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【コラム】筆洗【東京新聞】2007年6月13日
手元の資料に目を通すと、その「勤勉」ぶりに驚く。例えば成人式の会場での某団体の活動状況に関する報告には「三人は憲法前文及び第九条が記載されたビラ配布を実施」とある。資料を読んだ上司は、部下の仕事ぶりに恐らく満足しているのだろう▼資料とは、陸上自衛隊の情報保全隊が収集した情報をまとめた内部文書のこと。共産党が入手し公表した。視察などとした「監視」の対象は市民運動から労組、宗教団体、政党、地方議会、取材活動と広範囲に及んでいる▼防衛省の論理では内部文書が本物かどうか調べる必要はないし、情報収集は任務として問題ない。確かに防衛省の決まりでは、内部からの情報漏えいの防止とともに、外部の働きかけから部隊を守ることが任務になる。でも三人によるビラ配布の監視が、部隊を守ることにつながるとはとても思えない▼五年前にも似たようなことがあった。情報公開法に基づいて自衛隊の情報を請求した人の身元を、防衛庁が無断で調べてリストまで作成。幹部らの間で閲覧していたことが明らかになった。軍事を司(つかさど)る組織は「出動」に備え、常に国民を監視しておく欲求にかられるのだろうか▼監視すれば分析が必要で、内部文書はイラクへの自衛隊派遣に反対する動きを「反自衛隊活動」と括(くく)っている。自衛隊派遣の是非は政治問題であって反自衛隊活動とは違う。国民を「敵」とみなすような偏見は慎むべきだろう▼「国民のために自衛隊はある」と久間章生防衛相が国会で答弁していた。守るべき相手を監視する必要はない。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2007061302023748.html
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