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□ネットで北の主張代弁していた元学生運動家を逮捕 [朝鮮日報]
http://www.chosunonline.com/article/20070716000056
記事入力 : 2007/07/16 15:27:41
ネットで北の主張代弁していた元学生運動家を逮捕
今年に入り、「反ハンナラ党勢力の結集」など、北朝鮮の主張を代弁する約3000点の掲示物を、20余りの市民団体のウェブサイトに掲載していた中心人物が逮捕された。
警察庁保安3課は11日、韓国国内からのアクセスが遮断されている北朝鮮系のウェブサイトに不正な手段でアクセスし、北朝鮮の主張を代弁する内容の掲示物をダウンロードして、韓国国内の市民団体などのウェブサイトに掲載していたとして、キム某容疑者（32）を国家保安法第7条（反国家団体の賛美・称揚）違反の疑いで逮捕した。警察はこれまでに、3000点の掲示物のうち約300点はキム容疑者が直接掲載したものであることを確認し、さらにその後押収した約2000枚のCD‐ROMの分析作業を行っている。警察関係者は「キム容疑者が逮捕された後も、一部の市民団体のサイトにキム容疑者のIDで北朝鮮の主張を代弁する掲示物が掲載されている。キム容疑者と関係のある組織ぐるみの犯行とみて捜査を進めている」と話している。
キム容疑者は高麗大自然科学部の元学生会長で、1997年8月15日の光復節（日本の支配からの解放記念日）に韓総連（韓国大学総学生会連合会）が主催した集会を宣伝する「統一先鋒隊」の一員として学生街でデモを繰り広げ、国家保安法違反などの容疑で逮捕された。
その後、1999年から最近までの8年間にわたり、北朝鮮の対韓宣伝機関である「反帝民族民主戦線（反帝民戦）」のウェブサイト「救国戦線」に掲載された、金日成（キム・イルソン）、金正日（キム・ジョンイル）父子を称える文章や金日成総合大学の講義録など、北朝鮮を賛美する掲示物をダウンロードし、これを脚色・編集して民主労総（全国民主労働組合総連盟）や民主主義民族統一全国連合（全国連合）などのサイトに掲載してきた、と警察は説明している。
キム容疑者が市民団体のサイトに掲載した掲示物の中には、今年の大統領選を前に、反ハンナラ党勢力の結集の必要性を訴える内容の掲示物が多数含まれている。例えば、キム容疑者がある進歩派団体のサイトに掲載した文章には、「ハンナラ党をはじめとした親米保守勢力は、今年末の大統領選で政権を取るという野望を実現するために必死の形相を見せている。南朝鮮（韓国）の各界各層の人民大衆は“反保守大連合”の結成を実現し、親米保守勢力の政権奪取の野望を打ち砕かねばならない」という、北朝鮮の出版物に書かれた内容がそのまま引用されていた。
ハンナラ党の李相培（イ・サンベ）議員が入手した資料によると、昨年12月末から今年1月末にかけて、韓国国内の進歩派団体のサイトに北朝鮮の主張を代弁する内容の掲示物が430点掲載されたという。これ以前の掲載件数が1カ月平均で100件だったことからすると、その4倍も多かったというわけだ。警察は今年に入り、北朝鮮の主張を代弁する掲示物が急増した理由について、今年初めに北朝鮮が（朝鮮労働党機関紙「人民日報」などの）新年共同社説で「韓国大統領選への介入」を宣言したことが背景にあるとみている。
警察は先月、キム容疑者の自宅に対する家宅捜索を行い、パソコン本体やUSB、CD‐ROM約2000枚、短波ラジオなどを押収した。現在警察は、キム容疑者が4つから5つのIDを使い分け、韓国国内からのアクセスが遮断されている「救国戦線」のサイトに、海外で運営されているサーバーを利用しアクセスしたものとみて、調べを進めている。
キム容疑者は当局の追跡をかわすため、違法な掲示物をダウンロードする際には大学の休憩室の無線インターネットを利用し、IPアドレスの割り出しを不可能にしており、また掲示物を掲載する際にはインターネットカフェを利用、ファイルをすぐに削除していたという。
朴蘭姫（パク・ランヒ）記者
朝鮮日報／朝鮮日報JNS
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