★阿修羅♪ > Ψ空耳の丘Ψ49 > 238.html
 ★阿修羅♪
JMM [Japan Mail Media]   「ゲームへの愛を語る時期」  冷泉彰彦 
http://www.asyura2.com/07/bd49/msg/238.html
投稿者 愚民党 日時 2007 年 5 月 26 日 23:49:42: ogcGl0q1DMbpk
 

                              2007年5月26日発行
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
JMM [Japan Mail Media]                No.428 Saturday Edition
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                        http://ryumurakami.jmm.co.jp/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【編集部より】寄稿家・冷泉彰彦さんが来週からラジオのMLB情報番組にレギュラ
ー出演します。
番組名「サムライ・イン・ザ・パーク」(TOKYO FM、 周波数:80.0 FM
カバーエリア:首都圏)
放送時間:月〜金 10:55〜11:00 AM (冷泉さんの担当は火、木)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


▼INDEX▼

  ■ 『from 911/USAレポート』第304回
    「ゲームへの愛を語る時期」

 ■ 冷泉彰彦   :作家(米国ニュージャージー州在住)


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ■ 『from 911/USAレポート』第304回
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「ゲームへの愛を語る時期」

 松坂大輔投手のレッドソックスへの移籍など、今年の大リーグは日本人選手の話題
が更に増えています。ですが、特に今年の場合、この欄で野球のことをどうお話した
ら良いか、少し迷いがありました。というのも「松坂・岡島フィーバー」あるいは依
然として強い「イチロー選手の新記録への期待」など、一連の日本での伝わり方に少
し違和感を感じていたからです。

 例えば、松坂投手、岡島投手の場合ですと、二人はボストン・レッドソックスの投
手陣の中核を占めており、彼らの活躍によってチームは今現在、ア・リーグ東地区の
首位を独走しています。本稿の時点で31勝15敗で貯金が16。しかも2位のヤン
キースには9ゲーム半の大差をつけているのです。その31勝のうち松坂投手の勝ち
星が6勝、岡島投手が抑えに成功した試合はセーブとホールドを合わせて14試合と
いうのは大変な数字です。

 野球は何よりもチームスポーツであり、ゲームに勝つことが選手の目的であり、同
時にファンの興趣に違いありません。試合に勝ち続けることが、優勝、そしてワール
ドシリーズを頂点とするポストシーズンへとつながって行くのですが、そうしたリー
グ戦の取り決めがあるのも、目的を明確にすることで一つ一つの試合に「勝ちに行
く」ことに「ゲームへの愛」を、それも過剰なまでの愛着を傾けていく、そこに野球
というスポーツの醍醐味があるからなのです。

 私は以前から、日本におけるメジャーリーグ報道には疑問を持ってきました。勝利
に貢献するために戦っている選手の傍らで、チームの勝利よりも選手の個人成績にば
かり重点を置いた姿勢が目立っていたからです。その点では、ボストン・レッドソッ
クスというチームは、そのゲームへの愛という点に関して、選手の意識もファンの意
識も際立って高いチームです。ですから、他でもないレッドソックスで松坂投手、岡
島投手が活躍するということは、日本でもチームとしてのレッドソックスのファンが
増え、報道もレッドソックス全体のものが増えることになるだろう、そんな予想をし
ていたのです。

 ですが、その見込みは現時点では裏切られたとしか言いようがありません。例えば
松坂投手が大量失点をしながらも、チームが四打者連続ホームランというような「奇
跡的な攻撃」でゲームに勝利を呼び込んだ試合がありました。その日のインタビュー
では松坂投手自身、自分の失点については反省していたものの勝利には喜んでいたの
です。ですが、日本の報道では松坂投手に視点を当て過ぎていて「6失点」というこ
とばかりが強調され「ガッカリ」というニュアンスになっていました。

 実はあの連続ホームランの前では松坂は3点のリードを許していたのです。ですか
ら、四連続ホームランというのは「ダイスケのヤンキーズ戦初登板だから勝たせてや
ろう」いや「ダイスケが投げる初のヤンキーズ戦なんだから俺達としては絶対勝って
やろう」というゲームへの愛、松坂への愛にあふれたシーンだったのだと思います。
特に四本目を打ったキャッチャーのバルテックは明らかにホームランを狙っていまし
た。

