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http://www.sankei.co.jp/kokusai/usa/070129/usa070129003.htm
「温暖化議論は米国否定」 映画の学校教材使用に「待った」
【ロサンゼルス=松尾理也】米国のアル・ゴア前副大統領が出演し地球温暖化の危機を訴えるドキュメンタリー映画「不都合な真実」(日本でも公開中)を、ワシントン州シアトル郊外の公立学校が理科の教材として上映しようとしたところ、親から抗議が寄せられ、中止に追い込まれてしまった。
地元紙シアトル・ポスト・インテリジェンサーなどによると、7年生(日本の中学1年に相当)になる自分の娘が同作品を鑑賞する予定を知ったコンピューター・コンサルタント業の男性(43)が、「地球温暖化の議論は米国を否定する悪質な宣伝だ」と地域の教育委員会に抗議。同教委は「議論が分かれる問題であり、事前の承認が必要」として上映を事実上禁止する通達を学区内の各校に流した。
この決定が報じられると、同教委には「科学への無知をさらけ出した」「言論の自由の弾圧だ」などの抗議が殺到。委員は「真意は上映禁止ではなく、バランスをとって教える必要を強調する点にあった」と弁明に追われる羽目になった。
抗議男性の娘を教える理科教師はワシントン・ポスト紙のインタビューに「一生懸命に反対の視点の教材を探した結果、“寒冷化する世界”というニューズウィーク誌の記事を見つけた。32年前のものだけど」と皮肉交じりに答えている。
ただし、同教委には決定を支持する声も少なからず寄せられているという。この作品は今年度の米アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にノミネートされている。
(2007/01/29 10:20)
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