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□【コラム】韓国の記者がアフガンにいない理由 [朝鮮日報]
▽【コラム】韓国の記者がアフガンにいない理由(上)
http://www.chosunonline.com/article/20070804000032
記事入力 : 2007/08/04 16:55:22
【コラム】韓国の記者がアフガンにいない理由(上)
韓国政府は改正旅券法により、1日からアフガニスタンなど一部危険国家や地域への渡航禁止措置を発表した。渡航には政府の承認が必要で、これに反すると1年以下の懲役または300万ウォン(約38万円)以下の罰金となる。結論から言えば、この法律は撤廃されなければならない。
2004年に金鮮一(キム・ソンイル)さんがイラクで殺害されて以来、本格的に議論が始まったこの改正法は、国民の住居移転の自由や報道の自由を強く制御している。金鮮一さん事件当時とは比較できないほど大きな問題となっている現在のアフガニスタン拉致事件の衝撃のため、改正された旅券法の施行は特別な問題もなく受け入れられている。国民のほとんどが、2度と何の準備もなく紛争地域に乗り込んでいき事件を起こしてはならないと考えているからだ。
確かにそうかも知れない。しかし、だからといって今のようなやり方で国民の住居移転の自由を奪うのは非常に困ったことだ。よく知られているように、米国は海外で自国民や自国の施設に対するテロ攻撃が常に起こってはいるものの、韓国のような禁止措置は取っていない。危険な地域については米国国務省が「旅行警告」措置を取り、該当する地域に向かう自国民の安全のため、情報を提供しているだけだ。旅行禁止のような措置は市民権の深刻な侵害であり、考えられないことだ。
とりわけ記者の立場からすれば、これらの地域への入国制限措置は取材制限措置と受け取められている。政府は現在、韓国人記者に対しアフガニスタンへの渡航を許可していない。韓国人23人が拉致され、2人が殺害、21人が今も捕らえられている状況で、韓国の記者がカブールに入れないというのはまったく話にならない。
カイロ=チェ・ジュンソク特派員
朝鮮日報/朝鮮日報JNS
▽【コラム】韓国の記者がアフガンにいない理由(下)
http://www.chosunonline.com/article/20070804000033
記事入力 : 2007/08/04 16:56:08
【コラム】韓国の記者がアフガンにいない理由(下)
どうしてアフガニスタンから遠く離れたエジプトの特派員がカイロのアフガニスタン大使館を訪問しなければならないのか。特派員として赴任してから何日も経っていないが、何としてもビザを受け取って現地に向かうつもりだった。しかし、やっとのことで探し当てたアフガニスタン大使館のビザ担当職員は、ビザの発給を拒否した。韓国政府の要請により、韓国人へのビザ発給は一時中断しているというのだ。
そのため、韓国のマスコミは現地の情報を外国の通信社に頼るしかない。一方で国民は現地の情報を求めている。しかし、韓国人を混乱させる多くの情報で国全体が一喜一憂しているのが実情だ。そのためアフガニスタン人を臨時の通信員として雇い、後追い報道を行う韓国の報道機関も現れた。コメディとしか言いようがない。韓国政府によるアフガニスタン入国禁止措置について知らされていない一部の読者からは、「なぜ外国の報道機関ばかりに頼っているのか。韓国人の記者は現地にいないのか」といった問い合わせが来る。
拉致事件で困難な状況にある韓国政府の立場も理解できる。しかし、記者を含む国民全体の渡航を禁止する政府の措置は撤回すべきだ。渡航は許可しても、責任は個人が負担するという形にしなければならない。政府関係者が公務を行っている途中で、これらの危険地域で拉致などの事件に巻き込まれた場合にのみ政府が今のように積極的に乗り出す先進国のやり方を見習うべきだろう。民間人に対しても、政府は救助には乗り出すが、費用などについては後から請求するなどの措置が必要だ。
今回の拉致事件が解決したら、再び静かに原状回復すべきだろう。そして何よりも改正旅券法を通過させた国会は、直ちに改正案を準備し、審議に入ってほしい。
カイロ=チェ・ジュンソク特派員
朝鮮日報/朝鮮日報JNS