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□「中国・洞庭湖のネズミ増殖は人災」 [朝鮮日報]
▽「中国・洞庭湖のネズミ増殖は人災」(上)
http://www.chosunonline.com/article/20070723000031
記事入力 : 2007/07/23 12:03:16
「中国・洞庭湖のネズミ増殖は人災」(上)
中国湖南省の洞庭湖一帯に野ネズミ20億匹が出没し、農家への被害が相次いでいるため、当局は野ネズミ侵入を防ぐための「長城」の建設に着手した。
湖畔の湿地帯に住む野ネズミは豪雨で洞庭湖の水位が上昇すると、数千匹から数万匹の群れを成し、岳陽市などにある13の集落の民家や農地に押し寄せた。ネズミの群れが稲やトウモロコシに被害を与えるや、住民らは駆除剤を散布したり、棒で叩いたりと、ネズミとの全面戦争を繰り広げている。
洞庭湖は面積が渇水期で3000平方キロ、出水期には4000平方キロに及び、ポーヤン湖に次ぐ最大の淡水湖として知られ、長江の水量にも大きな影響を与える。杜甫の「昔聞く洞庭の水、今上る岳陽楼」という漢詩で有名な岳陽楼が湖畔に位置する。こうした歴史と芸術が息づいた洞庭湖になぜこれほど多くのネズミが住みつくようになったのか。中国の専門家らは「自然による原因もあるが、人間の過ちによるところが大きい」と話す。
湖南大学生命科学院の搖w建教授は、地元紙の長沙晩報のインタビューで「まず挙げられるのは、過去2年間に(洞庭湖南方の省都)長沙方面から流入する水量が減少し、洞庭湖の湖底が長い期間露出するようになり、野ネズミの繁殖期間が延びたことだ」と分析する。また、1998年の大洪水で周辺の開墾農地を遊水池に転換したこともネズミの繁殖を促したとしている。
しかし、搴ウ授は「それより大きい根本的原因は、洞庭湖に住む野ネズミの天敵であるヘビやイタチ、ミミズクなどの生息数が急減し、生態環境のバランスが崩れたことだ。特にヘビの減少は数年前から人間がヘビ料理を好んで食べるようになって以来だ」と指摘した。
池海範(チ・ヘボム)記者
朝鮮日報/朝鮮日報JNS
▽「中国・洞庭湖のネズミ増殖は人災」(下)
http://www.chosunonline.com/article/20070723000032
記事入力 : 2007/07/23 12:03:43
「中国・洞庭湖のネズミ増殖は人災」(下)
別の地元紙、三湘都市報によると、省都長沙では1日に約3トン(3000匹)もの野生のヘビが食用として消費されている。それは長沙市内にヘビ料理レストランだけが集まった通りができるほどの流行ぶりだ。ここではヘビ1匹が12元(192円)で売られている。現地のヘビ商人は「ここで売られているヘビは野生なので、栄養豊富で男性に良い」と記者に勧めた。野生のヘビは炒め物などに調理されテーブルに上る。イタチやミミズクも農薬で死んだり、剥製(はくせい)や毛皮の材料として乱獲されている。
天敵の減少は生態系に深刻な悪循環を招いている。中国野生動植物保護協会の調査によると、ヘビ1匹が1年間に捕食する野ネズミは400匹に達するという。また、イタチも1年に約300匹のネズミを食べる。ミミズクは驚くべきことに1日に4匹、1年で1500匹のネズミを食べる。つまり、長沙市民が1年間にヘビ100万匹を食べているために、年間4億匹のネズミが生き延びている計算になる。
洞庭湖の野ネズミは、2005年から急増を開始。今年に入り、20億匹まで増えたと中国メディアは報じている。こうした状況が今後2年以上続くとの専門家の予測も出ている。
一方、洞庭湖周辺地域では7月中旬まで大量の駆除剤が散布されたために、野ネズミの姿は減ったが、深刻な後遺症を残した。農家の家畜が散布されたネズミ駆除薬で死ぬケースが相次いでいるのだ。岳陽市ではネズミがかじったわらを食べた牛2頭が中毒死したほか、犬100匹余り、猫1000匹余りが同様の原因で死んだ。その上、洞庭湖周辺の22県に築かれた湖の堤防にネズミが穴を掘り、夏の洪水シーズンに堤防が決壊する恐れまで指摘されている。
池海範(チ・ヘボム)記者
朝鮮日報/朝鮮日報JNS