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【コラム】筆洗 【東京新聞】 2007年6月16日
東京・銀座の女王バチといっても高級バーの話ではない。銀座で本物のミツバチが飼われていて、昨年は百五十キロもハチミツが採れたと聞けば、これは驚きだ▼『銀座百点』六月号に、フードジャーナリストの向笠(むかさ)千恵子さんが「銀座、ミツバチの誘惑」という楽しいエッセーを寄せている。昨年から、松屋デパート近くの紙パルプ会館屋上にハチの巣箱が置かれ、ハチミツを採集する「銀座ミツバチプロジェクト」が始まったという▼仕掛け人は同会館役員で「銀座の街研究会」代表世話人の田中淳夫さんや高安和夫さんら。岩手県の藤原養蜂(ようほう)場の協力で、サクラが咲く三月末から梅雨入りの六月後半まで、マロニエやトチ、ユリノキなど、銀座周辺の街路樹や皇居、浜離宮など庭園の花木が蜜(みつ)源となる▼ハチの行動半径は二−三キロあり、一匹が日に十−二十往復する。銀座のビルの高さが五十六メートル以下に制限されているのがハチの飛行高度に合うらしい。なにより、ミツを集めるハチの授粉によって花が実となり、鳥が集まり、虫を捕る、そんな生態系のサイクルに自分も加わっている実感に、メンバーは癒やされる▼不思議な効果もあった。早朝、ごみをつつくカラスが減ったという。ミツバチには巣のミツを狙うクマを追いかけ回す習性があり、黒いものに反応するため、銀座のカラスも標的になって逃げ出したらしい▼今は会員らがケーキやカクテルにして味わっているが、ゆくゆくはパリ・オペラ座の養蜂ハチミツが土産品になっているように、銀座土産の名物にしたいという。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2007061602024583.html
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