 ですが、この奇跡の四連続ホームランについて日本の報道では「松坂もビックリ」
というような、一見松坂の視点を通して見ているようでいて、どこか「他人事」とい
う表現が多かったのです。それは違うのです。あの奇跡は松坂が投げていたというゲ
ームの特殊なムードが呼び込んだのです。松坂も奇跡の一員なのです。そのリードす
ら守れなかった松坂ですが、それでも打線はもう一度ゲームをひっくり返して松坂に
本拠地初勝利、ヤンキース戦初勝利をプレゼントしました。

 この「チームケミストリ(チームの人間関係にある濃密なムード)」がボストン・
レッドソックスの魅力です。私はヤンキーズのファンなので、指をくわえて見ている
だけですが、とにかく松坂、岡島両選手の加入が、このチームケミストリを更に濃く
したというのは間違いありません。彼らのマウンドで見せる、あるいは練習に取り組
む際の「際立った集中力」や「純粋なまでの真剣さ」が、粗削りで放言や乱闘が好き
な野武士集団に、ある種の「ピシッ」とした締まりを与えているのは事実だと思いま
す。

 岡島選手に関して言えば、フルタイムのセットアッパー(勝ちゲームの8回を抑え
る責任を託された投手)であり、時にはクローザー(勝ちゲームの9回を抑えて勝利
を確定する責任を託された投手)としてもすでに2セーブを挙げています。にもかか
わらず、日本での報道は「連続試合無失点記録」のことが中心なのです。例えば、5
月22日火曜日のヤンキース戦では、岡島投手はジーター選手に出合い頭のヒットを
打たれてリズムが狂い、これに松井、Aロッドという強打者との勝負の駆け引きの流
れで「成り行きとして」四球を与えて満塁にしてしまいました。

 7対2と大きくリードしていた局面ですが、一歩間違えばゲームを崩してしまう危
険な局面です。ですが、岡島投手はその後をダブルプレー崩れの一点に抑えると責任
の8回を乗り切ってベンチに引き上げてきました。私には感動的なシーンでした。崩
れそうになった投手が持ちこたえて責任を果たしてきた姿というのは、ああ野球とい
うのは良いスポーツだなと思える瞬間だからです。闘将フランコーナ監督も拍手をし
て迎えていました。そういえば、満塁の大ピンチの際にはファレル投手コーチが慌て
てマウンドに駆け寄ったのですが、一言二言を岡島選手の耳元で囁いた直後には、岡
島選手の目に光が戻っていたのです。ゲームへの愛がそこでは輝いていました。

 ちなみにこのゲーム、岡島選手は自慢の変化球について、ヤンキーズには研究され
はじめたことを警戒してか、直球中心の組み立てに変えていたのです。大リーグの平
均から比べると、岡島選手の球速は平均以下ですが、ストライクゾーンを幅広く使っ
て大胆に勝負するスタイルで、結果的に重量打線を1点で抑えたというのは、長いペ
ナントレースを考えると大きな収穫だったと思います。

 にも関わらず日本での報道は「岡島の連続無失点ストップ」というものがほとんど
でした。私は怒る気力もなくなって、考え続けたのです。どうしてなのでしょう。あ
んなに素晴らしい野球をしているのに、他でもない注目の松坂、岡島がその中心にい
るのに、どうして感動のシーンが「6失点」とか「記録が途切れた残念なシーン」と
ばかり言われるのでしょうか?

