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「古代ローマの盗掘品返して」伊政府、日本に要請へ
【ローマ=松浦一樹】日本国内の美術館収蔵品の中に、古代ローマの遺跡などから盗掘されたものが多数含まれている疑いが強まり、イタリア政府は近く目録をまとめ、文化庁に早期返還の協力要請をすることになった。
返還対象は100点には達する見込み。美術品の返還要求が、日本に対してこれだけの規模で行われるのは前例がない。伊検察当局は邦人古美術商が国際盗掘品市場に関与していたことを突き止めており、この古美術商が盗掘品の多くを日本に仲介したと見て捜査している。
検察当局者が本紙に明らかにしたところによると、当局が特に関心を持っているのは、滋賀県甲賀市の美術館「MIHO MUSEUM」の所蔵品。古代ローマの彫像やフレスコ画約50点で、スイス・バーゼルを拠点に盗掘品の密輸に携わっていた国際シンジケートから、同美術館が購入した可能性が強いという。同美術館は、個人収蔵品をコレクションの核にしており、国際美術市場では潤沢な資金を持つことで知られている。
伊検察当局はまた、邦人古美術商が同美術館と盗掘品売買の闇業者の取引を仲立ちしていたと見て、この業者についても捜査を進めている。盗掘品、盗難美術品については、闇の国際販売網があるとされており、この古美術商は販売網に1990年代から深くかかわっていた模様だ。
伊政府は、1970年締結の「文化財不法輸出入等禁止条約」(日本は2002年批准)を返還要請の根拠としている。また、イタリアの国内法では、古美術品を政府の許可なしに国外に持ち出すことを禁じており、伊検察当局は、累犯防止の観点からも、「被告人不在であっても刑事訴追する」(担当検事)など厳正に臨む方針だ。
伊政府は国外に流出した盗掘美術品に対する捜査と並行して当該国に返還を求める外交を進めており、2005年11月には、ゲッティやメトロポリタンなど米国の6美術館に、計100点以上の古美術品を返還するよう要請した。46点の返還を求められたゲッティは昨年11月、26点の返還に応じることを決めたが、残る20点については「証拠が不十分」などとして、要求を拒んでいる。日本への返還要求もこれに沿った動き。
「MIHO MUSEUM」の片山寛明・学芸部長は本紙の取材に対して、「所蔵品はいずれも正規のルートで入手したもので、盗掘品とは考えていない。返還を求めるというなら、きちんと証拠を示してほしい」と述べている。
(2007年1月11日3時11分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070111i501.htm?from=main5
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