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知はうごく 第2部 コンテンツ力:世界を席巻する「MANGA」 [ITmedia]
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投稿者 white 日時 2007 年 3 月 19 日 23:09:49: QYBiAyr6jr5Ac
 

□知はうごく 第2部 コンテンツ力:世界を席巻する「MANGA」 [ITmedia]

▽知はうごく 第2部 コンテンツ力:世界を席巻する「MANGA」 (1/4)

 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0703/13/news049.html

知はうごく 第2部 コンテンツ力:世界を席巻する「MANGA」 (1/4)
パリ・カルティエラタンにあふれる日本の「MANGA」。日本の漫画パワーを、政府はコンテンツ新興という国策の柱の1つとして利用しようとしている。これには「文化領域の産業が国策の庇護下に入るのは間違っている」という反発もある。

2007年03月13日 16時53分 更新
 世界中で“活躍”する日本のアニメやゲームキャラクター。米国人女性の心をとらえた少女マンガ。しかし、それらはコンテンツとしてどのくらいの力があるのだろうか。著作権が直面するさまざまな問題を探った第1部に続き、今回は、日本政府が国策として育成を目指すジャパニーズ・コンテンツの実力を探る。

 パリ市内には「コミック・ゾーン」と呼ばれる一帯がある。下町バスチーユ広場に近いケレル通りと学生街カルティエ・ラタンの、十数軒の日本漫画専門店が集まる地域だ。仏社会党の大統領候補セゴレーヌ・ロワイヤル女史が「性的暴力シーンもありいかがなものか」と非難するほど浸透した日本の漫画は、「バンド・デシネ」と呼ばれるコミックとは一線を画し「MANGA」と呼ばれ、若年層を中心に多くの熱心なファンを持つ。

 「フランスのコミックは限界があってつまらない。赤ん坊向きのようなものさ」。

 ケレル通りにある3軒の日本漫画専門店の1つ「TOKYO EYE」に新刊本を探しにやってきたカンタン君(15)は、日本の漫画の魅力をこう説明した。

 「そうそう、普通の女の子が考えているようなことが描かれている。ロマンチックな夢ではなくリアルなところが魅力」と相づちを打つのは連れのマリールイズさん(15)とリーズさん(15)。女性2人の愛読書は「放課後の保健室」「ナナ」「レディ・オスカー(ベルサイユのばら)」など。

 カンタン君が選んだのは2月末発売の「NARUTO」の新刊(5.95ユーロ=約900円)。3人ともパリ郊外に住んでいるが、この日はパリで買い物があるカンタン君の母親の車でやってきた。

 「TOKYO EYE」は1997年に日本のアニメなどのビデオ専門店として開店した。経営者のローラン・ベルグ氏(28)は自身も漫画ファン。「日本の漫画は続き物だから、次の話が読みたくて病み付きになる」という。漫画本7000冊、DVD1500本、ビデオゲーム200本を扱い、年間15万冊の漫画を売る。

 同店から数軒先の「MANGARAKE」は開店8年。共同経営者エドアール・ソナル氏(39)は「アキラ」や「ドラゴン・ボール」に魅せられ、テニス教師から転向した。「漫画は5、6ユーロ。小学生の小遣いでも買えるのも魅力」という。昨年の年商は70万ユーロ(約1億円)。売り上げは数年前がピークで、最近はちょっと減少気味という。しかしこれは、「スーパーでも漫画を置くようになったし、数年前は専門店は5、6軒だった」と競争激化が理由だ。

 昨年7月に開店し、仏メディアにも盛んに登場したのがカルティエ・ラタンにある「マンガ・カフェ」。パリ大学経済財政学部4年のベン・コルドヴァ氏(21)が経営する。「ドラゴンボールが僕の初恋」という漫画ファンで、インターネットで新刊を探しているうちに日本の「漫画喫茶」の存在を知った。

 同店の入場料は最初の2時間が4ユーロ(約620円)。店内の自動販売機のコーヒーやココアなどは無料だ。約100平米の店内には、この2月に日本で発売されたばかりの新刊200冊を含む8000冊が並ぶ。この日は4人が熱心に漫画を読んでいたが、週末や学校が休日の水曜日は20人前後がやってくるという。「NARUTO」や「デスノート」が人気だ。

 フランスの漫画愛読者は日本に次いで2位で、コミックの年間販売部数は1100万部。約15年前から「漫画オタク」(コルドヴァ氏)の存在は知られていたが、ポケモンやハロー・キティの大ヒットで市民権を獲得。グッズも大ヒットした。ルモンド紙に「日本のポップカルチャーは売れる。日本経済はやっと長期危機から脱し、かつてないほどの大衆文化を輸出している」と紹介されたほどだ。

