★阿修羅♪ > アジア9 > 525.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
活力乏しい韓国の20代…背景に就職難(上)
大活躍の10代・30代に「挟まれた世代」
BIG BANG、ワンダーガールズ、少女時代、FT Island…。
Kポップ界で今、10代のグループが旋風を巻き起こしている。男性アイドルグループBIG BANGのヒット曲『嘘』はインターネットの音楽サイト「メロン」(www.melon.com)の週間ランキングで9月1日から10月6日まで6週間連続1位に輝いた。そして10月13日から先週11月3日までは10代の女性アイドルグループ、ワンダーガールズの『Tell me』が1位の座を守り続けている。一方、テレビをつければバラエティー番組の人気司会者はほとんどが30代のオジサンたちだ。ユ・ジェソク(35)、パク・ミョンス(37)、カン・ホドン(37)らの活躍を見ると、「30歳、うたげは終わった」という有名な詩のタイトルも「30歳、うたげはこれからだ」に変えなければなさそうだ。
このごろ20代が苦しんでいる。青年層の失業率はこの4‐5年間7%前後で推移、長期化しており、芸能界だけでなく社会全体で20代が活躍できない状況が続いている。恐ろしいほどの上昇気流に乗り才能も元気もある10代と、意欲にあふれアクティブな30代に「挟まれた世代」という自虐的な言葉さえ聞こえてくる。20代を象徴する流行語は「イテベク」(20代の大半がフリーターという意味の韓国語の略)、「NG族」(No Graduation:失業者にならないよう卒業を先送りする大学生)、「カンガルー族」(大卒後も親元にとどまる人:日本のパラサイト族に当たる)などだ。
−−−−−
活力乏しい韓国の20代…背景に就職難(中)
大活躍の10代・30代に「挟まれた世代」
■10代と30代は活躍
スポーツ界では競泳の朴泰桓(パク・テファン)=18=やフィギュアスケートのキム・ヨナ(17)、ゴルフのシン・ジエ(19)ら10代の選手たちが国民的なスターになった。テレビドラマでも『太王四神記』などに出演したユ・スンホ(14)やパク・ウンビン(15)といった10代の俳優たちがブレークしている。Kポップ界のスター、ソテジ(35)、パク・ジニョン(35)ら30代の人気もとどまるところを知らない。マーケティングリサーチ会社「リースPR調査研究所」が8月に13‐65歳の男女1319人を対象に行った芸能人人気調査によると、男性タレント・俳優部門ベスト10のうち、チャン・ドンゴン(35)、ペ・ヨンジュン(35)ら6人が30代だった。今年カンヌ映画祭の主演女優賞に輝いたチョン・ドヨン(34)やキム・ヘス(37)を見れば、「女優の全盛期は20代」という言葉が今や当てはまらないことが分かる。もちろん、芸能界にはRain、イ・ヒョリ、キム・テヒといったキラ星のような20代のスターたちも多く、その数もほかの年齢層に比べて充実している。「それでも最近、10代や30代のスターたちが頭角を現しており、一般の人々の目もそちらに向いている」とSMエンターテインメント関係者は言う。
■主要消費層から姿を消した20代
就職先が決まらず失業者グループを形成している20代は、経済力でも10代や30代に圧倒されている。このため、各企業も親から小遣いをもらえる10代と、働いて自分で稼ぐ30代の消費者に注目している。
各インターネット通販サイトの多くが10代専用サービスを展開している。競売サイト「オークション」は今年8月に10代会員専用のコミュニティースペース「クラブティンプル」をオープン、ネット通販サイト「DアンドShop」は有名美容室のヘアサービスをオンラインで予約するサービスで10代を引きつけている。ロッテ・ドットコムやGマーケットなども10代の顧客をターゲットにした多彩なイベントを企画中だ。「MISSHA」「THE FACE SHOP」といった中低価格の化粧品ブランドも10代に関心を示している。
かつて20代が主なターゲットだったゲーム業界では今、30代に注目している。8月にゲーム会社「ハンビットソフト」が新規開発ゲームの販売に先立ち、デモンストレーションユーザーを受け付けたところ、21万1967人のうち30代が26.8%の5万6801人を占めた。
−−−
活力乏しい韓国の20代…背景に就職難(下)
大活躍の10代・30代に「挟まれた世代」
■20代に元気がないワケ
「20代が苦戦しているのは、就職問題のせい」という声は多い。この4‐5年間、景気低迷で安定した就職先の数が増えない一方で、大学を卒業し徴兵から帰ってきた後も就職できない20代が多くなった。このため、20代は経済的に自立できず、社会的にも人目を気にする世代になった。金融経済研究所のオ・ソクフン研究委員は著書『88万ウォン世代』で「就職できた20代もほとんどは非正社員」と書き、契約・臨時職として働く韓国の20代の月給平均は 88万ウォン(約11万円)と分析している。
■20代の活力を取り戻せ
それでも、専門家は「韓国の20代の底力は依然強く、就職問題が解決すれば産業現場の主力に復帰し、活力を取り戻すだろう」と言う。文壇や画壇には20代の優れた新人が続々と登場している。小説家キム・エラン(27)、クォン・リ(28)、チョン・ハナ(25)、アーティストのハム・ジン(29)らだ。「インターネット大国・韓国」をリードする主役も20代だ。現在、20代のインターネットユーザーは98%台近くまで躍進、10人に7人はインターネットでブログを書いているとみられている。
延世大学のファン・サンミン教授(心理学)は「20代を中心にしたデジタル世代は今後も社会的・文化的パワーになるだろう」と推測している。同大学のキム・ジヌ教授(経済学)は「大韓民国の未来のためにも、中核をなす人材である20代の活力を取り戻さなければならない。何よりも企業投資を活性化させ、20代の就職先を増やす必要がある」とアドバイスした。
http://www.chosunonline.com/article/20071111000024