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□【コラム】保守系3紙がトヨタのちょうちん記事を載せたワケ [朝鮮日報]
▽【コラム】保守系3紙がトヨタのちょうちん記事を載せたワケ(上)
http://www.chosunonline.com/article/20070702000064
記事入力 : 2007/07/02 17:02:02
【コラム】保守系3紙がトヨタのちょうちん記事を載せたワケ(上)
先週、トヨタ自動車は実に効率のよい宣伝に成功した。6月29日付けの朝鮮日報の第1面、同じく東亜日報の第2面、中央日報の第3面に、トヨタを称賛する特集記事が一斉に掲載されたのだ。メディアに批判的な韓国の週刊紙「メディア・オヌル」が「判で押したような特集」と指摘したのもうなずけるほどだ。記事の内容はトヨタの「レクサス」を生産する工場を現場取材したものだった。実際、こうした記事は数千万ウォンの広告を数十回掲載するよりも大きな宣伝効果がある。
トヨタは記事の出る前日の先月28日、レクサスの宣伝のために44社の報道機関から53人を集めて取材の場を設けた。いずれも東京に駐在する各国から来た特派員だ。集合場所は工場のある愛知県豊橋市の豊橋駅。東京から新幹線で1時間24分、往復約1万7000円かかった。もちろん交通費は取材する側の負担だ。豊橋駅から工場まではトヨタが所有するバスに乗って移動した。30分ほどの距離だった。つまりトヨタが負担した交通費はバス1台を1時間走らせるのに必要な程度のガソリン代だけということになる。
バスに乗ると座席に軽食が用意されていた。サンドイッチに果物、ミネラルウオーター。この日トヨタが提供した昼食だった。コンビニに行けば500円ほどで買えそうなセットだ。ミネラルウオーターの値段を合わせて1人当たり600円と仮定すると、トヨタが記者53人分の昼食代として負担したのは3万1800円ということになる。バスから降りて会議室に移動すると、各席に「レスサス」というロゴのついた野球帽が置かれていた。街で買えば1つ2000円程度だろうか。集まった記者の全員が持ち帰ったとして、総額10万6000円ほどの経費ということになる。結局、今回の行事で生じた経費のうち、取材に訪れた記者らに直接使われた金額は十数万円にしかならないと思われる。もちろん、本来はこれも取材する側が負担すべきものであるが、トヨタは少ない投資で非常に大きな宣伝効果を上げることに成功したというわけだ。
東京=鮮于鉦(ソンウ・ジョン)特派員
朝鮮日報/朝鮮日報JNS
▽【コラム】保守系3紙がトヨタのちょうちん記事を載せたワケ(下)
http://www.chosunonline.com/article/20070702000065
記事入力 : 2007/07/02 17:03:15
【コラム】保守系3紙がトヨタのちょうちん記事を載せたワケ(下)
トヨタの関係者は決して取材の中で「いい記事を書いてほしい」とか「大きく取り扱ってほしい」などとは言わなかった。盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の発言に出てきた「密室で(大きく書き立てようと)談合する記者たち」も存在しなかった。少なくとも記者はそうした動きを見聞きしなかったし、記事の予定について他社の記者と話を交わすこともしなかった。実際に取材を行うまで、記事の扱いを大きくする考えもなかった。最初はあまり見る機会のないレクサスの工場を見学できるということから応じただけの話だ。
朝鮮日報、中央日報、東亜日報が同じ日に似た内容の特集を掲載した理由はおそらく同じだろう。くしくも同じ日に、世界のマーケットにおいてとことんトヨタに押されている現代自動車で、韓米自由貿易協定(FTA)に反対する労組がストライキを始めたからだ。トヨタの広報行事に参加するため新幹線に乗って移動しながら、記者は「このままでは生き残れない」との切実な懸念に見舞われた。そしてその思いを読者に伝えたいと思った。そのため現代自動車がストライキに入るという大ニュースにぶつけてトヨタの記事を載せることになったのだ。どうやら中央日報や東亜日報の特派員も、同じような考えでいたようだ。
「メディア・オヌル」はこうした偶然の一致について「(保守メディアの)認識水準が一致したため」と評した。それはその通りだ。しかしもし進歩系メディアの記者が招待に応じて取材に来ていたら、いったいどんな感想を持ち、どんな記事を書いていただろうか。これは当てつけではない。本当に知りたいから言っているのだ。
参考までにトヨタでも1950年から1953年にかけてストライキが頻発し、経営状態を悪化させた。その際にトヨタを救ったのは日本に特需をもたらした韓国戦争(朝鮮戦争)だった。そしてその後、トヨタではただの1回もストライキは行われていない。
東京=鮮于鉦(ソンウ・ジョン)特派員
朝鮮日報/朝鮮日報JNS