 仕事兼観光で25回の訪日経験を持つ日本通のベルグ氏は、「漫画のテーマによくある、闘って何かを達成するというのはフランス人の価値観でもある」と述べ、日仏共通の価値観が日本の漫画の人気の秘密と指摘する。

 また、パリ大学のフレデリック・バンサン教授(哲学)は漫画カフェで行った講演で、「克服や闘争、忠誠などへの尊重は、日仏共通の文明だ」と漫画のテーマに対する共感を説明し、参加者からの拍手を受けていた。(パリ=山口昌子)


▽知はうごく 第2部 コンテンツ力:世界を席巻する「MANGA」 (2/4)

 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0703/13/news049_2.html

知はうごく 第2部 コンテンツ力:世界を席巻する「MANGA」 (2/4)
2007年03月13日 16時53分 更新

20年かけて築いた漫画市場

 世界を席巻する日本の漫画パワーを、日本政府もコンテンツ新興の柱のひとつとして利用しようとしている。サブカルチャーが政策に取り上げられることなど考えられなかったが、経済産業省、文化庁、外務省が文化、産業の両面から振興に取り組む。

 しかし、どれくらいのマンガが世界で売られているのかは把握していない。漫画の輸出実態を示す統計が未整備なためで、政府の取り組みが付け焼き刃であることが垣間見える。

 出版科学研究所によると、日本の漫画市場の規模は平成17年時点で、単行本が過去最高の2602億円に達した。一方、漫画雑誌の売り上げは減少傾向にあり、同年には単行本に逆転された。漫画市場全体ではその規模は縮小しており、今後も少子化による頭打ちや縮小は避けられない情勢だ。

 一方、日本貿易振興機構などの資料を総合すると、北米、欧州ともコミック単行本の市場は数百億円規模。このうち日本作品は3分の1超を占めているとみられ、すでに海外市場に深く浸透していることがうかがえる。

 小学館では、日本の漫画の海外での版権収入を60億〜70億円程度と推測。仮に著作権料を小売価格の1割程度とすると、小売り段階の売上高は600億円規模となる。

 欧米のコミック単行本市場規模は日本よりも小さいものの、拡大が続いていることから、経産省は「まだまだ日本の漫画が進出する余地はある」とみており、少子化で市場縮小が懸念される漫画産業の成長には、海外展開が欠かせないと訴えている。

 さらに、中国、東南アジアなどでは欧米以上に日本の漫画は浸透しやすい。このため、版権を持つ出版社は、海賊版対策の動向などを慎重に見極めながら販売拡大を進めている。

 欧米やアジアに広がる漫画だが、こうした状況は一朝一夕でできあがったわけではない。日本の漫画を輸出する取り組みは、20年以上前から始まっていた。

 小学館は1986年、米国で漫画を販売するための版権管理会社ビズをサンフランシスコに設立した。社員4、5人という小所帯の船出だったが、日本の漫画が浸透するにつれて事業を拡大。2003年には集英社などの出資も受け入れ、現在は約130人に成長している。5年にはオランダ・アムステルダムにも拠点を開設した。

 国内市場ではライバル関係にある白泉社などの作品も取り扱い、今では日本から欧米への漫画輸出の大半を担っている。

 小学館で12年前から漫画の輸出に携わっている新藤雅章・ライツセンタープロデューサーは「ビズがこれほど拡大するとは思っていなかった」と率直に打ち明ける。特に新藤さんが取り組んだ欧州進出では、市場の構造や商慣行が全く異なる中で「手探り状態だった」といい、外国の出版関係者と地道に対話を重ね、お互いに理解しようと務めたことが、その後の読者急増に結びついたという。

 日本の漫画がすさまじい勢いで欧米市場に浸透したことを示すエピソードは事欠かない。 新藤さんはかつて、漫画の背景に描かれた擬音語や擬態語の翻訳に気を使っていた。「ピカッ」とか「ユラユラ」などの表記は現地語に訳さないと伝わらないが、その分、手間も経費もかかる。しかし数年前から、フランスなどの出版社は「日本語のまま出版したい。その方が雰囲気が出る」と申し入れてきた。「フランスの読者が、日本語の擬音語や擬態語がわかるようになっている」と新藤さんは舌を巻く。

 また、欧州ではコミック本の装丁が、西洋の左開きから日本流の右開きへと急激に変化している。4年前、同じ作品を右開きと左開きの両方で出版したところ、右開きの方が売れたことが転機となった。

