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□【書籍紹介】司馬遼太郎も勘違いした遣唐使の派遣回数 [ゲンダイ]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2906002/detail
司馬遼太郎も勘違いした遣唐使の派遣回数
「遣唐使全航海」上田雄著(草思社 2300円)
遣隋使の小野妹子は有名だが、それ以外の遣隋使や遣唐使の名前はおろか、派遣の回数、遣唐使のその後を知る人は少ない。
遣隋使に関しては、隋の記録で4回、日本の記録で3回。本書では4回の派遣があったとする。それよりもっと複雑なのは、遣唐使の派遣回数だ。研究者の間でも諸説あり、50年も前に記された権威ある研究者の考えが定説となっている。それをもとに構想をふくらませた司馬遼太郎氏の「空海の風景」は、空海が第16回の遣唐使として描かれるが、実際の渡航数は15回しかない点、航海の時期と季節風の風向きの関係があべこべの説明で、季節風を知らずに遭難したというより、むしろ利用して航海していた点を指摘する。
本書は、630年の第1回派遣から834年の第15回派遣まで、遣唐使がいつどのように入唐して帰国したのか、どんな船で航海したのか、知られざる全航海の実態を検証した意欲作。
【2006年12月22日掲載】
2006年12月25日10時00分
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