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「地上波のタイムCMは視聴者主権を侵害」
放送委員会が、地上波テレビのタイムCM(番組の途中で放送されるCMで、その番組の提供を行なう企業などのCM。提供CMとも)を許す方針を固め、波紋が広がる見込みだ。タイムCMが導入されれば視聴権が制約され、CM市場にも変化をもたらす。
放送業界が31日に伝えたところによると、最近放送・広告制度の改善策について協議するために開かれた放送委員会・全体会議で、放送委員9人のうち6人がタイムCMの導入に賛成するとの立場を表明した。反対は2人、留保は1人だった。これにより、2日に開催される同委・全体会議で、タイムCMの導入が議決される可能性が大きくなった。
これを受け、市民団体などが「タイム広告に反対」という立場を相次いで示している。韓国新聞協会は31日、国会と放送委員会に提出した意見書で「タイムCMの導入は、新聞・ケーブルテレビなど他の媒体の広告減少につながり、バランスの取れた媒体の発展を妨げる」とし「テレビだけでなく他の媒体と視聴者が参加し、テレビやメディア産業のバランスの取れた発展策を協議できる中立機構を設けるべき」と提案した。
放送委員会の労働組合も先月29日に声明を出し「放送委員らはテレビの発展と視聴者の主権を守るための放送政策について考えるべき」と求めた。これに先立ち、72のマスコミ・市民団体からなる「メディア収容者・自主権連帯」とケーブルテレビ協会、文化連帯などが、相次いで反対を示す声明を出している。
言論改革市民連帯・梁文錫(ヤン・ムンソク)事務総長は「タイムCMは視聴の流れを切るなど不便な点が大きいだけに決して導入してはならない」と指摘。鮮文(ソンムン)大・黄懃(ファン・グン、言論広告学部)教授は「タイムCMを導入すれば、制作サイドはタイムCMの間に視聴者が離脱するのを防ぐため番組をさらに扇情的に作らざるを得なくなる」とし「とりわけ各地上波テレビが経営改善に努めず、広告収入だけを増やそうとするのは、放送の公営性を見捨てるもの」と批判した。
◇タイムCM=2000年に発効した統合放送法により、地上波テレビのタイムCMが認められたが、市民団体などが反発したため、白紙に戻された。現在はケーブルと衛星テレビだけに許されている。
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=92494&servcode=400§code=400