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公安調査庁ー許宗萬氏「亡命説」の奇々怪々 [ESPIO]
http://www.asyura2.com/07/bd49/msg/609.html
投稿者 white 日時 2007 年 7 月 02 日 22:12:02: QYBiAyr6jr5Ac
 

□公安調査庁ー許宗萬氏「亡命説」の奇々怪々 [ESPIO]

 http://espio.air-nifty.com/espio/2007/07/post_bd41.html

公安調査庁ー許宗萬氏「亡命説」の奇々怪々

 次の「東京アウトローズ」の記事で「亡命説」が取り上げられているのを非常に興味深く思った。
 http://outlaws.air-nifty.com/news/2007/06/post_380f.html
 
 筆者も「亡命説」を耳にした。
 しかし、まったく異なる文脈である。
 どういうことかと言うと、「実は許宗萬氏の亡命構想自体が最初にありき、であって、そのための資金を捻出するために今回のスキームが考え出された」などとするものである。
 亡命先はやはり米国が予定されていたという。これが公安調査庁長官が取引に介在した真の理由だとする。許宗萬氏が亡命すれば、高度情報を入手できるだろうというわけだ。
 
 したがって、この説は日本政府・公安調査庁ないし米国政府・米国諜報当局が、少なくとも当初は主導権を握っていたことを前提にしている。

 ただ、筆者は亡命説に否定的な見解を抱いている。その主な理由は以下のとおりである。
 ? もし亡命説が正しければ、つまり当初から日本政府のコントロール下で進んでいた話であれば、東京地検がここまで迅速かつ強硬に捜査を行うはずがない。緒方氏が逮捕される理由もない。何かの隠蔽工作でもあり得ない。当局の受けるダメージが極めて大きく、その帰結も容易に予想可能である。
  許宗萬氏が米国に亡命するのに、わざわざ公安調査庁を介在させる必要がない。当事者が増えれば増えるほど情報漏れの恐れが出てくる。極端に言えば、許宗萬氏が米国大使館に駆け込めば済む話である。
 ? 許宗萬氏が亡命後の生活のために、わざわざこんな手法で亡命資金を調達しなければならないとも思い難い。米国がそれなりに生活の面倒を見るだろうし、それなりの資産もすでに保有していることだろう。
 ? このスキームは登記という手続を経る以上必ず露見する。つまり、原理的に秘密工作にはなり得ない。もし、許宗萬氏が北朝鮮本国の了解も得ずに、完全に独断で公安調査庁(元長官)と取引などしていれば、必ず責任を追及される。すなわち、許宗萬氏は登記と同じタイミングで亡命していなければならない。言い換えれば、35億円を受け取らない限りは登記するはずもないし、亡命もできない。
 | 亡命説に立つということは、少なくとも許宗萬氏自身は亡命を目的としていたと解釈するということである。しかしながら、途中で緒方氏らに騙されたと考えるわけである。ただ、陰謀論はもともとあらゆる矛盾も説明できるように構成できるので、一見筋道立てて説明できたとしても、そのことが主張の正しさを裏付ける根拠にはならない。
 (C) 許宗萬氏の亡命を米国が受け入れるということは、北朝鮮に対する敵対的行為である。米朝が急接近しているが故に、米国としてはむしろ受け入れられない事情があるとも言える。
 ? 公安調査庁にはかかる工作を展開する力量も覚悟もない。

 一方、亡命情報はどういう効果をもたらすか。
 朝鮮総聯組織内の一部は疑心暗鬼に陥ることだろう。つまり、組織を破壊・分断する効果がある。
 どんなに陳腐な謀略情報であっても、それが取り上げられる度ごとに一定の効果が生まれる。たとえば、筆者は否定的に亡命情報を取り上げているが、中にはなるほどと思う読者もいることだろう。正面から話題を取り上げること自体がすでに工作者の術中に嵌っているのである。 

 「東京アウトローズ」の記事で面白いのは、上記の亡命「目的・真相」説が、いわば亡命「必要・発生」説とでも言うべきものに変容している点である。

 さらに興味深いのは、許宗萬氏の亡命説が実際に過去取り上げられている事実である。だからこそ筆者は唐突にも、先に以下のとおり記事を紹介しておいたのである。

 http://espio.air-nifty.com/espio/2007/06/post_26cd.html

 亡命説の立場からすれば、許宗萬氏の意図を裏付ける情報だということになる。一方、これに懐疑的な立場から見れば、文脈を変えながら、繰り返し「亡命」が囁かれていることになる。すなわち、朝鮮総聯を弱体化させるための心理戦(Psychological Warfare)が何者かによって展開されている可能性すら疑われるということである。
 何物かとは誰か。それは総聯に潰れてもらいたい人である。
 いや、あるいは許宗萬氏に潰れてもらいたい人がいるのかもしれない。こういう見方は総聯内部でも暗闘が存在することを前提にしている。ただし、筆者は総聯の実情について何も知らない。だから結局、本当のことは何も分らない。ひょっとしたら、許宗萬氏が亡命を考えていること自体は真実なのかもしれない。ただ一つ言えるのは、こんな見方すら誘発してしまうこと自体が、まさに心理工作(PSYOP=Psychological Operations)の効果だということである。PYSOP、恐るべしである。

 ※ 「東京アウトローズ」は情報を紹介しているだけであって、「東京アウトローズ」が積極的・自覚的にPSYOPを展開しているという趣旨ではない。念のため。


▽関連記事

【ミニ情報】許宗萬副議長の「海外逃亡計画」を検討し始めた朝鮮総連 [東京アウトローズWEB速報版]
http://www.asyura2.com/07/bd49/msg/586.html
投稿者 white 日時 2007 年 6 月 30 日 14:28:24: QYBiAyr6jr5Ac

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