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□「大佐クラス」の礼服も流出…朝鮮人民軍の腐敗度 [ZAKZAK]
http://www.zakzak.co.jp/top/2007_08/t2007081310.html
「大佐クラス」の礼服も流出…朝鮮人民軍の腐敗度
生活費目当ての配給品売買が横行
朝鮮人民軍の軍幹部が着用する軍服が国外に流出し、高値で売買されていることが13日、分かった。金正日(キム・ジョンイル)総書記(65)が進める「先軍政治」で物資が優先的に回されているはずの人民軍だが、軍内部では生活費目当てで着衣を売買する不良行為が横行しているという。専門家は「完全に軍規が緩んでいる証拠」と、やりたい放題の軍の暴走に懸念を示している。
軍服は中国・延辺朝鮮族自治州にある都市で北朝鮮籍の貿易関係者が販売目的で所持していた。貿易関係者は「中国と朝鮮、2つの税関の目を欺く必要がある。豆満江(トマンガン)(中朝国境の川)を渡る際、自動車の座席下に隠して持ち出している」と語る。
軍服は肩の階級章から「大佐クラス」とみられる。人民軍の階級はいわゆる永久欠番の「大元帥」故・金日成(イルソン)主席が最高位。このほか23階級に分かれるが、「大佐」は上から8番目という高位置にある。しかも制服の色は通常勤務時のものとは違い、金総書記も参加する閲兵式に参加する際に使用される「礼服」に酷似している。
これまでにも人民軍の軍服は中朝国境で裏取引されてきた。多くが兵卒レベルや高くても尉官が着るカーキ色の通常用軍服ばかりで、左官が晴れの日に着る礼服が流出するのは「過去に例がないのではないか」(軍装に詳しい研究者)。
貿易関係者は「2300元(約3万7000円)で日本人か韓国人に売る」と話し、さらに「軍服はいくらでも手に入る。すべて新品で、もし買う気があるならば、段ボール箱に詰められるだけ詰めて売ることもできる」とも豪語する。
別の貿易商によると、最近、中朝国境では軍服がカネになる“悪知恵”が定着し、流通量が増えているという。階級章や帽子、徽章といったパーツを小売りしてくるケースも見られるそうだ。
また、前述の貿易関係者はプリペイド式の携帯電話を所有し、「さっきまで人民軍の軍人と話をしていた。向こうの軍人は家の中で声を潜めて電話を使う」と語る。
北朝鮮では体制側が国外の情報を国民が得る行為を極めて警戒しており、携帯電話の所持は重罪に問われかねない。
だが、貿易関係者によると、北朝鮮北部の中朝国境の都市、恵山(ヘサン)市(両江道)では約300人が携帯を所有し、「わが国(北朝鮮)以外なら全世界へ電話がかけられる」。携帯を持つことができるのは中朝貿易に携わる裕福な層に限られるという。
北朝鮮の闇経済に詳しい山梨学院大経営情報学部の宮塚利雄教授は「大佐クラスの軍服がこのような形で流れるとは極めて珍しい」と語る。「ただ、軍内部でも物資を横流しできる幹部とそうでない人がいる。いずれにせよ軍の腐敗を物語る重要な証拠。大佐クラスでも生活が苦しいのがわかる。完全に軍規が緩んでいるのと、新品同様の配給品を横流しできるシステムが整っているという2つの意味を持つ」と指摘する。
礼服をも売り払うモラルの低い人民軍が弾道ミサイルのスイッチを握っているとは、想像するだけでも空恐ろしい現実となっている。
ZAKZAK 2007/08/13