 そういえば、大リーグ日本人選手の報道については、これまでも多くの不可解な例
がありました。松井秀喜選手がケガで出場できないでいる間、日本での報道では「若
手のメルキー・カブレラが台頭したので松井が戻る場所がなくなるのでは」という非
常識なまでに悲観的な報道以外は、ほとんどヤンキーズの動静は伝わらなかったのも
いい例でしょう。

 それ以上に深刻なのが、イチロー選手の問題です。現在、イチロー選手の属するマ
リナーズは勝率五割と決して良いスタートではないのですが、ア・リーグ西地区のエ
ンジェルスとは4ゲーム半の差でまだまだ射程距離にあります。ですが、この秋に契
約の切れるイチロー選手に関しては、シーズン当初からトレードの噂がずっとくすぶ
っているのです。

 全国区人気のスーパースターであり、シアトル・マリナーズという球団史上、最高
の知名度を誇るイチローにトレードの噂が絶えないのは、どうしてなのでしょう。そ
れは、イチロー選手の野球のスタイルが、先ほどお話した「チームケミストリ」を損
なっているのではないか、そんな気がしてならないからなのです。もっと具体的に言
えば、イチロー選手の「個人記録」に対する日本の報道陣の過剰な期待が、マリナー
ズの、そして他でもないイチロー選手を取り巻く「ゲームへの愛」の邪魔をしている
ように思えるのです。

 具体的な問題は「シーズン安打数」と「連続盗塁成功」という記録です。一見する
と、この二つの記録は立派なものです。一シーズンに最も多くのヒットを打ったと
か、盗塁を連続して成功させたというのは、個人の記録だけではなく、チームの勝利
にも貢献するように見えます。ですが、僅かではありますが、そこに問題があるので
す。

 まず「シーズン安打数」ですが、2001年にイチロー選手が大リーグに来て、い
きなり首位打者、MVP、新人王というビッグタイトルを総なめにした時には、アメ
リカの野球界では「歴史に残る選手だ。是非、いつか夢の四割を打ってもらいたい」
という声が巻き起こったのです。その年の打率は350でしたが、四死球は30と少
なかったので、警戒されてもっと四球が増える一方で打撃が向上すれば4割というの
も可能だろう、そんな見方が多かったのです。

 ですが、翌年になると確かに投手が警戒したのでしょう、四死球は68と倍以上に
増えました。ですが、イチロー選手自身のバッティングに迷いが出たのか、打率は3
21と下がってしまいました。その翌年2003年になると、打率は更に下がり31
2、一方で四死球も36に減った結果、出塁率は352と下がりました。勿論、数字
が下がったといっても非常に高いレベルでの話ですし、相手のピッチャーが弱点を研
究してきたり、かと思うと勝負を避けたりという厳しい状態の中でスタイルを確立す
るために苦闘をしていたのだとも言えます。

 転機は2004年でした。この年のマリナーズは首位争いから脱落して、チームも
瓦解状態だったのですが、イチロー選手が大リーグの「シーズン安打記録」を更新す
るのではという話題で、大変に盛り上がったのです。野球の草創期にジョージ・シス
ラーという人が作った古い記録が近代野球になってずっと破られていなかったのを、
イチローが破るということで大騒ぎになったのです。

 アメリカでもこの記録更新は盛り上がりましたが、日本ではそれ以上の大変な騒ぎ
になりました。記録更新へ向かって一本一本ヒットを打つイチロー選手を追いかけよ
うと、日本から大勢の報道陣が詰めかけたのですが、イチロー選手の打席以外は全く
興味ないので「雑誌を読んでいて試合を見ていない人がいる」とシアトルでは問題に
なったというのも、象徴的なエピソードです。

 結果的にイチロー選手はシーズン262本という大記録を打ち立てたのですが、今
度は日本のメディアから別の期待が出てきました。それは「シーズン200安打」を
ずっと続けて「連続シーズン200安打」の記録を伸ばして欲しいというのです。そ
のプレッシャーか、翌年の2005年は、打率303、安打数も206という「辛う
じて200本」に止まってしまったのです。

 そんな中、いつからかイチローは「スリーボールでもボール球に手を出す」という
イメージができてきました。私は100%悪いとは思いません。打撃姿勢として積極
的であることは良いことで、その積極性がチームを奮い立たせるのであればプラスで
しょう。ですが、イチロー選手の場合は明らかに「出塁率の低下」を招いているので
す。例えば日本のオリックス時代の通算打率が353で出塁率が421だったのが、
大リーグ移籍後の通算では打率は330と「超一流」ですが、出塁率は376に止ま
っています。これは問題だと思います。

