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□【萬物相】政治家と芸能人 [朝鮮日報]
http://www.chosunonline.com/article/20070629000051
記事入力 : 2007/06/29 14:59:54
【萬物相】政治家と芸能人
米国でもっとも影響力のある女性とされるテレビ司会者のオプラ・ウィンフリーは今月2日、米民主党のアフリカ系大統領候補であるオバマ上院議員について、「清新な政治家だ。米国のために偉大なことを成し遂げてくれるのではないかと思う」とし、正式に支持することを表明した。これにより現在、民主党の筆頭候補であるヒラリー議員の陣営には大きな失望感が広がった。世論に大きな影響力を持つウィンフリーが「初の女性大統領」ではなく「初のアフリカ系大統領」を選択したからだ。
ハリウッドではスターたちが堂々と特定の大統領候補を支持し、寄付を行う。特定の政治家を目立たせるための飾りではなく、「よりよい米国を作るために寄与したい」という姿勢だ。だが、こうしたスターたちの政治活動については、米国世論も賛否が分かれている。数カ月前、CBSが行った調査では回答者の47%が「(芸能人による政治活動が)政治に新風を呼び込むのに役立つ」とし、48%は「何の政治的な経歴もなく政治活動に関わるのは好ましくない」と反対した。
韓国では一昨日、芸能人や文化人ら25人がハンナラ党の李明博(イ・ミョンバク)候補を支持すると発表した。ある芸能人は最近李明博候補の過去を問題視する動きがあることについて「李候補に伝えたい。これは乗り越えるべき山に過ぎないと。李候補は未来のチャンピオンではない、今われわれが必要とするチャンピオンだ」と語った。しかしその後、「閣下、がんばってください」と発言したことで、現在大きな論争を巻き起こしている。あるネットユーザーは大統領候補を「閣下」と呼んだことについて「一体いつの時代に生きているつもりか」と批判した。
1987年6月、当時与党だった民政党はソウル奬忠体育館で全党大会を開き、盧泰愚(ノ・テウ)党代表を大統領候補に指名した。その日の式典では、当時「地球から出て行ってしまえ」という流行語で大人気を呼んでいたあるコメディアンが司会を担当した。その際、このコメディアンは「民政党は国民に対して情深い(韓国語で「政」と発音が同じ「情」をかけている)政党で、統民党(統一民主党)は国民に苦痛(同じく「統」に「痛」をかけている)を与える政党」と発言した。後にこの発言は多くの人々の怒りを買い、このコメディアンはしばらく芸能活動を中断することになった。
最近、「ポリテイナー」という言葉を耳にすることがある。「芸能人から政治家に転身した人」あるいは「選挙運動の際に積極的に芸能人を起用する政治家」を指す。政治家も芸能人も大衆からの人気がなければ生きていけない職業だ。選挙シーズンともなれば、政治家たちは国民への印象がよい芸能人を利用しようとする。何も芸能人が特定の候補を支持し、支援することが一概に悪いことだとは言えない。しかしそうした政治活動を行う以上、政治家にひけを取らないほどの個人的な所信やビジョンがなければ、ただの装飾品にしかならないということをよく自覚するべきだろう。
姜仁仙(カン・インソン)論説委員
朝鮮日報/朝鮮日報JNS