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“北 新興富裕層は体制の変化を望まない”
ロシアの専門家 “機内食もまずいと言って食べない”
金松娥記者
[2007-07-05 17:01 ]
[imText1“北朝鮮では既に新興富裕層が増えている。彼らは自分の財産を守るためにも、先軍体制を維持しようと考えるだろう”
北朝鮮の住民の多くが、相変らず最小限の生計だけを維持し、甚だしい生活苦にあえいでいるが、豊かに暮らす新興富裕層もますます増加して、彼らが北朝鮮の先軍思想や政権維持の主要な基盤になると、ロシアの専門家が分析した。
セルゲイ・クルバノフ(Sergey Kurbanov)、ペテルブルグ大学(University of Petersburg)韓国学研究所長は4日、ソウル大の統一研究所が主催したセミナーに参加し、“北朝鮮で新興富裕層と呼ばれる‘社会主義式資本家’たちの心の中には、もうイデオロギーはない”と語った。
クルバノフ所長は、“北朝鮮から中国に行く北朝鮮の学生たちを見たが、中国に到着するやいなや、赤いネクタイをはずしてしまう。北に帰る時は、機内食がまずいと手もつけなかった”と、彼らの生活の実態を皮肉った。
中朝貿易などで財産を貯えた新興富裕層は、既に政権に対する信頼を失ったにもかかわらず、金正日体制のために得られる利益が大きくて、体制の変化を拒否するというのだ。
クルバノフ所長は北朝鮮の後継者構図に関しては、“金日成が永遠の主席として残ったように、金正日も永遠の将軍として残るだろう”と言い、“後継者がいなくても、(体制が)しっかり運営されるようにしている”と語った。
また、“(金正日の後継者は)息子でも誰でも重要ではない”と述べた。金正日が後継者としての権力を誰に渡しても、その力は金日成や金正日には及ばないということだ。
一方、クルバノフ所長は、北朝鮮の先軍政治について、“歴史的に漢や唐から侵略を受けて発生したもの”と言い、体制を守るための武力統治であると主張した。
所長は“北朝鮮が‘主体’、‘自主権’を強調する理由も、歴史的に外部からの侵略に対する脅威の意識が強いから”と言い、“これを防ぐためには、個人がどんな困難を感じても、犠牲になれるという認識がある”と説明した。
こうした観点から、“北朝鮮は社会主義ではなく、社会主義の服を着た伝統社会”と規定した。
また、“金正日は軍事指導者として国を守る権力の座を受け継ぎ、先軍は金正日が合法的に北朝鮮の指導者になる基盤になっている”と主張した。