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ローマの盗掘品問題、黒幕と邦人古美術商の取引判明
【ローマ=松浦一樹】イタリア検察当局が日本の美術館や収集家の一部所蔵品を盗掘品とみて調べている事件で、密輸シンジケートの黒幕とされる人物が日本との取引を示す書類を所有していたことが明らかになった。
捜査当局は密輸ルート解明に直結する証拠とみて調べている。
イタリア検察当局が密輸の黒幕とみて捜査しているのは、イタリア人美術商のジャンフランコ・ベッキーナ氏。シチリア島出身で、担当検事は「マフィア関係者」と言明する。
検察はスイス・バーゼルにある同氏の倉庫を2002年と05年の2度にわたり密輸容疑などで家宅捜索し、盗掘品とみられる古美術品の写真約1万点と伝票類約200束を押収した。当局者によると、このうち「1991年4月付」の取引文書には、邦人古美術商とベッキーナ氏の名前が記され、両者の取引が裏付けられたという。
イタリアでは、1970〜90年代にかけ世界中の古美術取引が活発だった時期に、古代ローマ遺跡などでの盗掘が横行した。検察当局は、ベッキーナ氏が盗掘品売買のネットワークの元締で、窃盗団から盗掘品を買い集めた上、世界各地に売りさばいていたとみて調べている。盗掘品売買は、ロンドンやニューヨークで競売にかけられるケースもあるほか、世界の美術館や収集家を顧客に持つ邦人古美術商に売られた例も多い。
この古美術商は現在ロンドンを拠点にヨーロッパで活動しており、盗掘品を所蔵している日本の美術館として名指しされた滋賀県甲賀市の「MIHO MUSEUM」(97年開館)とも取引関係があるとみられている。
邦人古美術商は本紙の電話取材に対して、「ベッキーナ氏とは89年から取引関係がある」と述べ、ベッキーナ氏の美術商としての実績を頼って取引していたことを認めた上で、盗掘品売買については「信用して買っていた」と述べ、盗掘品売買へのかかわりを否定した。「MIHO MUSEUM」との関係については、詳細には触れなかったものの、同美術館の収集の基礎を作った個人収集家のために「91年から何点か買いつけた」と認めた。
ただ、検察当局がベッキーナ氏の倉庫から押収した複数の写真には、この古美術商が同美術館のために買い集めたものが写っているとされ、検察当局は、押収した文書や写真で記載されている古美術品の出自や売買ルートの捜査を急いでいる。
伊当局の捜査では、ベッキーナ氏とライバル関係にあるとされる別の美術商ジャコモ・メディチ被告(97年1月に逮捕、1審判決で禁固10年)の捜査でも、同美術館の所蔵品になったとみられる美術品の写真が数点見つかっている。
(2007年1月15日14時32分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070115i105.htm
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