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2007/11/21-18:50 「わたしは反日ではない」=対中交渉再開の意向も−台湾総統候補の馬氏
来年3月の台湾総統選に出馬する最大野党・国民党の馬英九前主席が21日、来日し、京都市の同志社大学で講演した。馬氏は「わたしが反日的というのは間違っている。わたしは実務主義者だ」とした上で「とにかく日本を理解したい」と述べ、日本との関係強化に乗り出す意向を表明。日台間の自由貿易協定(FTA)を締結したいとの考えも示した。
馬氏をめぐっては「反日・親中」とみなす見方が出ており、同氏としては、知日派の与党・民進党の謝長廷元行政院長(首相)が対立候補となる総統選を有利に戦うためにも、「反日」イメージを払しょくしたい狙いだ。
馬氏は「歴史の教訓は忘れず、より友好的な関係を進めたい」として日本の台湾統治に対する複雑な思いもにじませた。しかし「(日本に対して)冷たい分析ではなく、温かな心の交流をしたい」と強調。日中関係の改善と朝鮮半島の緊張緩和にも歓迎の意を示した。
一方、対中関係については「わたしが総統になったら、中国との交渉を再開したい」と語り、交渉内容として(1)包括的経済協力(2)平和合意達成と台湾海峡の対立回避−を挙げた。中国の胡錦濤国家主席は10月の共産党大会で台湾側に対話を呼び掛けており、馬氏はこれに応じる意向を示したものだ。