを「発揮」し、「侵略」し、そして最後に「世界」の「公敵」となったのである。

日本から中国に新しい語句が大量に入り込んだころ、一部の中国人の問に一種の不安が引き起こされ、その憂いは先進的な一派の人々さえをも動揺させた。大いに洋務を進め思想的にも開明的だとされた張之洞は、かつて文献のなかで「新名詞を使うな」と記しているのだが、そのとき彼が幕僚・事鴻銘に「『新名詞を使うな』という言葉のなかの『新名詞』こそが日本から来た新名詞です」と指摘されたとのエピソードが残っているのだ。 (P82〜P93)

趙無眠[ツァオウーミエン]
1956年中国湖南省生まれ。長沙基礎大学物理学部を卒業。89年に公職を離れ、その後渡米。91年から「趙無眠」の筆名で作品を発表、現在は中国在住


(私のコメント)
新年明けましておめでとうございます。2008年は我が国の宗主国である、実質的な日本の最高権力者のアメリカ大統領選挙がある年でもあり、中国では北京オリンピックが開かれる年でもあります。中国や韓国などではオリンピックや万博は特別意味のあるイベントであり、日本の高度成長経済の象徴がオリンピックや万博にはある。

しかし中国はオリンピックを開くにはリスクが大きすぎて早すぎるのではないかと思う。韓国のソウル五輪や2002年のワールドカップにしても、観客の観戦マナーなどでマイナスイメージを与えてしまった。北京五輪にしてもサッカーのアジアカップのような観客の暴動が予想されている。スポーツ中継は生放送だから編集がきかないからそのままの状況が世界中に放送されてしまう。

中国が経済発展を第一に考えれば、開かれた中国を演出して世界から投資を呼び込む事が大切だ。ソビエトの崩壊も経済的行き詰まりが原因なのですが、中国の改革解放経済を見て、ソビエトのKGBなどのエリートが自壊させたのがソ連崩壊の真の原因だろう。ソビエトも海外から投資を呼び込むには民主化が不可欠である事が分かったからだ。

中国は経済だけは自由化させて西側からの投資を呼び込みましたが、政治体制は中国共産党の一党独裁のままだ。アメリカの思惑としては経済発展が続けば中国の民主化が進むと言う事ですが、進んだのは軍事大国化でありアメリカは見事に騙された事に気がつく事だろう。

アメリカは民主政治をイデオロギーとして中東のイスラム諸国に軍事介入していますが、イスラム国家に民主政治を押し付けるのは政治に混乱をもたらすだけだ。中国に対しても経済発展を呼び水にして民主政治を実現させようというのでしょうが、イラクと同じような結果になるのではないだろうか?

韓国にしても台湾にしても民主政治と経済発展を根付かせましたが、日本が民主政治の基盤となる教育制度などを定着させていたからだ。もし中国に対しても日本が民主的な教育制度を整えていたら台湾や韓国程度の民主政治を根付かせる事ができたのではないかという中国人がいてもおかしくはない。

『もし日本が中国に勝っていたら』という本は、中国のネット上で公開されていたものであり大きな反響を巻き起こした。著者は趙無眠というペンネームの実在の中国人であり、四大漢奸として民族の裏切り者と呼ばれているそうです。何かあれば反日デモが起こる中国にしてみれば趙無眠論文は反日感情を刺激せざるを得ないだろう。

しかしこの本を読んでみれば親日的な意図で書かれたものではなく、歴史を率直に見て書かれたものに過ぎない。中国政府の反日プロパガンダを信じてきた国民から見れば趙無眠論文は許しがたいものであり、日本および日本軍は悪であるという観点から見ればこの論文は認められるものではない。すなわち中国および中国人はいまだに歴史を直視できない状態なのだ。

中国にしても韓国にしても国定教科書で歴史が教えられており、当然彼らは日本でも国定教科書で偏向された歴史教育を受けているだろうと思っている。知識人は自国の歴史教育が偏向されている事を知っているから日本もそうなのだろうと思い込んでいるのだ。もっとも彼らは反日教育とは言わずに愛国教育と呼んでいる。

しかし現代のような国際社会で偏向された歴史認識でいては無用な言論摩擦を引き起こすだけであり、中国人にしても韓国人にしても留学したアメリカやオーストラリアで歴史が受け入れられないと騒ぐ事が多発している。日本人留学生も韓国人や中国人にから歴史論争を挑まれても日本人留学生は日本の歴史を知らないから反論できないようだ。

日本は民主政治で言論の自由が保障されているにもかかわらず学校では歴史教育はたいていが明治維新で終わりだ。NHKの大河ドラマも戦国物や明治維新物がほとんどであり近現代史はタブー視して扱われない。もっぱら朝日新聞などの反日新聞が従軍慰安婦問題や南京大虐殺問題や沖縄集団自決問題などを書きたてて、よけいに子供達から歴史教育を遠ざけてしまう結果をもたらしている。

趙無眠論文のように、もしこうであったらという論考は大変面白い。日中戦争で日本が勝利して朝鮮や台湾のような日本による統治が行われていたらどうなったであろうか? いい例が満州ですが満州が建国されてから中国人は大勢が移住して来た。満州は工業化されて戦後の中国における工業地帯だったのですが、今では一番遅れた地域になっている。

文化面においても日本は中国の近代化に大きな貢献を残している。しかし中国ではそのことは教えられてはいない。中華人民共和国という国名ですら日本語なのですが今や中国の文化は日本語なしには成り立たない。冷静に計算すれば日本を敵視するよりも取り込んだほうが得な事は現実的な人間あらば分かることですが、日中友好を阻害しているのはむしろ日本の朝日新聞などの左翼なのだ。


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