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エストラダ比前大統領に終身刑判決
2007.09.12
Web posted at: 12:08 JST
- CNN/AP
マニラ──フィリピンの公務員特別裁判所は12日、8100万ドルの不正蓄財で起訴されたジョセフ・エストラダ前大統領(70)に終身刑判決を言い渡した。
前大統領は資産申告をめぐる偽証罪にも問われていたが、これについては無罪となった。不正蓄財で一緒に起訴されていた前大統領の息子と弁護士は無罪。
前大統領はCNNの電話取材で、「道はまだ終わっていない」と、最高裁に上告する構えを表明した。
エストラダ前大統領は2001年、違法賭博献金疑惑をめぐる弾劾裁判の審理に抗議する市民デモで政権を追われ、当時のアロヨ副大統領が市民と軍部の支持を得て大統領に昇格した。ただ、俳優から政界に転身した前大統領は、現在も貧困層から根強い支持を集めている。
治安当局は判決を受けて騒乱が起きる可能性を踏まえ、首都マニラに厳戒体制を敷いた。裁判所周辺には機動隊や軍部隊が展開し、前大統領支持者らの接近を阻止した。大統領官邸周辺でも警備が強化された。ただ、前大統領は、万が一騒乱が起きた場合「鎮静化を試みる」と語った。
フィリピンでは最近死刑が廃止されたものの、マルコス政権時代を踏まえて1994年に成立した法律は、不正蓄財を死刑罪に規定している。皮肉なことに法案通過を推進した1人は、当時上院議員だったエストラダ前大統領本人だった。 http://www.cnn.co.jp/world/CNN200709120006.html