 新藤さんは「グーテンベルクの印刷機発明以来の西洋文化を、日本の漫画が変えた」と驚きを隠さない。かつては絵を左右反転させた上、文字を修正して印刷していたため、刀を右脇に挿したり、スポーツ選手がみな左利きという矛盾があちこちにみられたが、今ではそんな悩みもなくなった。「さらに国際化が進めば、世界中から優れた漫画家が出てくる。その才能を育てたい」と意欲を示す。


▽知はうごく 第2部 コンテンツ力:世界を席巻する「MANGA」 (3/4)

 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0703/13/news049_3.html

知はうごく 第2部 コンテンツ力:世界を席巻する「MANGA」 (3/4)
2007年03月13日 16時53分 更新

振興に乗り出す政府と関与への反発

 海外発の新たな才能を発掘したいという意欲は旺盛だが、日本の漫画のクオリティは高く、世界でも群を抜いており、日本人漫画家をしのぐような海外の漫画家は簡単には登場できないでいるという。

 文化庁が平成9年に創設した「メディア芸術祭」では、アート部門に並んで漫画、アニメの各部門が設置されている。それぞれ世界中から作品が応募されており、漫画部門への応募は例年、海外作品が約1割を占めている。

 海外からの作品は各部門で5、6作品が入選しているが、漫画部門だけは過去一度も入選作品が出ていない。文化庁芸術文化課は「審査員の講評では、海外の作品は日本の作品のレベルに達していない」と説明する。

 こうした状況を見かねた外務省は、漫画好きで知られる麻生太郎外相の肝いりで来年度、海外作品を対象とした「日本マンガ大賞(仮称)」を創設する。海外の作品を日本に集めることで、漫画文化の中心としての求心力をアップさせることが狙いだ。

 漫画振興を叫ぶ政府だが、どのように売っていくかという方法論は、まだ定まっていない。経済産業省は具体的な課題として、翻訳人材の確保▽漫画雑誌からコミック単行本へと誘導する日本型ビジネスモデルの展開▽青年向けコミックの進出▽アニメやキャラクタービジネスとの連携──などを挙げるが、海外市場の分析が進んだわけではなく、説得力は乏しい。

 しかし、漫画原作者で評論家の大塚英志氏は「文化領域の産業が国策の庇護下に入るのは間違っている。制作側も望んでいない」と政府の関与に難色を示す。さらに、「漫画はディズニー作品の模倣から始まっており、理念なき輸出の拡大は米ハリウッドの更なる支配を利するだけ」と警鐘を鳴らす(関連記事参照)。

 大塚氏は日本の漫画の最大のリスクは少子化による市場縮小だと指摘。「政府がどうしても口を出したいというのならば、例えば、今後10年間はアニメや漫画の著作権使用料を免除して、文化として発展させ、アジア市場全体の底上げを図ってはどうか。そのうえで日本がその一員として融合すれば、アジア市場はハリウッドに対抗できるかもしれない」と提案する。


▽知はうごく 第2部 コンテンツ力:世界を席巻する「MANGA」 (4/4)

 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0703/13/news049_4.html

知はうごく 第2部 コンテンツ力:世界を席巻する「MANGA」 (4/4)
2007年03月13日 16時53分 更新

漫画喫茶に次ぎ、ケータイの漫画配信も

 フランスで漫画喫茶が登場したが、伝統的なコミック本だけでなく、ITを用いた新たな漫画流通を試みる動きも出始めた。

 携帯電話関連技術のフェイスは4月から、シャープが開発した携帯電話向け書籍閲覧ソフトを欧州で提供するとともに、漫画の携帯配信市場の開拓を目指すと発表した。

 欧州最大手の漫画出版社、仏ダルゴー社と連携し、当初はフランスの作品を配信するが、近く日本の漫画作品の携帯配信も大々的に展開する意向だ。

 携帯電話の通信速度がメガの世界に入り、データ通信料が定額制となったことを追い風に、携帯電話向けの漫画配信サービスは日本で急速に広まっている。1話を数十円程度で購入でき、いつでも好きな所で読める気軽さが受け、すでに日本国内の市場は120億円に成長している。

データ通信中心の第3世代携帯電話の普及が加速している欧州でも市場が見込め、フェイスでは2008年には50億円規模の市場ができると予想している。

 同社の根津伸欣ライセンス事業部長は、「携帯ユーザーが漫画作品に触れる機会が飛躍的に増えるだろう」と述べ、漫画文化の拡大や売り上げ向上への効果を強調する。さらに、「既存の作品を携帯に配信するだけでなく、携帯発の作品があってもいい。もしかすると、携帯が漫画文化の中心になるかもしれない」と限りない可能性を思い描いている。

 漫画を軸とする新風は世界各地で次々と吹いている。米国でも「ビジュアライズノベル」と呼ばれ、ファン層を獲得した「漫画」はすでに、世界各地で増殖の自律サイクルを始めている。

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