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□【社説】「現代版科挙」に群がる大韓民国の若者たち [朝鮮日報]
http://www.chosunonline.com/article/20070709000050
記事入力 : 2007/07/09 15:00:34
【社説】「現代版科挙」に群がる大韓民国の若者たち
ソウル市が8日、1730人の採用を予定して行った7級・9級公務員採用試験に全国から9万1600人もの応募者が集まった。仮に応募者が50人乗りのバスに分乗したとしたら、1832台分にもなる。そうなれば京釜高速道路、湖南高速道路、中部高速道路に渋滞を引き起こしていたことだろう。幸いにも応募者は7日の午後から8日の早朝にかけて、電車やバス、航空便、自家用車などさまざまな交通手段を利用して上京してきたため、そうした珍風景が繰り広げられることはなかった。しかし100カ所以上設けられた試験会場の周辺は応募者らが乗ってきた高速バスで埋め尽くされた。
ソウル市は今回、採用試験の受験資格から「ソウル在住」という条件を撤廃した。これも応募者急増の一つの原因だ。しかし根本的な理由は、公務員を希望する若者の数そのものが増え続けているからにほかならない。今年4月、2888人を採用する9級国家公務員の採用試験では18万6478人もの応募者が殺到した。来月9日に予定されている7級公務員の採用試験の場合、定員715人の募集に5万8627人が受験を申し込んでいる。公務員試験が次第に「現代版・科挙試験」と化してきているのだ。
国の将来は、その国の若者の想像力や夢、チャレンジ精神ににかかっていると言っても過言ではない。そして公務員という仕事は、想像力や夢、チャレンジ精神とは最も懸け離れた職業だ。それにもかかわらず韓国の若者は「解雇の心配もなく、定年まで安泰に過ごせる職場」とし、公務員試験に群がっているのだ。しかしそうした若者のふがいなさを責める前に、なぜそうなったのかをよく考えてみる必要がある。
まず一つ目の理由は、現在の大韓民国の経済状況が、彼らに公務員以外の職場を提供できる状態にないことだ。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権が発足して以来5年間、従業員300人以上の大企業の求人は3万件以上減少した。「全国均衡発展」などという机上の空論や反市場的な政策を推し進め、企業の足を引っ張って海外へと向かわせたためだ。
先日、商工会議所が発表した調査結果によると、上位500社の3分の1が「今年後半には新規採用の予定がない」と回答した。一方、88万5000人だった公務員の数はここ5年間で6万3000人増え、94万8000人に膨れあがった。しかも政府は2011年までに公務員の数をさらに5万人以上増やす計画を明らかにしている。現政権は、経済を再生し雇用を拡大している各国の動きを見習うどころか、税金を浪費して公務員数の増加で雇用を増やそうとしているのだ。世界第10位の経済規模を持つ大韓民国の政治指導者が、この程度の政策しか立てられないとは、驚きあきれるしかない。
朝鮮日報/朝鮮日報JNS