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http://www.chosunonline.com/article/20070217000030
昨夏、米アラスカで米国の最新鋭戦闘機F22Aラプターと、現在の米主力戦闘機F15・F16・F18による模擬空中戦の訓練が行われた。
F22は昨年から実践配備が始まった、ピカピカの新型戦闘機だ。一方、F15・F16・F18も現在使用中の戦闘機としては世界最上級に入るもので、なかなか手ごわい。
しかし、結果は惨憺たるものだった。「144対0」と「241対2」。1週目の訓練ではF15・F16・F18が144機撃墜されるまで、F22 は1機も墜落しなかった。そして訓練が全て終了するまでにF15・F16・F18は241機撃墜されたが、F22はたった2機しか墜落しなかった。
決定的な勝因は、レーダーに捉えられないF22のステルス機能だ。F22はレーダーに映らないため、F15・F16・F18はF22が接近していることも知らないまま、数十キロメートルの距離から中距離空対空ミサイルなどに不意打ちを食らったのだ。
F22はステルス機の代名詞として知られるF117戦闘爆撃機よりもレーダーに捉えられにくいという。レーダーのスクリーンに現われる点の大きさは、F117の4分の1から6分の1に過ぎないというのだ。レーダー上の航空機の大きさはRCS(Radar Cross Section=レーダー断面積=)という値で示される。F22のRCSは0.0001平方メートルと言われている。これはミツバチやカナブンのような小さな虫のような感覚でレーダー上に表示されることを意味し、事実上探知不可能ということになる。海外の分析資料によると、F117ステルス戦闘爆撃機の RCSは0.0004〜0.0006平方メートル、韓国空軍の最新鋭機F15Kの母体となったF15Eは6平方メートル、中国がロシアから導入している SU-30MKKは4平方メートルだという。
アラスカでの実験は、F22が早期警戒管制機(AWACS)やRC-135通信傍受戦略偵察機のように情報収集や偵察能力の面でも優れていることを示した。そのため専門家はF22について、「現時点では世界で他にライバルがなく、空中戦の戦力バランスを打ち破る可能性を持つ最強の戦闘機」と評価している。
このF22が12機、まもなく沖縄の在日米空軍嘉手納基地に配備される予定だ。今回臨時配備ではあるが、海外基地への配備は初めてだ。
F22の在日米軍基地配備が韓国の関心事となっているのは、北朝鮮の核問題に対する武力アピールではないかということや、日本への販売が考えられるためだ。日本はF22の購入を希望しているが、米国が日本をはじめ外国にF22の販売を認めた例はまだない。しかし、米日関係の親密さを考えれば、 2010年以降には販売が承認されると見る向きも多い。
一方これとは別に、日本はF22をモデルとしたステルス機の開発を行っており、中国もF22をモデルとした殲13(J-13)、殲14(J- 14)という次世代ステルス機を開発中だ。韓国空軍も実はF22購入を希望しているが、1機が1億5000万ドル(約180億円)という天文学的な価格から、おくびにも出せないのが実情だ。
しかし、今後は米日中といった周辺国の動きをこれ以上傍観してばかりもいられない。昨年のアラスカ模擬訓練での惨憺たる結果が、有事の際に韓国の現実とはならないという保証はどこにもないのだ。
劉龍源(ユ・ヨンウォン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報JNS