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http://blog.goo.ne.jp/nakanisi-sakai/e/1685cad5c4e836d584cbb2698f71b42d から転載。
連続サイコ小説 防衛省外部告発 （第１話） 作★遊牧民★
連続サイコ小説 防衛省外部告発
〜あなたの支払った税金に群がるハイエナども！
著作★遊牧民★
【はじめに】
この小説は、一定の事実をもとに構成したフィクションであり、登場する個人や団体の名称はすべて架空のもので、実在する個人や団体を誹謗・中傷するものではありません。
（第１話） PKO保険
営業マン「あ、いらっしゃいませ。ようお越し、またお越し、岩おこし！」
客「何をしょうもないこと言うてはりまんねん？」
営業マン「これはえらいすんまへん。お、その濃いブルーの制服は空自（航空自衛隊のこと）ですな？ 階級は三等空曹ですな？」
客「その通りです。さすがコウサイ企業さん。よくご存知で」
営業マン「我がコウサイ企業株式会社は、防衛省OBによって設立され、防衛省OBによって運営されている会社ですさかい。実は私も空自やっておりましたので。３等空尉でしたが」
客「これは失礼いたしました。空尉殿。以後、言葉に気をつけます」
営業マン「そんなこといいんですよ。今は階級章も取れた一般人ですので。しかも私はコウサイ企業株式会社の地方営業所次長。あなたはお客さまですので。ところでお客さま、今日は何の御用で？」
客「実は保険を、何かいい保険がないかと？ 来月、その、あの、UNDOFと云うか、ご存知でしょうか？イスラエルと云うか、シリアと云うか、ゴラン高原と云うか、あっちの方に行くことになりまして」
営業マン「はい、あのUNDOFですね。”国連兵力引き離し監視隊”ですね。１９７４年から活動を開始して、未だに終わらないUNDOFですね。たしか１９９６年から日本の自衛隊が参加してますよね。自衛隊の第１次隊の隊長は、あのヒゲの佐藤正久氏でしたよね。あの地域はまさに戦闘地域。イスラエルとシリアには停戦合意がありますが、そんな合意など何の役にも立っていません。イスラエルは自分が結んだ条約や合意を自分で破ってますので。日本人ではないようですが、UNDOF要員からも戦死者が７名も出ていますし。何が起こっても不思議ではない地域ですよ。それは、それは、ご心配なこって。ご家族の方もご心配されているでしょうに」
客「そうなんですよ。家族は嫁はんと子供２人ですが、嫁はんなんか毎日泣いてますわ」
営業マン「はい、そんな奥さんや子供さんのためにも、”PKO保険”をお勧めします」
客「PKO保険？」
営業マン「PKO派遣隊員のための制度保険で、傷害や疾病を包括的に補償します。しかも少ない掛け金で」
客「でも、PKO保険って。自分が行くのはUNDOFですが。どちらかと云うとPKOと云うよりもPKF（国連平和維持軍）ような感じもしますが」
営業マン「ご心配には及びません。UNDOFは立派なPKO(国連平和維持活動）です。外務省のホームページにもPKOとして紹介されております。ですからPKO保険の対象になります」
客「わかりました。そ、それ、入らせて！ 加入しますわ」
営業マン「毎度ありがとうございます。ではこちらで加入申込書などの書類に必要事項をお書きください」
客「はい、では早速」
客「ねえ、営業次長さん。ほかにも保険があったら教えてくれませんか？でも、今はお金がないから入れませんけど。家族も補償される保険とか？」
営業マン「はいそうですね。こんなんありますよ。”防衛省職員家族団体傷害保険”なんかいかがでしょうか？ ６５パーセント割引と云う割安な保険料で、しかも幅広い補償があります」
客「うん、それもよさそうですね」
営業マン「それから退職後も継続加入できる”防衛省退職後団体傷害保険”ちゅうのもありますよ。そう、がん保険もありますし。”防衛省共済組合集団取扱がん保険”って云う、ちょっと長い名前ですが」
客「へえ、それもよさそうですね。さすがコウサイ企業さんですね」
営業マン「はい、我がコウサイ企業は防衛省OBによって設立された会社です。そして防衛省OBによって運営されている会社ですさかい。防衛省のインサイダー情報で飯くってますさかい」
（第１話おわり）
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