 球場の狭い日本ではイチローは長距離打者であって、警戒されての四球が多かっ
た、そんな解説も考えられるでしょう。ですが、敬遠に関して言えばアメリカでの方
が多いのです。大リーグでの通算四死球295のうち、何と敬遠は105もあるので
す。ということは、大リーグでの四死球の少なさというのは、「自分で選んでいな
い」あるいは「四球になるボールもカットしたりムリに打ちに行っている」というの
が事実だということです。

 例えば昨年2006年の場合は、161試合で自分の選んだ四球は33しかないの
です。これは異常なことです。その結果、出塁率も低いということは四球で歩けたは
ずが凡打になっているということです。これでは、監督だけでなく、イチローが出塁
していたら打点が稼げたはずの後続バッターが違和感を持つのは避けられないでしょ
う。

 元来、イチロー選手は「歩かされるのが嫌い」だというのは有名です。ですが、こ
こまで出塁率が低く(つまり凡打が多くなる)というのは、その性格に加えて、過剰
なまでに「ヒット数」にこだわる日本の報道からのプレッシャーが作用しているので
はないでしょうか。

 もう一つの「連続盗塁成功」ですが、例えば新人の年には56盗塁もして盗塁王に
輝いているのですが、同時に14回も失敗しているのです。盗塁には果敢な判断もあ
って良く、失敗しても(例えば大差で負けているのに盗塁死でチャンスを潰すような
バカなマネはともかく)仲間の士気は下がらないのです。それが2006年には失敗
が2回だけとなり(シーズンの盗塁数は45)今年にかけて「連続成功」が続いたの
ですが、私には、この「現象」は100%喜ぶべきものではないように思われます。

 ここで「連続成功」となったのは、確かにイチロー選手の技術が向上したというこ
とは、あるでしょうが、それ以外に(1)後続の打率が低いので二塁に行かれても平
気だと相手に思われた、(2)監督が記録を重視してエンドランのサインを自重し
た、というような要素があるのではないでしょうか。あるいはESPNなどでは「イ
チローはFA市場での値段を釣り上げるために、成功しそうな盗塁しかしない」とか
「FAで高額契約を取るためにケガをしないよう、安全な盗塁しかしていない」とい
うひどい非難まであるのです。

 ESPNの説は暴論だとしても、「連続成功」というのはチームの勝利を優先した
場合には、かならずしもこだわるような記録ではないのです。今回、記録が途切れた
のは、ハーグローブ監督のエンドランのサインをチームメイトが見落とした不可抗力
だとされていますが、私は監督にはチームの作戦の自由度を縛られないように、半ば
意図的に記録をストップさせた可能性があると思います。判断の瞬間に多少はそんな
要素もあったのではないでしょうか。

 シアトルでの報道の様子、それから中継画面を通じたベンチの様子などを見ると、
イチロー選手とマリナーズの間の「チームケミストリ」はどうもうまく行っていない
ようです。私は残念ながらイチロー選手は、このままで行けばマリナーズを出ること
になると思います。アメリカでは、ウェーバー(契約解除)をしないでトレードので
きる期限の7月末までに、イチローが移籍するという噂が一人歩きしています。その
本命はボストンだが、それを阻止するために巨額のカネをつぎこんでヤンキースが獲
得するだろう、などという「人事構想」が飛び交う始末です。(ちなみに両チームと
もに優れたセンターを欲しがっているのは事実です)

 私はこうなったら、イチロー選手は、そんなア・リーグ東の伝統球団ではなく、ナ
・リーグの良い野球をしている球団に移籍してはどうかと思うのです。そうなれば、
レッドソックスやヤンキースに対して「ワールドシリーズで激突」という興趣があり
ますし、ナ・リーグの投手には研究されていないので打率も相当稼げるでしょう。具
体的には、監督さんが旧知の仲であるシカゴ・カブス、若手中心の活きのいいチーム
に育ってきたミルウォーキー・ブリュワーズなどが面白いと思います。

