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□【書籍紹介】「ローマ人の物語」入門ビジュアルガイド [日刊ゲンダイ]
http://news.livedoor.com/article/detail/3211437/
「ローマ人の物語」入門ビジュアルガイド
2007年06月26日10時00分
作家の塩野七生さんによる「ローマ人の物語」全１５巻が昨年末、ついに完結した。世界的にも、たったひとりでローマの通史を書き上げた例はこれまでにないという快挙だ。「何よりもまず私自身が、ローマ人をわかりたいという思いで書いた」と著者が語る作品は、これまで多くの読者を魅了してきた。
このたび、シリーズ完結を記念して、その壮大な作品のエッセンスを凝縮した入門編「塩野七生『ローマ人の物語』スペシャル・ガイドブック」（新潮社出版企画部編２０００円）が新潮社から刊行された。
紀元前８世紀、アルバロンガ族の王女と軍神マルスの間に生まれた双子のひとり、ロムルスと、彼に従う３０００人のラテン人による建国から、紀元５世紀の西ローマ帝国滅亡まで、１０００年を越える帝国の興隆と滅亡の歴史を作品に沿いながら駆け足でたどる。それぞれのトピックスに関する豊富なビジュアル資料が、よりリアルな読書体験へと導いてくれる。
広大な版図に平和と安定をもたらしたローマ帝国。紀元３世紀の皇帝セプティミウス・セヴェルスが発展に力を注いだ現在のリビア領内にあるレプティス・マーニャをはじめ、東西南北の属州の遺跡にも足を延ばす。
さらに、塩野さんが執筆の合間、古代ローマに思いを馳せながら巡ったローマの散歩道を、実際に本人が案内するグラビアページをはじめ、１５年間に及んだ執筆の模様を語るロングインタビュー、そして作品の登場人物たちを美男子やワル度で分類したランキングコラムなど、盛りだくさんの内容で楽しませてくれる。「ローマ人の物語」の愛読者、そしてこれから読もうと思っている方にお薦め。
【2007年6月23日掲載】
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