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http://file.chosunonline.com//article/2007/08/20/744808472848482904.jpg
□教授採用:実力重視の先進国、学位重視の韓国 [朝鮮日報]
▽教授採用:実力重視の先進国、学位重視の韓国(上)
http://www.chosunonline.com/article/20070820000057
記事入力 : 2007/08/20 14:25:11
教授採用:実力重視の先進国、学位重視の韓国(上)
米ニューヨーク大学ジャーナリズム学科は秋学期を前に、3人の専任教授を新たに選んだ。彼らの学歴を見ると、博士号を持っているのは1人だけで、あとの2人は大卒だ。新たに採用された学士号を持つ教授たちは、決して学歴が高いとは言えないが、実力と名声はすばらしい。メタ教授は、インド・ムンバイを舞台に書いた著作『マキシマム・シティー』で2005年のピューリッツァ賞最終審査に残ったジャーナリスト兼作家。また、同じく採用されたバッジ教授は米新聞社「ニュース・デー」の中東支局長を務めた元中東専門記者だ。
◆芸術・技術系の教授はほとんどが博士号なし
米国・日本・ヨーロッパといった主な先進国の大学でも、教授を選ぶ際に博士号を高く評価するが、学位よりも専門性を重視する分野では「能力」のほうを優先する。演劇・美術・医学といった経歴・実力・専門性が左右する分野でも修士号・博士号という看板を期待する韓国の大学とは対照的だ。
特に芸術系における教授の採用は「学位順」ではない。米インディアナ大学音楽学部のバイオリン専攻教授は計12人。このうち博士号を持つのは1人だけで、あとは修士号や修士号に準じる学位を持つ人が7人、学士号3人などとなっている。
米国で大学のランキングを発表する雑誌『USニュース・アンド・ワールド・レポート』による美術大学ランキングで常に1・2位を競っているロード・アイランド・デザイン・スクール(RISD)の産業デザイン専攻教授は8人いるが、その内訳は修士号5人、学士号3人で、博士は1人もいない。
孫振碩(ソン・ジンソク)記者
朝鮮日報/朝鮮日報JNS
▽教授採用:実力重視の先進国、学位重視の韓国(下)
http://www.chosunonline.com/article/20070820000058
記事入力 : 2007/08/20 14:25:42
教授採用:実力重視の先進国、学位重視の韓国(下)
◆医学・ジャーナリズム分野も実力重視
先進国では医学やジャーナリズムの分野でも博士号なしに正式の教授になれる。
米国の医学系大学院で細胞学・遺伝学・生理学といった医学研究分野で教授になるには、ほとんどのケースで博士号が必要だが、神経外科学や眼科学など直接患者を治療する臨床部門では、医学系大学院の卒業学位(MD)だけで教授になることができる。博士号よりも経験や医療技術といった実務能力を重視しているというわけだ。
スタンフォード大学医学系大学院の皮膚科専任教授は計27人。内訳は医師(MD)18人、医師兼博士8人、博士1人だ。MDは医学系大学院を卒業さえすれば、特に修士・博士過程を経なくても与えられる学位だ。ジャーナリズム分野の教授も、米国では学位が「絶対的な尺度」とは言えない。
カナダの名門大学、ブリティッシュ・コロンビア大学ジャーナリズム学科は、正式な教授4人のうち博士号を持っているのは2人だけ。米シェラキース大学放送ジャーナリズム学科は専任教授8人のほとんどに博士号がない。韓国では博士号を持っていなくても実務経験があれば兼任教授や講師になるのは可能だが、正式な教授になるのは難しい。
日本も学位ではなく、実力主義で教授を採用する傾向になってきた。光州教育大学の朴南基(パク・ナムギ)教授の論文「教授任用・業績評価・昇進および報酬制度の国際比較研究」によると、日本のE大学経営学科では点数に換算し教授を採用する。この場合、博士号に10点、博士修了5点、修士号3点を加算する一方、専門著書15点(以下、1編ごとに)、一般著書10点、学会学術誌7.5点、研究所学術誌5点など、研究実績のほうに多くの点数を割り当てている。いい本を1‐2冊を書くことが、博士号を取るよりも教授への近道なのだ。
孫振碩(ソン・ジンソク)記者
朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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□学歴詐称:超学歴社会のひずみ「実力よりも学位」 [朝鮮日報]
http://www.chosunonline.com/article/20070820000060
記事入力 : 2007/08/20 14:40:53
学歴詐称:超学歴社会のひずみ「実力よりも学位」
韓国の芸術分野では、修士学位やそれに準じる外国学校の卒業資格を所持していれば、教授になることが可能だ。しかし、このような規定は、形式的なものに過ぎない場合が多く、大抵は教授を採用する際に博士学位を求める大学が増えている。
米国で声楽の博士学位を取得し、現在大学講師として活動するAさんは、「実際のところ、チョ・スミのような実力者は1%もいないため、残りの人たちは教授になるために博士学位まで取得しようと、苦戦する風潮が蔓延している」と話す。修士学位のみを所持する美大教授Bさんは「美大教授の一部には、採用後に国内大学の博士学位を取得し、“修士教授”に学歴が低いと後ろ指をさす場合もある。シン・ジョンア、キム・オクラン両氏の学歴詐称事件も、芸術界に蔓延した学位志向が原因だ」と語った。
また医大でも、医科大学院の卒業資格だけで教授になれる米国と違い、韓国は医学博士の学位がほぼ必須だ。そのため、医大教授の志望者たちは、レジデントやインターンという苦しい研修過程を経ると同時に、何としてでも修士・博士課程を履修しなければならない。このような背景から、医学部の修士・博士課程がずさんに運営されるという現実は、公然とした秘密になっている。ソウルのある大型病院の研修医パク某さんは、「修士なら3000万ウォン(約360万円)、博士なら6000万ウォン(約720万円)の授業料さえ負担すれば、大体の場合学位を取得できると聞いている。頻繁に授業を欠席し、論文をいい加減に書いても、学位を授与するところが少なくない」と話した。匿名を求めた、ある医大の教授は「内科のレジデントが解剖学で学位を得るという信じられないケースもあった」と語った。
ニューヨーク州立大学で教授を務めた高麗大学の金東元(キム・ドンウォン)教授(経営学科)は「米国の経営学分野では、学士・修士学位しか所持していなくても教授に任用され、優れた研究業績を残した名誉教授らも多い。韓国では業績や実力よりも、学位という看板を重視する傾向がある」と述べた。
孫振碩(ソン・ジンソク)記者
朝鮮日報/朝鮮日報JNS