 本当はアトランタ・ブレーブスの名将コックス監督の下で、チッパー・ジョーン
ズ、アンドリュー・ジョーンズといった大人の野球をする人たちと、ゲームへの愛に
満ちたハイレベルの野球をやってもらえれば、そんなことも思うのですが、このチー
ムの外野陣は完成されてしまっていて、割り込む余地はないでしょう。余地のないと
いうことでは、メッツも右中間は動かしようがありません。斎藤投手の活躍するドジ
ャースも良いチームですが、ガルシアパーラ選手を中心とした濃密なケミストリのあ
るチームで、こちらはちょっと割り込むのは難しいでしょう。

 いずれにしても、仮にもイチロー選手という不世出の天才が「シーズン200安打
以上」を義務づけられたり、「連続盗塁成功」というチームの作戦を縛る記録を期待
されたり、という「本国からの要請」のために「勝利への貢献」という野球の本道か
ら、やや外れたように見えるのは非常に残念なことだと思います。

 どうしてこうなってしまったのでしょう。日本人には「外国の出来事」はあまりに
遠くて「日本人選手」中心の狭い視点での報道しか受け入れられないのでしょうか? 
自信たっぷりの大リーガーたちの中で生き抜くには、日本人選手はひたすら「目に見
える記録」を積み重ね「静かに」プレーしているのが当然だ、そんな認識でもあるの
でしょうか? 

 そんな面倒なことでは実はないのだと思います。テクニカルな問題として、イチロ
ー選手や、松坂選手の活躍があまりに注目されてしまうために「トップニュースのヘ
ッドライン」になり、そこでは非常に簡単な紹介が求められるからなのです。そう書
いている今も、ヤフー・ジャパンの「主なトピックス」という「ニュースヘッドライ
ン」には「イチロー1000試合出場は猛打賞」という字が踊っています。実はこの
5月24日のデビルレイズ戦は負けているのです。(※)それでも、短いヘッドライ
ンに押し込むためにはどうしても「読者の関心」を一点に決めつけなくてはならない
のでしょう。これは悲劇だと思います。

 日本人選手がここまで大リーグで活躍し、注目されている時代です。その足を引っ
張るのではなく、逆に伸び伸びと活躍させてあげるためにも、今こそゲームへの愛を
語る時期が来たのではないでしょうか。

※ただし、負け方は悪くありませんでした。4回を終わって12対4と離されたゲー
ムを、9回までに13対10まで詰め、2死後にイチローが2ランホームランを打っ
て一点差まで追い込んだのです。ここでイチローがホームラン狙いに行ったことで、
「何だ。つないで来ないじゃないか」という「白けムード」が漂う可能性もあったの
ですが、次のビドロ選手はヒットを打って逆転の期待をつなぎました。結果はギエン
が三振でゲームセットとなりましたが、こういう試合は悪くはありません。もしかし
たら、イチローを取り巻く「チームケミストリ」は少し好転しているのかもしれませ
ん。

------------------------------------------------------------------------
----
冷泉彰彦(れいぜい・あきひこ)
作家。ニュージャージー州在住。1959年東京生まれ。東京大学文学部、コロンビア大
学大学院(修士)卒。著書に『9・11 あの日からアメリカ人の心はどう変わった
か』『メジャーリーグの愛され方』。訳書に『チャター』がある。
最新刊『「関係の空気」「場の空気」』(講談社現代新書)
<http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061498444/jmm05-22>
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
JMM [Japan Mail Media]                No.428 Saturday Edition
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【発行】  有限会社 村上龍事務所
【編集】  村上龍
【発行部数】128,653部
【WEB】   <http://ryumurakami.jmm.co.jp/>
-------------------------------------------------------------------

 次へ  前へ


  拍手はせず、拍手一覧を見る

▲このページのTOPへ      HOME > Ψ空耳の丘Ψ49掲示板

フォローアップ:

このページに返信するときは、このボタンを押してください。投稿フォームが開きます。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。